子猫が眠ってばかりいると、「体調不良なのではないか」と心配になってついつい起こしてしまいたくなる飼い主さんもいらっしゃることでしょう。しかし、子猫にとってしっかりと睡眠時間を確保することは重要です。安心して眠る姿を見守れるよう、起きている際の日頃の体調チェック方法を解説します。
もくじ
「寝子」が語源という説もあるほど、猫はよく寝る生き物です。成猫でも睡眠時間は平均10~16時間といわれ、子猫となればそれ以上に眠ります。
生まれたばかりの子猫は、授乳中以外の時間をほとんど眠って過ごします。平均睡眠時間は18時間といわれ、生後半年くらいまでは20時間以上眠る子猫もいます。
好奇心旺盛で目につくものに興味をもち、生後2か月以降は狩りの練習として、なんにでも飛びつく子猫もいます。
思いっきり遊んだ分しっかり眠る必要があるため、寝ている時間の長さにとらわれずに、起床時の活発さで体調を判断します。しっかり遊べるなら睡眠時間も十分にとれていると考えてよいでしょう。
目を覚ましている間でも遊びに興味を示さず、すぐに寝てしまう場合は体調不良の可能性があります。かかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
睡眠中は成長ホルモンが分泌されるといわれており、子猫の成長に睡眠時間は大切です。寝ているところをやみくもに起こさないようにしましょう。
浅い眠りのレム睡眠が多いといわれる猫は、熟睡していない分、細かく沢山の睡眠が必要になります。子猫もレム睡眠が多いため、睡眠中にピクピクと四肢が動いたり、もぐもぐと口が動いたりすることもあります。
起きている間に練習した狩り(遊び)を復習しているだけの場合もありますが、睡眠中の様子が心配なときは、動画を撮影してかかりつけの先生に相談し、脳神経疾患の可能性について確認してもらうとより安心です。
眠りが浅いために、些細な音に反応して起きてしまう子猫も多いです。あえて大きな音を出す必要はありませんが、人の生活音に子猫のうちから慣れておいたほうが、成猫になってからのストレスも少なく済むでしょう。
「子猫がすぐ起きてしまうから何も音を立てないように」と慎重に接する飼い主さんもいらっしゃいますが、色んな音に慣れてもらうことも大切です。
猫が眠っている姿は可愛いですが、ずっと寝てばかりいると心配になってくるものです。
飼い主さんが不安になるたびに、子猫を起こせば睡眠時間が足らなくなる可能性もあります。日頃から子猫の健康状態をチェックしておくようにしましょう。
下痢になっていないか、毎日排便できているかを確認し、記録しましょう。子猫の便はやや柔らかめですが、片付けで形が崩れるようなら柔らかすぎです。
はじめのうちはどんな便がよい便なのか分かりづらいと思います。かかりつけ医に便を持参して確認してもらいながら、感覚をつかんでいきましょう。
体重チェックやワクチン接種などの予定があるときに合わせて相談される飼い主さんは多いですが、便のチェックのためだけに受診してももちろん大丈夫です。相談しやすい動物病院を見つけることも大切です。
尿も毎日出ているか確認しましょう。小さいうちは膀胱も小さいので、1日4~5回くらいは排尿します。固まるタイプの砂であれば、25㏄と50㏄のお水を固まらせてみてどのくらいのサイズになるのか計測し、愛猫の1回の排尿量と比較できます。
1日どのくらいの量で何回排尿しているかを把握しておくことも重要です。万が一血尿があった場合に色の変化に気づくことができるかも確認しながら猫砂を選びましょう。
猫の平均体温は37.5~39度です。毎日触れながらいつもより熱くないか、冷たくないか確認しましょう。耳先・腋の下・おなかなど、日常的に全身を触って確認しましょう。
小さい子猫のうちは低体温になりやすいです。眠ってばかりいて子猫の体温が低いように感じられる場合は、かかりつけ医を受診しましょう。
獲物をしっかり目で追うか、飛びかかるか、いつもと遊ぶ様子が変わらないかを確認します。遊び以外でも、普段通り歩いているかなど動きはじっくり観察しましょう。
猫は、暇で眠ることもあります。せっかくなら、たっぷり遊んで満足した状態で眠ってほしいものです。母猫に狩りの仕方を教わるように、飼い主さんがしっかり遊んで子猫のうちから狩りを体験させましょう。
飼い主さんは、獲物を見つける、身を潜めて狙いを定める、飛びかかる、仕留める、運ぶといった狩りの一連の動きをイメージしながら本気で獲物の動きを実演しましょう。
子猫と遊ぶ際は次の点に注意してください。
おもちゃを使って遊ぶ際は、おもちゃに破損やほつれなどがないか事前に確認しましょう。飲み込みやすい小さなパーツやリボンがついていないものを選ぶなど、万が一を想定しておもちゃを選んでください。
子猫が噛みついたときに、そのまま飲み込んでしまいそうな小さいおもちゃも危険です。遊び終わった後も、なくなっているものがないかしっかり確認しましょう。
「広々としたしたところで眠りたい」「ぎゅっと収まって安心感を得て眠りたい」など、子猫によって寝床の好みはさまざまです。子猫がそのときの気分によって選べるよう、いろいろな寝床を用意しましょう。日当たりを考慮し、置き場所を工夫することも大切です。
子猫の成長にあわせ、寝床を大きくすることも忘れないでください。子猫のときの寝床がお気に入りで、ずっと使いたいという猫もいます。併用できるよう、子猫時の寝床と成長に合わせた大きさの寝床を置いておくとよいでしょう。
子猫は体調を崩しやすいです。日頃からしっかり観察しながら様子を見つつ、十分な睡眠時間がとれるように工夫して見守ってあげましょう。
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