新しくお迎えした子猫。一度間違った場所をトイレと認識すると、その後ずっとそこをトイレと思い排泄してしまう可能性があります。子猫にとっても飼い主さんにとっても快適なトイレ環境を用意し、子猫を迎え入れたその日からトイレトレーニングを始めましょう。
もくじ
猫がトイレに入ってから出るまでの一連の動きは次の通りです。
これを把握しておくことで、トイレ選びやトイレ環境を考えやすくなります。
子猫がいつでも快適に過ごせ、気持ちよく排泄できるトイレを準備しましょう。子猫から見た快適なトイレと掃除面など飼い主さん目線での使い勝手のよいトイレのポイントを紹介します。
子猫と成猫では体の大きさが違います。子猫のうちは入り口が低いほうが、中に入りやすくなります。成長にしたがって体も大きくなるので、定期的にトイレの大きさを見直すのが理想です。
猫は狭苦しいトイレは苦手です。排泄時に方向転換しやすいよう、体長の1.5倍以上の広さが理想的。成長も考慮して少し大きめのトイレを用意しましょう。
トイレのふちに足を乗せて排泄している場合は、トイレが小さすぎるサインです。
砂をかいたり方向転換したりするために、重さがあって安定感のあるトイレがよいでしょう。
猫それぞれに砂の好みがあります。いくつか試して好みを見つけてあげましょう。チップが小さめのほうがかきやすく、排泄物にしっかりかけられる量も確保してください。
猫はきれい好きなので、排泄物が残っているトイレを嫌います。飼い主さんが排泄に気づきやすい構造のトイレを選びましょう。また、普段から排泄物の状態を知ることで、少しの変化にも気づきやすくなります。
お手入れしやすい形状のものを選びましょう。屋根がない浅い箱型のトイレは、屋根があるカバータイプと比較して中が良く見え、排泄物に気づきやすいだけでなく、猫砂の交換や水洗いが楽に行えます。
生後3~4週齢で自力排尿ができるようになったら、もしくは、お家にお迎えしたその日からトレーニングをスタートしましょう。
トイレトレーニングの手順は次の通りです。
子猫がそわそわ動き回ったり、床のにおいをくんくん嗅いだりし始めたら、トイレに行きたい合図です。そっとトイレに連れていきましょう。
寝起きや食後などの排泄しやすいタイミング、2~3時間おきにトイレに連れていくのもよいでしょう。
トイレで排泄ができたらたくさん褒めてあげましょう。おやつを1粒あげてみるのもおすすめです。「トイレで排泄すると褒めてもらえる」ことを覚えさせるのが成功のコツです。何度も繰り返すことで、スムーズにトイレを覚えてくれるでしょう。
成長するに従ってトイレのサイズが小さくなってきたら、成猫用のサイズに変更してください。
子猫が粗相をしても叱らないでください。排泄行為を叱られたと理解し、隠れた場所で排泄する習慣がついたり、限界まで排泄を我慢して膀胱炎になったりする恐れがあります。
子猫がトイレを失敗したときは、トイレ環境に問題がないか、ストレスの要因がないか、病気を疑うほかの症状がないかを確認しましょう。
粗相をした場所ににおいが残っていると、同じ場所で排泄する習慣が身につく可能性があります。消臭剤などを使って、徹底的ににおいを消しましょう。
きれい好きな猫のために、トイレはできるだけこまめに掃除しましょう。
排尿したら、猫砂が固まるまでしばらくそのままにし、固まったらシャベルで塊をすくって捨てます。仕事などで家に人がいない時間が長い場合、最低でも1日1回は排泄物の処理をしてください。
猫のトイレ掃除は排泄物の処理だけでなく、猫砂の交換やトイレ本体をきれいにする必要もあります。毎回の排泄物の処理で砂の量が減ったらある程度までは継ぎ足し、月1~2回はトイレの中身をすべて入れ替えましょう。
トイレ本体は空にして洗って干すか、洗う余裕がない場合には除菌シートなどでふき取り、乾かしてから新しい砂を入れましょう。洗っても汚れやニオイが気になるようなら、早めにトイレ本体を交換してください。
猫は自分の排泄物に砂をかける習性があります。子猫を猫砂にのせると前足で砂をかいて排泄し、排泄物に砂をかけます。
猫砂には種類があり、ものによって感触やにおい、消臭効果や掃除のしやすさが異なります。子猫の好みもあるため、複数の種類を試しながら子猫がお気に入りの猫砂を見つけましょう。
猫砂は、猫が排泄物をしっかり隠せるよう約3~7cmほど十分に敷き詰め、毎回の掃除で減った量は適宜継ぎ足してあげましょう。
トイレの数は、「猫の数+1個」が理想的。ひとつのトイレが汚れていても、別のきれいなトイレがあれば安心して利用できます。
猫のトイレ設置のポイントは次の通りです。
猫が喜ぶトイレについて、詳しくはこちらをご覧ください。
【獣医師監修】猫が喜ぶトイレの場所やおすすめの砂は?不満がある場合の仕草も解説
子猫のトイレのしつけは、犬ほど難しくありません。排泄の習性に従って誘導してあげれば、ほとんどの子猫が決まった場所でできるようになります。
起きたときや食後などの排泄しやすいタイミングや2~3時間おきなど、排泄ペースに合わせてトイレに連れていきましょう。
粗相をしても叱らず、「トイレで排泄すると褒めてもらえる」ことを覚えさせるのが成功のコツです。何度も繰り返しながらトイレを覚えてもらいましょう。
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