猫を迎え入れようと考えている人の中には、猫を飼う際にどれくらいの費用がかかるのか気になっている人もいることでしょう。ペット&ファミリー損害保険では、猫の飼い主さんに年間の猫の飼育費用に関するアンケートを行いました。猫の飼育費用実態についてお伝えします。
もくじ
猫は犬よりも飼育費用はかからないともいわれていますが、実際に飼い始めると「思いのほかお金がかかる」と感じる飼い主さんも少なくありません。
猫の具体的な飼育費用を紹介する前に、猫の飼い主さんがどんな費用が予想外と感じるのかを知っておくと、猫を飼った時に役に立つでしょう。
ペット&ファミリー損保が行ったアンケート調査によると、猫を飼っていて「予想外に費用がかかったこと・費用がかかっていると感じたこと」と回答した上位は、下記の結果となりました。
1位 治療費(病気やケガなど)(39.2%)
2位 食費(フード・おやつなど)(28.5%)
3位 予防費(ワクチン接種・健康診断など)(26.9%)
猫を飼い慣れた人にとってはごく一般的に感じるかもしれませんが、初めて猫を飼う場合は特に、病気やケガなどの治療費、ワクチン接種や健康診断などの予防費用は予想外の出費と感じる人が多いのかもしれません。
フードなどの食費や猫砂などの消耗品も「思いのほかかかる」と感じる飼い主さんも多いようです。
病気については「まだ若いし、しばらく病気の心配はないだろう」と思うかもしれませんが、迎えいれたばかりの時期は新しい環境に慣れるまで体調を崩すことが多く、通院頻度は比較的高い傾向にあります。
好奇心旺盛な性格の場合、誤飲で動物病院に運ばれることも少なくありません。
公的な健康保険がないペットの治療費は、全額飼い主さんが負担することになります。
愛猫の不調は突然やってきますし、治療費は大小さまざま。定期的な費用ではないため、実態を把握して事前に準備しておくとよいでしょう。
「これまでにもっとも高額だった猫の治療費」をたずねたところ、上記のような結果となりました。
治療経験なしという飼い主さんも18.5%いますが、最高で2~5万円の治療費がかかったと回答した人は23.1%でした。場合によっては数十万円、100万円以上と回答した飼い主さんもいました。
猫は、膀胱炎や腎臓病などの泌尿科系の病気や歯周病などにもかかりやすく、特に歯周病の治療費は1回あたりの治療費も比較的高額になりやすい傾向にあります。
決して安くはないペットの治療費をどのように工面したのか過去に経験のある方法を尋ねたところ、69.7%の飼い主さんが「すべて貯金でまかなったことがある」と回答。34.3%は「ペット保険を利用したことがある」という結果になりました。
クレジットカードでの分月払い、ローン、寄付を募るといった方法を経験した飼い主さんも一定数いるようです。
はじめのうちは貯金でまかなえていても、病状や治療内容によって突然高額になることもあります。そんなときに備えて、事前にペット保険に加入しておくと3~5割程度の自己負担額に抑えることができるでしょう。
今回のアンケート結果では、猫の飼育費用の年間平均は約20.9万円。猫の平均寿命は約15年ですから、飼育費用は生涯で313.6万円ほどになることがわかります。
上記の結果をまとめると猫の飼育費用の平均(月々、年間、生涯)は、それぞれ以下の通りとなります。
猫の飼育費用(合計)
月間平均: 1.7万円ほど
年間平均:20.9万円ほど
生涯平均:313.6万円ほど
また、猫を迎え入れる際に必要なアイテムの準備、ペットショップやブリーダーが提示する猫の生体価格なども必要です。保護施設から猫を迎え入れる場合も、引き渡しまでにかかったワクチン代や避妊・去勢費用などの譲渡費用がかかるでしょう。
続いて、猫の飼い主さんが年間に何にどのくらいの費用を支払ったのかを見てみましょう。
毎年必ずかかるものではありませんが、費用が発生すると高額になりがちなのが病気やケガの治療費です。
猫の治療費は通院1回あたり平均約1万円ともいわれています。
今回のアンケートでは、年間1万円未満の治療費だったと回答したのは39.7%である一方、年間1万円以上と回答したのは60.3%。年間の治療費が10万円以上と回答したのは9.1%でした。
なお、猫の1回あたりの通院・入院・手術の平均費用は以下の通りです。場合によっては数十万円の治療費が発生することを念頭に置き、余裕を持った貯金やペット保険での備えの必要性がうかがえます。
手術費 | 17万1,744円 |
入院費 | 7万8,351円 |
通院費 | 1万0,372円 |
参照元:ペットの入院・手術・通院費はいくら?ペット保険の補償事例も公開!
猫の予防費用は、健康であっても年間で2万円程度は必要といわれています。今回のアンケートでは、年間3万円未満と回答した方が73.4%と半数以上を占めました。
猫には犬の狂犬病予防接種のように、義務付けられたワクチンはありません。しかし、ワクチン接種で予防できる感染症は致死性の高いものも含まれているため、お住まいの地域や住環境に合わせたワクチン接種が推奨されています。
完全室内飼育であっても、感染の可能性があるため獣医師に相談の上、混合ワクチン接種やフィラリア、ノミ・ダニの予防を行うようにしましょう。
また、猫の健康診断は、7歳未満は年に1度、7歳以上の高齢になってきたら年に2回の健康診断を行うことが推奨されています。
猫は不調を言葉で伝えることがでず、腎臓病や心臓病は症状が現れてからでは手遅れになってしまうケースも少なくありません。定期的な健康診断を行うことで早期に異変を察知することができます。
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猫の食費は1カ月に3,000~4,000円程度といわれています。年間にすると3万6,000~4万8,000円ほどといわれています。
アンケートでは、年間で1~7万円と回答した方が多く63.3%となりました。毎月の食費にすると6,000円未満の飼い主さんが多いようです。
フードは病気やライフステージによって変更が必要になることもあります。若いうちはお手頃なフードですんでいたものの、病気によって療法食が必要になると想定よりも出費が増える可能性があることを念頭に置いておくとよいでしょう。
また、今回のアンケート結果には多頭飼育の場合の回答も含まれるため、飼育頭数が増えると猫の食費も増えることを覚えておきましょう。
猫の飼育には猫砂や消臭シートなどの日用品も必要になります。選ぶものによっても異なりますが、月にしてみると500~1,500円程度が一般的といわれています。
アンケートでは、年間5,000円未満と回答した人が28.6%と最も多かった一方で、5,000~5万円と回答した人の割合も多く、幅広い結果となりました。
猫のトイレの数は「飼育頭数+1個」が理想といわれているため、飼育頭数が増えるほど日用品の出費も増えるでしょう。
猫は犬と異なり、自分で被毛のお手入れをするため基本的にはシャンプーは必要なく、ブラッシングで十分といわれています。毛づくろいが上手にできない場合や汚れてしまった場合に必要に応じて行う程度で問題ありません。
一方で爪きりがおうちで上手くできない場合は、定期的に動物病院やトリミングサロンなどにお願いする場合があるでしょう。
そういった事情もあってか、年間の猫のトリミング費用は5,000円未満(1カ月にすると400円程度)と回答した人が35.3%という結果になりました。
なお、シャンプーなどのお手入れをトリミングサロンなどにお願いする場合、1回あたり5,000~1万円ほどといわれており、爪切りの費用は1回あたり500~1,000円程度といわれています。
猫の保険料は、加入するペット保険や猫の年齢によって差はありますが、年間で1~3万円と回答した人が28.1%と最も多い結果となりました。次いで、5,000円未満が23.4%、3~5万円が17.2%と回答。1カ月あたり4,000円未満の保険料の人が多いようです。
ペットの保険料は年齢とともに上がるのが一般的なため、加入時の保険料だけでなく、高齢になってからの保険料も確認しておくとよいでしょう。
ペット保険に加入している猫の飼い主さんの半数以上は、「高額な治療費への不安」「ペットの病気やケガへの備え」が理由で加入したと回答しました。次いで、迎え入れのペットショップや、友人・知人からのすすめで加入した人が多い結果となりました。
費用面を理由に愛猫の治療法が狭められてしまうことのないよう、準備をしておきたいものです。
ペット保険は健康でなければ加入できず、新規加入可能な年齢が「満7歳まで」のように上限のある場合がほとんど。年齢が上がるほど病気リスクが上がることもあり、0~3歳の間に加入するケースが多いです。
猫を迎え入れるタイミングでペットショップやブリーダーなどから紹介してもらったり、飼い主さん自身で調べたりして加入すべきペット保険を見つけましょう。
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。
『げんきナンバーわんスリム』の特徴は以下のとおりです。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。『げんきナンバーわんスリム』はペットの長寿化を見据えて10歳以上の保険料は一律です。
通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。突然の休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科疾患※4、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(猫免疫不全ウィルス(FIV)も補償対象。
先天性や遺伝性の病気が心配な、0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
※4 乳歯遺残(不正咬合を含みます)、歯列矯正などケガ・病気にあたらないもの、治療に該当しないものは保険金のお支払い対象外となります。
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猫を飼うには、初期費用も必要になります。迎え入れる際にかかる初期費用は個人差はありますが2~3万円が目安といわれています。愛猫が安全で快適な生活を送れるよう次のようなものを用意しましょう。
【寝床の準備】
・ペットサークル
・クレート(ペット用キャリー)
・ベッド
【日用品の準備】
・キャットフード
・フードボウル
・水飲みボウル
【トイレ用品の準備】
・トイレトレー
・猫砂
・消臭シート
【ケア用品】
・ブラシ
・爪切り
・爪とぎ
・ペット用シャンプー
・歯磨きグッズ
【その他】
・首輪
また、電気コードのように噛まれて困るもの、危険なものを片付けるなど、室内環境を整えるのに費用が発生する可能性もあります。
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猫の飼育費用は、猫種や年齢、飼育環境などによって変わってきます。猫を迎え入れる前に猫種による飼育費用の傾向などを調べておくとよいでしょう。
また、猫種によってかかりやすい病気がある場合も。愛猫と安心して暮らすためにもペット保険やペットの医療費についても調べておくようにしましょう。
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アンケート調査概要:
調査期間:2023年11月
調査対象:猫を飼育している20代から60代までの男女
調査方法:インターネット調査(Webアンケート調査)
回答者数:130人