ペット保険に関係するトラブルには、主に保険加入の可否や保険金、更新や解約に関するものが挙げられます。安心してペットと毎日を過ごすためにも、ペット保険に加入する前にどうすればトラブルを回避できるかを理解しておくと安心です。
今回は、ペット保険におけるよくあるトラブルの事例や、トラブルになったときの対処法、トラブルを防ぐコツなどを解説します。また、ペット保険が役に立った事例も紹介しますので、あわせてご活用ください。
もくじ
ペット保険におけるトラブルの多くは、補償内容をしっかりと把握していないことが原因で起きます。そのため、重要事項説明書やパンフレットなどで補償内容等を理解しておくことが重要です。
ここではトラブルを防ぐためにも、ペット保険でよくあるトラブルを5つに分けて紹介します。
ペット保険に関するトラブルの中には、そもそも保険に加入できないトラブルがあります。具体的には次のような理由から保険に加入できないというものです。
以下では、それぞれの詳しい理由を解説します。
ペット保険は加入者による相互扶助の制度であるため、公平性を保つために「加入時にペットが健康体であること」が前提です。下痢や風邪といった一時的な不調であれば、体調が安定したり病気が治ったりしたタイミングで加入を検討しましょう。
ただし、再発性が高かったり、完治が難しい病気に罹患したことがある場合、完治したとしても加入が難しい場合があります。新規加入ができない病気は、ペット保険の約款やサイト上で「過去に発症していた場合、新規加入できない病気」などとして明記されているため、確認しておきましょう。
ペットの中には、慢性疾患や持病がある子もいます。この場合、ペット保険の「加入できない病気」に該当しなければ、加入前に発症していた病気やケガに関する治療費は補償対象外(特定の部位や疾病を不担保)などの条件付きで加入できる場合があります。
多くのペット保険では、加入時に年齢制限が設けられています。下限は0歳(生後30日もしくは45日以上)、上限は7歳から12歳程度に設定されていることが多いでしょう。一般的には8歳以降になると新たに加入できるペット保険の選択肢が狭まるため、加入のタイミングには注意が必要です。
年齢制限が理由で加入不可となることを避けるためにも、ペット保険への加入を検討しているのであれば、なるべく若いうちに検討・加入しておく方がよいでしょう。
ペット保険に関する代表的なトラブルには、以下のように保険金が支払われないというケースもあります。
ペット保険に加入しているにもかかわらず万が一のときに保険金が支払われないと、加入した意味がなくなってしまいます。なぜこのようなトラブルが起こるのか、詳しく見ていきましょう。
ペット保険で保険金が支払われるのは、補償対象の病気やケガに対する治療費に限られます。約款や重要事項説明書には「保険金をお支払いできない主な場合(免責事由)」が列挙されており、これらに該当する場合は保険金支払いの対象とならないため保険加入前に確認しておきましょう。
一般的に補償対象外とされているのは、以下の場合です。
特にトラブルとなりやすいのが健康診断や予防接種などです。これらは予防医療となるため、人と同様に保険の補償対象となりません。また、健康体に対する避妊、去勢手術も「治療」には該当しないため保険金の支払い対象外となるのが一般的です。
なお、補償対象外の内容はペット保険により異なります。加入を検討する際には、どこも同じと考えず、検討している保険のそれぞれの約款や重要事項説明書をよく確認しておきましょう。
ペット保険には次の2種類の保険金の請求方法があります。
後日精算は日本全国の動物病院に対応しており、すべてのペット保険で後日精算が可能です。
一方、窓口精算が可能な保険商品は数が少ないうえ、保険会社ごとに提携している動物病院が異なります。
動物病院での窓口精算にこだわるのであれば、下記の2点を確認することをおすすめします。
窓口精算に対応した保険会社でも、窓口精算に対応していない保険商品を扱っている場合があります。加入前に必ず加入する保険商品の保険金の請求方法を確認するようにしましょう。
待機期間とは、保険契約の開始日から一定期間にわたって設けられる期間のことです。待機期間中に生じた病気やケガの治療については、保険金が支払われません。待機期間は、保険加入前にかかっていた病気などの潜伏期間を考慮して設けられているものです。保険会社によって待機期間の長さは異なります。
中には待機期間がないペット保険もありますが、補償開始日までに一定の期間が設けられているのが一般的です。待機期間がない場合でも、補償開始日よりも前に病気やケガをした場合は保険金の支払い対象外となります。申込みから補償開始までの日数は保険会社によって異なるため、申込み前に確認しておきましょう。
ペット保険で支払われる保険金には、年間の補償額が決まっています。治療費の請求額が上限を超えた場合には、保険金が支払われません。
上限の設定は保険商品によって異なります。通院、入院、手術などの項目ごとに年間の上限金額が決められている場合や、1日や1回あたりの支払い保険金額に上限金額(日額制限)がある場合があります。また、年間の保険金の支払い回数の上限が決められていることもあり、この上限回数を超えた場合も保険金は支払われません。
年間の補償限度額や年間の保険金支払い回数を超えた場合、加入時と同じ条件で更新できる保険もあれば、そうでない保険もあります。
契約更新時に補償対象外(特定の部位や疾病を不担保)などの条件が追加される場合や更新ができないといった条件があるペット保険もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
ペット保険の加入時には、ペットの健康状態や過去に発症した病気やケガ(既往歴)、年齢などの情報を保険会社に告知や申告しなければなりません。故意に告知や申告をしなかった場合や虚偽の報告をした場合には告知義務違反となり、補償が受けられない、保険を解除されるなどの可能性があります。
告知や申告内容に誤りがあると、正しい内容に従って補償内容が変更されます。詳しくは下の記事をご確認ください。
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保険金の請求から支払いまでの日数は保険会社によって異なります。そのため、日数を把握していないと想定よりも支払いが遅いと感じる場合があるでしょう。一般的に、保険金支払いまでの期間はパンフレットやホームページ、約款などに明記されていますが、請求書類に不備が合った場合や動物病院への医療照会が必要となるケースでは、支払いまでに時間がかかることも珍しくありません。
また、基本的に保険金の請求は、被保険者以外はできないものです。第三者が請求した場合、保険金は支払われず、再請求が求められることが一般的です。
保険金が支払われるまでには一定の時間がかかるため、保険金が支払われるタイミングの目安や、ご家族の誰が請求可能なのかもあわせて確認しておくことをおすすめします。
サプリメントや漢方などの補償対象外となる治療を受けた場合や他の治療と一緒に治療目的ではない爪切りや予防接種、耳掃除などのお手入れを行った場合、補償対象外の費用や治療目的ではない費用は自己負担となります。
そのため、実際に支払った費用に対して支払われた保険金額が少ないと感じる可能性があります。そのようにならないために事前に補償対象外となる内容を理解しておきましょう。
また、ペット保険には50%、70%補償などの補償割合が決められています。補償割合が低い場合、受け取れる保険金額が低くなるため、治療費によっては自己負担額が多くなってしまったと感じる可能性もあるでしょう。
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ペット保険の多くは自動更新されますが、以下のような場合には契約の更新ができません。更新ができなかった場合は、当然保険金も支払われません。
以下ではそれぞれのケースについて詳しく解説します。
ペット保険は1年ごとに契約の更新を行います。更新時の条件がない場合もありますが、更新可能な年齢の上限や保険の利用状況など、契約更新に条件を設けているペット保険もあります。
更新可能な年齢に上限がある場合、ペットの年齢が上限を超えると契約更新はできなくなります。「年間の補償限度額の満額まで保険金の請求をした場合には更新ができない」「年間の保険金支払い回数の上限に達した場合には次年度の契約更新ができない」といった条件がある場合もあります。
加入前に更新条件を確認し、更新できなくなった場合どうするかについても考えておく必要があるでしょう。
保険料の支払いが口座引き落としの場合、口座残高が不足していると、保険料を支払えずに契約が解除されることもあります。
ペット保険はペットの年齢とともに保険料が上がるのが一般的です。契約更新時の保険料に備えて、口座の残高にはゆとりを持たせておく、あるいは残高をこまめに確認しておくことが大切です。
また、クレジットカードで保険料の支払いを行っている場合、カードの切り替えの手続きを忘れてしまい、契約の解除につながってしまうケースも考えられますので手続きは忘れずに行いましょう。
ペット保険の解約にまつわるトラブルもしばしば発生しています。特に解約に関して気をつけておきたい点は保険解約日の確認です。
ペット保険の解約日は、飼い主さんが保険会社に対して解約書類を送付した日ではなく、基本的には保険会社に解約書類が届いた日とされています。解約の手続きや書類の到着が所定の期日を超えてしまった場合には、追加で保険料を請求される可能性があります。
ペット保険を乗り換えるなどの理由から解約する場合には、日数に余裕を持たせて手続きを行いましょう。
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万が一、ペット保険でトラブルになった場合には、以下の3つの方法を検討してみましょう。
それでは、それぞれの方法について詳しく見てみましょう。
トラブルを予防するためには、重要事項説明書の内容をしっかりと読み理解することが重要です。また、不明点、気になる点があれば、事前に約款で確認しましょう。
それでも解決できなければ、各社の「よくある質問」や問い合わせ窓口が役立ちます。加入前にこのような行動を取っておくことで、「知らなかった」として起こるトラブルは未然に防げるでしょう。
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トラブルが起こった際は、まず加入している保険会社に相談し、それでも解決しない場合は次の窓口に相談しましょう。
これらの窓口では、保険会社とのトラブルが解決しない場合の苦情受付や専門知識を有する弁護士などが紛争解決の支援を行っています。
トラブルの解決が困難な場合では、消費生活センターや弁護士に相談する方法もあります。消費者ホットライン「188」に電話をすることでお住まいのエリアの相談窓口を案内してもらえます。
補償内容などに納得がいかない場合、お申込み直後であればクーリングオフを適用するのも一つの方法です。クーリングオフとは、契約申込みをした場合でも、一定の期間内であれば無条件で契約申込みを撤回したり解除したりできる制度のことです。
クーリングオフは、基本的に1年を超える保険契約に対して適用可能な制度ですが、保険会社によっては対応可能としている場合もあります。クーリングオフの適用期間は申込み後8日以内などと設定されていることが多いため、クーリングオフが適用可能な保険商品であれば、まずは保険会社に相談してみましょう。
ペット保険に関するトラブルは飼い主さんが事前に防ぐことが可能なケースもあります。ペット保険の加入時や保険金の請求時には次の4点を確認しましょう。
以下ではそれぞれのポイントについて解説します。
ペット保険の加入時に補償内容を把握しておくことは、トラブル回避に大いに役立ちます。約款や重要事項説明書を熟読し、補償内容は希望に見合ったものなのか、補償内容と比べて保険料は妥当か、飼い主さんが納得できる補償内容であるかなどを確認しましょう。
自分にとって不要な補償内容を精査することで保険料を抑えることができる場合もあります。保険商品の検討時には、複数の保険を比較してみましょう。
補償内容や保険金の支払い条件などは、保険会社や保険商品によって異なります。補償内容についてのトラブルを避けるためにも、補償割合や補償範囲、特約や付帯サービス、免責事項(補償対象外となる疾病や事由など)もあわせて確認しておくことが望ましいでしょう。
ペット保険では、年間の支払い上限金額のほか、1日や1回あたりの支払い上限金額が設定されている場合があります。また、通院、入院、手術の保険金支払い回数に上限がある場合もあります。上限を超えた分は自己負担となってしまうため注意が必要です。
まずは、どのような上限があるのかを確認し、把握しておくようにしましょう。年間の支払い回数制限については、契約更新ごとに回数がリセットされるか、保険金の支払い回数などの利用状況によって条件変更や次年度の契約更新ができないなどの影響がないかも確認しておきましょう。
保険は補償が必要な方ばかりが加入し、保険金を支払う状態が続くと保険会社はサービス提供が難しくなってしまいます。また、加入者の公平性を担保するために、ペット保険ではペットの健康状態や過去の病気やケガについて保険会社に告知する義務が定められています。
万が一、告知義務に反してしまった場合は、補償が受けられなかったり、契約解除になる可能性があります。安心して補償を受けるためにも、ペットの品種や年齢などの基本情報に加え、健康状態や既往歴などを正しく告知・申告することが重要です。
保険金の請求方法を確認しておくこともトラブル回避のためには重要です。すでに説明したとおり保険金の請求方法は保険会社や保険商品によって異なり、主に後日精算と窓口精算の2種類の方法があります。
後日精算は国内すべての動物病院で使用できます。一方、窓口精算は、利用できるペット保険も動物病院も限られます。窓口精算ができるペット保険を希望するのであれば、かかりつけの動物病院と加入している保険商品が窓口精算に対応しているかを確認しましょう。
それでは、どんなときにペット保険は役立つのでしょうか。ここでは、『げんきナンバーわんスリム』における犬と猫の支払い事例を紹介します。
生後7カ月のときに右膝蓋骨脱臼で8日間の入院、1歳1カ月のときに左膝蓋骨脱臼で8日間入院し、合計で16日間の入院治療を行った。
【治療期間】
入院16日間、手術2回
【治療総額】
治療費 | 45万0,286円(入院1回あたり約20万円) |
ペット&ファミリー損保のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 25万9,200円 |
自己負担額 | 19万1,086円 |
歯周病による下顎骨骨折で手術を伴い、1日の通院治療を行いました。
【治療期間】
通院1日間、手術1回
【治療総額】
治療費総額 | 8万7,285円 |
ペット&ファミリー損保のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 5万7,600円 |
自己負担額 | 2万9,685円 |
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。ペット&ファミリー損保は日本のペット保険会社の中で長い歴史を持つ会社の1つです。
『げんきナンバーわんスリム』には3つの特徴があります。
商品の詳細は、WEBサイトをご確認ください。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
例えば、1日あたりの保険金支払い限度額が1万円の保険に加入していた場合、通院で10万円の治療が発生しても、1日あたりの限度額を超える9万円は自己負担となります。
しかし、『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても、年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。特にペットの年齢が10歳を超えると保険料が大きく値上がりする場合があります。
『げんきナンバーわんスリム』は月々1,560 円から*ご加入いただけ、生涯保険を続けられるように10歳以降の保険料は一律です。
契約更新時の審査はないため、契約時と同じ条件で終身での継続が可能。将来の経済的負担を気にすることなく、安心して万が一の備えが続けられます。
*プラン50(小型犬・初年度保険料1歳)の場合
『げんきナンバーわんスリム』は全国すべての動物病院に対応しています。通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。急な休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科治療、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(FIV)も補償対象となります。
先天性や遺伝性の病気が心配な0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
犬や猫に多い以下の病気やケガの治療も幅広く補償します。
犬に多い病気・ケガ | 猫に多い病気・ケガ |
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●歯周病などの歯科疾患※4 ●椎間板ヘルニア ●異物誤飲 ●骨折 ●僧帽弁閉鎖不全症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●特発性てんかん ●若齢性白内障 ●進行性網膜萎縮症 | ●歯周病などの歯科疾患※4 ●異物誤飲 ●腎不全 ●尿路結石症 ●心筋症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●多発性囊胞腎(のうほんじん)症 ●肥大型心筋症 ●骨軟骨異形成症 ●進行性網膜萎縮症 |
補償プランはご都合に合わせて、シンプルでわかりやすい2種類からお選びいただけます。
※ 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※ 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
24D195ー241128
ペット保険のトラブルを防ぐには、ペット保険に加入する前に補償内容や保険金の支払い上限額などを理解しておくことが大切です。補償内容や年間の保険金支払い回数、支払い額上限額は保険商品によって異なるため、事前に確認をし、比較・検討した上で加入するペット保険を決めましょう。
安心して保険を利用するには、加入時に告知事項を正しく申告することも大切です。スムーズに保険金を受け取るためにも、加入前に保険金の請求方法もあわせて確認しておきましょう。