猫の盗み食いは命にかかわることもあります。そのため、「目を離した隙に食べ物がなくなっていた」「ゴミ箱が漁られている」「食事のたびに猫が人の食べ物を狙っている」となると、飼い主さんは困ってしまうでしょう。猫が盗み食いをする理由や、盗み食いの予防策を知っておきましょう。
もくじ
元野良猫など食べ物を十分に得られず、飢えている状態を経験した猫は、食べ物への執着心が強くなります。
そのため、「次にいつ食べられるかわからない」という経験から「食べ物があればとりあえず食べる」「食べられるときに出来るだけ食べる」といった行動をとることがあります。
猫は好奇心が強い動物です。人が美味しそうに食べているのを見て、人の食べ物に興味を示すことがあります。
普段はキャットフードだけを食べていても、飼い主さんが「少しだけなら」と何気なく与えた人の食べ物を「美味しい」と知ってしまうと、繰り返しおねだりするようになります。
離乳前後に食べていたものが、猫の嗜好を決定づけるといわれています。もともと野良猫だった場合、母猫がゴミを漁って人の食べ物を食べていると、子猫は母親が食べるものを試したがるようになります。
また、子猫の頃から人と暮らしていても、人間の食べ物を与えられていれば、成猫になっても人の食べ物を好むことがあります。
これらのことが、猫の盗み食いの原因となっている可能性があります。
急性腎不全を起こします。少量の摂取でも死に至るケースがあるため決して与えないでください。
中毒によって口の中や唇に炎症を起こす可能性があります。最悪の場合、死に至ることもあるため要注意です。
有機硫黄化合物という成分が含まれており、重い貧血、血尿や消化器症状を引き起こします。
この成分は過熱しても消えないため、お味噌汁に含まれるネギのエキスや、ハンバーグに含まれるみじん切りのタマネギ、魚肉ソーゼージに含まれるタマネギなどにも注意しましょう。
カカオに含まれるテオブロミンで中毒を起こし、下痢、嘔吐、けいれんなどを引き起こします。命にかかわることもあるため、欲しがっても与えないでください。
カフェイン中毒によって神経症状を引き起こしたり、心臓に悪影響を及ぼしたりすることがあります。
猫はアルコールの分解が上手くできません。少量の摂取でも嘔吐や下痢、異常行動に繋がり、最悪の場合死に至ります。
チアミナーゼという酵素がビタミンB1を分解してしまいます。ビタミンB1不足が続くと欠乏症となり、食欲低下、嘔吐、けいれん、歩行困難などの症状が現れます。
チアミナーゼは熱を加えると消滅します。魚介類は必ず加熱調理をして与えるようにしましょう。
肝に含まれるフェオホルバイトという成分は、強い光に反応して炎症を引き起こします。毛が薄く日光にさらされやすい猫の耳は症状が出やすく、光線過敏症で腫れて壊死することがあるため注意しましょう。
長いものを好む猫は、糸や毛糸で遊んでいる間に飲み込んでしまうことがあります。消化管の中に引っかかって傷をつけたり、詰まったりして腸に穴が開く恐れがあります。取り出すためには手術が必要になります。
飼い主さんが食べ終えた魚や肉の骨を飲み込むと、喉や食道を傷つける恐れがあります。
焼き鳥やお団子の串、割りばし、爪楊枝のような細長いもの、先端が尖っているものは、飲み込むと喉や消化管を傷つけてしまうため要注意です。
大きさや量によっては、腸に詰まって腸閉塞を引き起こします。ラップも消化できず詰まる恐れがあるため要注意です。
猫は犬に比べてしつけが難しいといわれています。犬は悪いことをしたら叱り、できたら褒めることでしつけができますが、猫は叱ったり大声を出したりすることは逆効果になってしまいます。
飼い主さんが問題行動だと思う行動も、猫にとっては普通であることが多いため、叱られても意味が理解できません。
叱りすぎると飼い主さんを「痛いことや嫌なことをする人」と判断し、嫌ったり心を閉ざしたりすることもあります。猫はしつけようとするよりも、盗み食いできる状況を作らないよう対策・工夫することが大切です。
猫が好みそうな食品はすぐに冷蔵庫や扉がついた棚の中にしまいましょう。
危険なものは速やかに、猫の手が届かない場所に片づけましょう。食べた後の食器類は置きっぱなしにせず、できればすぐ洗いましょう。
ゴミは蓋がしっかり閉まり、猫が簡単に開けられないゴミ箱に捨てましょう。
人の食事中に机や飼い主さんの膝に乗ったらすぐ下におろし、猫に構わないようにしましょう。人の食事中は猫を別室やケージに移し、食べ物をなるべく見せないようにするのもひとつの方法です。
猫は犬に比べてしつけが難しいといわれています。盗み食いも猫にとっては自然な行動であることが多いため、叱られても意味が理解できません。とはいえ、食べたものによっては命にかかわることがあります。しつけるよりも、盗み食いする状況を作らないよう対策・工夫をしましょう。
食べると危険なものは、猫の手が届かない場所に片づけましょう。どれだけ欲しがっても、猫にとって有害な食べものは絶対にあげないでください。万が一食べてしまった場合には、すぐに動物病院を受診しましょう。
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