犬を飼うには、お金がかかります。犬を迎え入れる際にかかる初期費用はもちろん、毎月の食費や日用品費、ペット保険、病気やケガの治療費など、どれくらいの費用がかかるものなのでしょうか。 犬の飼い主さんに年間飼育費用と想定外と感じやすい費用について伺いました。
もくじ
犬を飼い始めると「思いのほかお金がかかる」という声をよく聞きます。犬を飼った時の具体的な費用を紹介する前に、犬の飼い主さんがどんなところに費用がかかると感じるのかを知りっておくと、犬を飼った時に役に立ちます。
ペット&ファミリー損保が行ったアンケート調査によると、犬を飼っていて「予想外に費用がかかったこと・費用がかかっていると感じたこと」と回答した上位は、下記の結果となりました。
1位 治療費(病気やケガなど)(51.1%)
2位 予防費(ワクチン・健康診断など)(42.7%)
3位 食費(フード・おやつなど)(28.2%)
犬を飼い慣れた人にとってはごく一般的に感じるかもしれませんが、初めて犬を飼う場合は特に、病気やケガなどの治療費、ワクチン接種や健康診断などの予防費用は予想外の出費と感じる人が多いようです。
「子犬を迎え入れるし、しばらく病気の心配はないだろう」と思うかもしれませんが、0~3歳の犬の3頭に1頭が病気やケガをしています。
特に迎えいれたばかりの時期は新しい環境に慣れるまで体調を崩すことが多く、通院頻度は比較的高い傾向にあります。好奇心旺盛な子犬が誤飲で動物病院に運ばれることも少なくありません。
公的な健康保険がないペットの治療費は、飼い主さんが全額負担することになります。
愛犬の不調は突然やってきますし、治療費は大小さまざま。定期的な費用ではないため、実態を把握して事前に準備しておくとよいでしょう。
「これまでにもっとも高額だった犬の治療費」をたずねたところ、上記のような結果となりました。
治療経験なしという飼い主さんも9.9%いますが、病気やケガの治療費は高額になると1回の治療でも数万円単位になるのが一般的です。場合によっては数十万円、100万円以上と回答した飼い主さんもいました。
決して安くはない治療費をどのように工面したのか尋ねたところ、59.3%の飼い主さんが「すべて貯金でまかなったことがある」と回答。44.2%は「ペット保険を利用したことがある」という結果になりました。
クレジットカードでの分割払い、ローン、寄付を募るといった方法を経験した飼い主さんも一定数いるようです。
はじめのうちは貯金でまかなえていても、病状や治療内容によって突然高額になることもあります。そんなときに備えて、ペット保険にも加入しておくと安心して愛犬と暮らすことができるでしょう。
犬を飼うには、治療費以外の費用もかかります。
今回のアンケート結果では、犬の飼育費用の年間平均は約24.6万円。犬の平均寿命は約14年ですから、犬の飼育費用は生涯で344.4万円ほどになることがわかります。
上記の結果をまとめると犬の飼育費用の平均(月々、年間、生涯)は、以下の通りとなります。
犬の飼育費用(合計)
月間平均 | 2.0万円ほど |
年間平均 | 24.6万円ほど |
生涯平均 | 344.4万円ほど |
また、犬を迎え入れる際に必要なアイテムの準備、ペットショップやブリーダーでの犬の生体価格なども必要になります。保護施設から犬を迎え入れる場合も、引き渡しまでにかかったワクチン代や去勢費用などの譲渡費用がかかるでしょう。
続いて、犬の飼い主さんが1年の間に何にどのくらい支払っている人が多いのか見てみましょう。
毎年必ずかかるものではありませんが、費用が発生すると高額になりがちなのが病気やケガの治療費です。小型犬の治療費は通院1回あたり平均約1万円ともいわれています。
今回のアンケートでは、年間1万円未満の治療費が発生してした飼い主さんは36.7%である一方、年間1万円以上と回答したのは63.3%。年間の治療費が10万円以上の治療費がかかった飼い主さんは12.9%に及びました。
また、犬の治療費は体が大きくなるほど高くなる傾向にあります。加えて、万が一入院や手術が必要になると治療費も高額になりやすいため、万が一に備えて余裕を持った貯金やペット保険での備えの必要性がうかがえます。
犬種サイズ別の1回あたりの治療費の平均は下記をご参考ください。
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
手術費 | 17万3,637円 | 17万5,995円 | 20万2,052円 |
入院費 | 7万7,642円 | 8万0,257円 | 11万4,090円 |
通院費 | 1万0,636円 | 1万2,020円 | 1万3,588円 |
参照元:ペットの入院・手術・通院費はいくら?ペット保険の補償事例も公開!
犬の狂犬病ワクチンは年1回の接種が義務付けられています。健康であっても、狂犬病ワクチンで1回3,000~4,000円ほどの費用はかかります。
ノミやフィラリアの予防薬、混合ワクチンの接種などもあるため、予防費として年間で1~3万円ほどと回答した人が41.0%と最も多い結果となりました。
犬の健康診断は、7歳未満は年に1度、7歳以上の高齢になってきたら年に2回の健康診断を行うことが推奨されています。犬は自分で不調を言葉で伝えることができないため、定期的な健康診断を行うことで早期に異変を察知することができます
健康診断の費用は実施する内容や動物病院によって異なりますが、ペットの健康診断を推進する獣医師団体「The HOPE」による2021年の調査では、1万円未満が約7割でした。
【関連記事】
犬の予防接種、値段はいくら?ワクチンの種類と費用目安を解説
【獣医師監修】ペットの健康診断とは?費用や必要性を解説
食費は、年間1~3万円未満と回答した方が最も多く、21.1%でした。次いで、5~7万円未満(17.1%)、3~5万円未満(16.3%)。1カ月にすると1,000~6,000円程度の人が多いようです。
ただし、犬の食事の量は体の大きさに比例して食べる量も増えます。飼育したい犬種サイズによっては食費が多くかかることを覚えておきましょう。
本調査では、犬種サイズ別に調査を行っていないため、犬種サイズ別の1カ月の食費は下記をご参考ください。
小型犬 | 3,000~5,000円ほど |
中型犬 | 5,000~6,000円ほど |
大型犬 | 5,000~6,000円ほど |
参照元:犬を飼うのに必要な年収は?犬との暮らしに必要なお金について解説!
また、病気、ライフステージによってはフードの変更が必要になることもあります。若いうちはお手頃なフードですんでいたものの、病気によって想定よりも出費が増えることもある点を念頭に置いておくとよいでしょう。
健康な犬ならトリミングは2ヵ月に1度程度が推奨されますが、長毛種なら1~1カ月半に1度、短毛種なら2ヵ月半~3ヶ月に1度と、トリミング頻度は変わってきます。
本調査では、犬種サイズ別に調査を行っていないため、犬種サイズ別の1カ月の犬のシャンプー・トリミング代は下記もご参考ください。
小型犬 | 3,000~1万円ほど |
中型犬 | 3,000~1万円ほど |
大型犬 | 1万円以上 |
参照元:犬を飼うのに必要な年収は?犬との暮らしに必要なお金について解説!
トイレシーツなどの日用品は、6割以上が年間3万円未満と回答。1ケ月にすると500~2,500円程度の人が多いようです。
フードと同様に、トイレシーツなどの日用品代も体のサイズに比例して高くなる傾向にあります。
本調査では、犬種サイズ別に調査を行っていないため、犬種サイズ別の1カ月の日用品代は下記もご参考ください。
小型犬 | 1,000~2,500円ほど |
中型犬 | 2,000~5,000円ほど |
大型犬 | 5,000~1万2,000円ほど |
参照元:犬を飼うのに必要な年収は?犬との暮らしに必要なお金について解説!
犬は散歩の時におしっこをするため「トイレシーツは必要なの?」と感じる方もいるかもしれませんが、下記の場合に備えて室内・室外の両方でトイレができるようにしておくと愛犬との暮らしに役立つでしょう。
・天候や犬や飼い主さん自身の体調などでお散歩ができない場合
・愛犬の介護が必要になった場合
・災害時の避難生活に備えて
ペットの保険料は加入する保険やペットの年齢などによって差はありますが、年間で3万円未満と回答した人は28.2%と最も多い結果となりました。
また、ペット保険は体重や品種によって保険料が異なるのが一般的です。
本調査では、犬種サイズ別に調査を行っていないため、犬種サイズ別の1カ月の犬の保険料は下記もご参考ください。
小型犬 | 1,300~2,800円*ほど |
中型犬 | 1,500~3,000円*ほど |
大型犬 | 1,800~3,500円*ほど |
参照元:犬を飼うのに必要な年収は?犬との暮らしに必要なお金について解説!
*参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」
*犬の加入タイプ(小型犬・中型犬・大型犬・特大犬)は、ご加入時・ご継続時の体重で 決まります。ただし、1歳未満の幼犬の場合1歳時のおおよその体重で加入タイプが決まります。
*2023年4月時点の内容です。今後の商品改定等により、変更となる場合があります。
ペット保険に加入している犬の飼い主さんの半数以上が「高額な治療費への不安」「ペットの病気やケガへの備え」が理由で加入したと回答しました。
費用面を理由に愛猫の治療法が狭められてしまうことのないよう、準備をしておきたいものです。
ペット保険は健康でなければ加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。年齢が上がるほど病気リスクが上がることもあり、0~3歳の間に加入するケースが多いです。
犬を迎え入れるタイミングでペットショップやブリーダーなどから紹介してもらったり、飼い主さん自身で調べたりして加入すべきペット保険を見つけましょう。
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。
『げんきナンバーわんスリム』の特徴は以下のとおりです。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。『げんきナンバーわんスリム』はペットの長寿化を見据えて10歳以上の保険料は一定です。
通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。突然の休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科疾患※4、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(猫免疫不全ウィルス(FIV)も補償対象。
先天性や遺伝性の病気が心配な、0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
※4 乳歯遺残(不正咬合を含みます)、歯列矯正などケガ・病気にあたらないもの、治療に該当しないものは保険金のお支払い対象外となります。
24D148-240718
犬を迎え入れる際の初期費用は、個人差はありますが4~5万円ほど。下記を参考にしてみてください。
【寝床の準備】
・ペットサークル
・クレート(ペット用キャリー)
・ベッド
【日用品の準備】
・ドッグフード
・フードボウル
・水飲みボウル
【トイレ用品の準備】
・トイレトレー
・トイレシーツ
【ケア用品】
・ブラシ
・爪切り
・ペット用シャンプー
・歯磨きグッズ
【その他】
・首輪
・リード
場合によっては、滑り止めマットを敷いたり、危険なものを片付けたりすることも必要になるでしょう。飼育環境を整えるための費用もみておくと安心です。
【関連リンク】
犬を迎える前に準備しておきたいもの
犬を迎える前に整えておきたい室内のポイント
犬をペットとして迎える時の心構え
犬の飼育費用は、犬の種類や大きさ、年齢などによって出費は変わってくるため、犬を迎え入れる前に犬種による飼育費用の傾向などを調べておくとよいでしょう。
また、犬種によってはかかりやすい病気がある場合もあります。愛犬と安心して暮らすためにもペット保険やペットの医療費についても調べてようにしましょう。
ペット保険について、詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
ペット保険とは?動物病院を受診する前に知っておきたい使い方や選び方
ペット保険の比較ポイント一覧表!おすすめの選び方を解説【保存版】
アンケート調査概要:
調査期間:2023年11月
調査対象:犬を飼育している20代から60代までの男女
調査方法:インターネット調査(Webアンケート調査)
回答者数:131人