ペット保険には、健康状態や病歴、年齢や飼育目的などの加入条件が設けられています。加入条件がある理由は、ペット保険はペットが健康な状態で加入することを前提として作られているからです。
今回は加入条件の詳細や既往歴、告知事項、年齢制限について解説します。加入に適したタイミングや保険選びのポイントについても解説しますので、ペット保険への加入を検討している飼い主さんはぜひ参考にしてください。
もくじ
ペット保険の主な加入条件は以下の3つです。
以下では、それぞれの条件について詳しく解説します。
ペット保険は、加入するペットが健康体であることが前提条件となっています。重度の疾患や他の病気を併発する可能性のある疾患を持っている場合は新規加入を断られることも少なくありません。そのため、ペット保険への加入を検討しているのであれば、病気やケガになる前に保険に加入することが重要です。
ただし、傷病歴があったとしても必ずしも加入できないわけではありません。病気やケガの内容や再発の可能性が低いと判断された場合は、条件付きで加入できる場合もあります。引受条件は保険会社によって異なるため、検討時に確認しておきましょう。
現時点においてペットの体調が悪かったり、何らかの異変が見られたりする場合は、ペット保険への加入よりもまずは動物病院を受診し、完治後に申し込むようにしましょう。
ペット保険への新規加入が可能な年齢には、下限や上限を設けているのが一般的です。具体的な年齢制限は、下限は0歳(生後0~60日以上)、上限は7歳~12歳あたりであることが一般的です。
ペットショップやブリーダーなどからペットを迎え入れてすぐのタイミングであれば、基本的には問題なく加入できるでしょう。ただし、生まれてすぐなど、ペットが幼すぎる場合には加入できない保険もあります。
8歳以降になると加齢に伴うリスクが増えるため、加入できる保険商品の選択肢が狭まる傾向があります。ペット保険に入りたくても入れないといった事態を避けるためにも、ペット保険の加入はペットの年齢が低い段階から検討することが大切です。
ペット保険に加入できるペットは、一般家庭で愛玩動物または伴侶動物として飼育されている動物に限られます。ビジネス目的で飼育している場合、契約できない可能性があるため事前の確認が必要です。
ビジネス目的とは、次のような場合が該当します。
興行目的 | 闘犬や競争犬などの興行を目的として飼育するケース |
職業目的 | 警察犬や麻薬探知犬、救助犬、狩猟犬などの職業犬として飼育するケース |
繁殖目的 | ブリーダーなどが繁殖を目的として飼育するケース |
売買目的 | ペットショップやブリーダーなどが販売目的で飼育するケース |
ただし、売買目的の場合は、売買後に一般家庭のペットとして迎え入れられると保険に加入できるようになります。細かい条件はペット保険によって異なる場合があるので、あらかじめ内容を確認しましょう。
ペット保険への加入時には健康状態や病歴について、飼い主さんの告知が必須です。ここからは、告知が必要となる主な項目、注意点を解説します。
ペット保険の告知とは、加入するために必要な情報を保険会社へ提供することを指します。
そもそも保険制度は加入者が保険料を支払う相互扶助で成り立っており、給付事由に該当すれば保険金が支払われる仕組みです。万が一、保険による補償が必要な方ばかりが加入して保険金を支払う状態が続けば、保険会社はサービスの提供が難しくなってしまうでしょう。
このような事態を避け、保険加入者が補償を公平に受けられるようにするために、加入時の告知が求められているのです。
加入時に告知や申告が必要となる主な項目は以下の通りです。
ペットの基本情報 | 名前、種類、品種、生年月日、体重など |
既往歴・現在の健康状態 | 加入できない傷病の診断や疑いが過去にないか条件付きでの加入となる傷病の診断や疑いが過去にないか過去の一定期間内における病気やケガでの受診歴現在治療中の病気やケガの有無 |
予防目的での受診歴 | 健康診断、ワクチン接種など |
他社ペット保険の加入歴 | 過去に加入、現在加入中の保険名称、期間など |
告知事項は「告知書」の指示に従い記入し、ペット保険の加入時に、契約申込書と一緒に保険会社に提出します。
告知事項の詳細は保険会社によって異なるため、不明な点は検討中のペット保険を提供している保険会社に確認しましょう。
告知を怠ったり、不正確な告知をしたりしてはいけません。誤った告知内容の場合、申込時の審査に通らないケースや、加入後に虚偽であることが発覚した場合は契約を解除されるケースもあります。
また、告知書は提出すればよいというものでもありません。告知書の内容を正確に把握しておらず、意図せず告知義務違反に該当してしまうケースも多いため、告知書の内容にはしっかりと目を通した上で申告することが大切です。
ペット保険加入時の告知事項では既往歴を伝える必要がありますが、命に関わる病気に罹患している場合は保険加入が難しくなります。ただし、持病や治療歴があっても条件付きで加入できる可能性もあります。
再発性が高かったり、完治が難しい病気に罹患していると、新規加入は難しくなります。例えば、以下の傷病を過去に発症していたり、疑いありと診断されたりしたことがある場合は注意しましょう。
これらは一例であり、加入することができない疾患は保険会社によって異なります。約款や告知書で加入条件(引受条件)を確認するようにしましょう。不明な場合は保険会社に直接問い合わせてみましょう。
告知義務のある既往症に該当する持病や治療歴があっても、完治している場合や再発の可能性が低い場合は条件付きで加入できる可能性があります。一例としては、以下の疾患が挙げられます。
条件付きでの加入になる傷病や注意事項は各保険会社の告知書で確認が可能です。ただし、告知内容や保険会社の判断によっては加入不可の判断となる可能性もあるので、気になる点があれば保険会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
また、告知内容に記載のない病気やケガであっても、以下のように何かしらの症状がある場合には、加入を断られたり条件付きでの加入となったりする場合があります。
このような症状が見られても、完治後や症状が落ち着いたタイミングであれば審査に通る可能性もあります。そのため、一度審査に落ちてしまった場合でも、完治後など症状がなくなってからもう一度申し込んでみるとよいでしょう。
とはいえ、スムーズにペット保険に加入するために健康なうちから検討・加入することをおすすめします。
新規でのペット保険の加入対象は、下限は0歳、上限は7歳から12歳までが一般的です。また、更新時に年齢の上限などを設けている場合があるため、検討時に必ず確認しておきましょう。
ペット保険の加入条件の一つである年齢の下限は0歳(生後0~60日以上)が一般的です。生まれてすぐのペットは対象外となる保険もありますが、ペットショップやブリーダーから迎え入れる年齢であれば、ほとんどのケースにおいて加入できます。
一方で、新規加入の年齢上限は、7歳から12歳までが一般的です。8歳以降になると、加入可能なペット保険の選択肢が限られてくる傾向があります。
新規加入時に年齢制限が設けられていないペット保険はほとんどありません。安心して備えられる期間を少しでも長くするためにも、ペット保険への加入は、ペットが若くて健康なうちの検討・加入がおすすめです。
加入時だけでなく、保険の更新時にもペットの年齢には注意が必要です。一部のペット保険では、更新可能な年齢に上限が設けられていることがあります。更新可能な年齢に上限がある場合、その年齢に達すれば保険を継続できなくなります。
他にも、更新時の審査の有無や更新後の年間の支払い回数などの条件も加入前に確認しておくことが大切です。
ペット保険に加入するおすすめのタイミングは次の2つです。
以下ではこれらの2つのタイミングの理由について解説します。
病気やケガになってからでは、加入を断られてしまう可能性があります。加入できたとしても、「特定の病気を補償しない」「特定の部位を補償しない」といった条件が付く場合もあります。
可能な限り健康状態が良好な時期に検討・加入をしましょう。
ペット保険には加入年齢に上限があるため、高齢になると加入できる保険の選択肢が狭まってしまいます。ペットが年齢を重ねると病気やケガのリスクも上がるため、年齢的には加入できるものの健康状態が理由で加入が難しくなる場合もあります。
また、子犬であっても骨折やおもちゃの誤飲などのリスクは伴う点に留意しなければなりません。十分な免疫がついていない年齢では、感染症や下痢、嘔吐などのリスクもあるため、なるべく年齢が若いうちに加入しておいた方が安心感を得られやすいでしょう。
多種多様なペット保険の中から保険を絞り込むことは難しく感じるかもしれません。そこで、保険を選びやすくするための3つのポイントをご紹介します。
それでは、それぞれのポイントについて詳しく見てみましょう。
多くのペット保険では、病気のリスクが上がる高齢になるにつれて割高になる傾向にあります。加入するペット保険によっては、加入当初は問題なく保険料を支払えていても、ペットが高齢になった際に保険料の支払いに負担を感じてしまうかもしれません。
そのため、ペットの平均寿命を踏まえた上で「トータルでいくらかかるか」で判断することが大切です。
ペット保険のタイプには、大きく分けてフルカバー型と特化型の2種類があります。
1つの保険で、日常の通院から万が一の入院・手術にかかる治療費をカバーしたいのであれば、フルカバー型に加入することで安心感が得られるでしょう。
一方、特化型はフルカバー型に比べて補償範囲は狭まりますが、保険料を抑えることができる可能性があります。
犬や猫に多いアレルギー疾患、下痢や嘔吐などの不調は、症状や体質によっては定期的な通院が必要になることがあります。一概に何回の通院があれば大丈夫と言えるものではないため、年間の保険金の支払い回数に制限がない、もしくは、十分にある保険を選んでおくと安心です。
骨折や膝蓋骨脱臼(パテラ)などの手術では、複数回の手術が必要になることもあります。1度異物誤飲をした子が、数か月後にもう一度誤飲をしたという事例もあるため、入院と手術の保険金の支払い回数も確認するようにしましょう。
ペット保険は1年ごとに継続更新していくのが一般的ですが、犬の平均寿命(※)は14.62歳、猫の平均寿命は15.79歳といわれています。
次の点もしっかりと確認して、安心して長く加入できる保険を選びましょう。
※ 令和5年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)
ペット保険には初めて加入するという飼い主さんも多く、ペット保険の加入条件に関して、さまざまな質問が寄せられます。
ここでは、これらの質問にお答えします。
ペットの年齢が分からないときは、動物病院でペットの推定年齢を調べてもらいましょう。
ペット保険の加入時に提出する契約申込書には、ペットの生年月日や年齢を記載する項目が設けられています。正確な年齢が不明な場合は推定年齢で加入することも可能ですが、飼い主さんの判断ではなく獣医師による推定年齢の確認が必要です。
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ペット保険は保護猫や野良猫など年齢不明なペットでも入れる!加入の流れや注意点を紹介
飼い主さんの年収を加入条件としている保険はありません。ただし、ペット保険の保険料を継続して支払い続けられる収入がなければ、途中で解約することになる可能性もあります。
当社のペット保険『げんきナンバーわんスリム』では、犬の場合月々1,360円から、年払いでは13,830円からご加入いただけます。(※)
※1歳の小型犬、プラン50に加入の場合。
*2023年4月時点の内容です。今後の商品改定等により、変更となる場合があります。最新の内容はホームページよりご確認ください。
加入するペット保険によって異なりますが、加入時に健康診断書の提出が必要なペット保険もあります。必要書類に不明点がある場合は保険会社に確認しましょう。
なお、『げんきナンバーわんスリム』では、健康診断書は不要でお申し込みいただけます。
*2023年4月時点の内容です。今後の商品改定等により、変更となる場合があります。最新の内容はホームページよりご確認ください。
ペット保険は加入後のケガや病気を補償するものです。そのため、現在治療中のケガや病気は補償対象外となり、診療費や治療費は自己負担となります。
ペット保険に加入する場合は、治療中のケガや病気が完治したり、症状が落ち着いたりしたタイミングでの申込みをおすすめします。
ペット保険に新規加入する際は、必ず審査が設けられています。なぜなら、ペット保険はペットが健康体であることが前提として成り立つ相互扶助制度だからです。現状では、審査なしで加入できるペット保険はありません。
ペット保険の主な加入条件は「健康体であること」「新規加入可能な年齢であること」「日本国内の家庭で飼われているペットであるかどうか」の3点です。細かな加入条件は保険会社によって異なるため、保険検討時には、必ず加入条件を確認しましょう。
さらに、既往歴や現在の健康状態に関しては告知義務があり、場合によっては条件付きでの加入や加入できないケースもあります。告知の際には告知書の内容にしっかりと目を通した上で、正しく告知することが大切です。ペットも人と同様に高齢になるほど病気やケガのリスクが高くなるため、なるべく若く健康なうちの加入を検討しましょう。