多くのペット保険では、保険期間の開始日から一定期間にわたって待機期間が設けられています。待機期間中は病気やケガが発生しても補償対象外になるため、保険を選ぶ際はいつから保険金の支払いの対象となるのかを確認しておくことが大切です。
そこで今回は、待機期間について知っておきたいことや、メリットとデメリット、待機期間のほかにペット保険で重視すべきポイントなどを解説します。
もくじ
多くのペット保険には待機期間が設けられており、すぐに補償が開始されるわけではありません。ここでは待機期間の概要とともに、待機期間の日数や待機期間中に病気やケガをした場合の補償について解説します。
待機期間とは、保険期間の開始日から一定期間は保険金の支払い対象とならない期間です。免責期間と呼ばれる場合もあります。保険契約をした初年度のみに設定されているのが一般的です。
ペット保険を新規で契約した場合、保険の開始日からすぐに補償が適用されるわけではなく、待機期間を過ぎるまでは補償を受けることはできません。
一般的に待機期間の平均的な期間はおおよそ次の通りです。
ガンの待機期間がその他の病気に比べて長いのは、進行が緩やかで発症に気がつかない場合や、診断できるまでに時間がかかるケースがあるからです。一方で、多くの場合、ケガは突発的に生じることから、病気に比べて待機期間が短めに設定されています。
なお、当社の『げんきナンバーわんスリム』では、次の期間を待機期間として設けています。
待機期間の有無や日数は、ペット保険によって異なります。加入後に「思っていたような補償が受けられなかった」ということのないよう、加入検討時には必ず確認しておきましょう。
待機期間中に発症した病気やケガは補償の対象外となります。たとえ申し込み日以前に病気やケガがなかったとしても、待機期間中に病気やケガが見つかった場合は、保険金は支払われません。
ペット保険によっては、待機期間中の病気やケガに対して特約を付けることもできます。ただし、特約を付けると保険料が高くなってしまう点には注意が必要です。
ペット保険や一般的な保険に待機期間が設けられている理由は、保険料や補償の公平性を保つためです。保険には、加入者が保険料を出し合って相互に助け合うという目的があります。
ペット保険では、ペットの年齢や体重によって保険料が設定されるのが一般的ですが、いずれの場合でも加入時にペットが健康であることが前提です。病気になりそうなペットの加入が増えてしまうと保険制度が成り立たなくなってしまうため、待機期間が設けられているのです。
安心してペット保険に加入するためにも、ペット保険を選ぶ際には待機期間についての次の4つのポイントを押さえておきましょう。
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
ペット保険によっては「待機期間なし」というものもあります。しかし、そのようなペット保険でも、申し込みの当日から補償が開始されるわけではありません。
保険契約は、申込内容の確認や告知事項の審査など一定の期間を経て「条件を満たしている」と確認されてから補償が始まることが一般的です。「申し込みから保険期間の開始(補償開始)までの日数」は、ペット保険によって異なりますが、「申し込み日の〇日後~翌々月の〇日」などと設定している保険がほとんどです。
つまり、「待機期間なし」をうたう保険であっても、保険期間の開始日までの間は保険金の支払い対象とはならないため、実質的な待機期間ともいえるでしょう。
待機期間がある保険であっても保険期間の開始日までの日数が短ければ、補償が早く始まるものもあります。安易に「待機期間がない=すぐに補償される」とは考えず、保険によって補償が開始される日はさまざまであることを覚えておきましょう。
待機期間が発生するのは初年度のみです。ペット保険は1年ごとに更新が行われますが、契約更新時に待機期間は発生しません。
ただし、ほかのペット保険に乗り換えるなど、新たに別のペット保険を契約する場合には、改めてそのペット保険の加入審査や待機期間が発生するため注意が必要です。
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ペット保険によっては待機期間不適用特約を付けることができます。待機期間不適用特約とは、待機期間中に病気やケガをした場合に補償を受けられる特約のことです。
待機期間不適用特約を付けると、待機期間中に病気やケガが生じても保険金を受け取れますが、保険料が高くなります。また、待機期間不適用特約を付けた場合であっても、保険期間の開始日より前に生じた病気やケガは補償の対象とならないためご注意ください。
待機期間中の病気やケガは補償がされないため、飼い主さんが深刻な症状であると判断しない場合、待機期間が終わってから病院に連れていこうと考える人もいるかもしれません。
しかし、待機期間が終わってから病院に連れていったとしても、待機期間中に発症したものであった場合には補償されません。
ペットの病気やケガは命に関わることもあります。ペットの調子が悪い場合には待機期間に関わらず早めに動物病院を受診することをおすすめします。
多くのペット保険には待機期間が設けられているため、待機期間があることを前提に検討すると、選択肢が広がり、自分に合ったペット保険を見つけやすくなるのがメリットです。待機期間を気にするあまり、補償内容が充実していないペット保険を選んでしまったのでは、加入後に不満を抱く原因となります。
また、待機期間のあるペット保険であっても申し込みから保険開始日までの期間が短ければ、待機期間がない保険よりも早く補償を受けられる場合もあります。
待機期間と保険期間の開始日の両方の条件をよく確認し、ペットや飼い主さんの意向に適したペット保険を見つけるようにしましょう。
待機期間があるペット保険の代表的なデメリットは、待機期間中の病気やケガは補償されず保険金が支払われない点です。ただし、先述の通り「待機期間なし」のペット保険であっても保険期間の開始日までの期間が長い場合、その期間中の病気やケガは補償対象外となります。
保険の乗り換えなどで無保険期間を作りたくない場合は、待機期間と保険の開始日を考慮した上で早めに次の保険に申し込むといった方法をとりましょう。
なお、重複して保険に加入する期間がある場合には、告知義務があるため忘れずに申告するようにしましょう。重複して複数のペット保険に加入ができるかはペット保険によって異なるため、その点も事前に確認することが大切です。
ペット保険を検討する上で重要なことは、待機期間の有無や日数よりも、補償開始後の補償内容や補償の限度額ではないでしょうか。
待機期間のほかにも重視すべき7つのポイントを紹介します。
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
ペット保険を選ぶ際に、まず確認しておきたい点は補償内容です。補償対象となる傷病や通院・入院・手術などの補償範囲は、ペット保険によって異なるからです。約款(やっかん)や重要事項説明書などで、必ず確認しておきましょう。
具体的には、次の点を確認することをおすすめします。
また、ペット保険は病気やケガの治療費を補償対象としているため、病気やケガに該当しないものの処置費用や予防のための医療は補償対象外となる点を覚えておきましょう。
例えば、避妊・去勢の手術費用や、妊娠・出産で生じる費用、ワクチン接種代金、健康診断料などです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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飼い主さんの自己負担額について確認しておきましょう。ペット保険では「70%」「50%」といった補償割合が定められていることが一般的です。補償割合が高くなるほど自己負担額が減る一方、保険料は高くなります。
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ペット保険は1年単位の契約で毎年更新を行うのが一般的です。そのため、事前に更新時の条件や保険料なども確認しておきましょう。
特に確認すべきなのは以下の点です。
例えば、「更新可能な上限の年齢」が「10歳」と定められている場合、10歳に達すると保険の更新ができなくなります。終身にわたって補償を受けたい場合は、更新の上限年齢がないペット保険への加入がおすすめです。
ペット保険に加入するタイミングも、待機期間とともに重視しておきたいポイントです。ペット保険は、加入時の年齢に上限が設けられている場合がほとんどです。
ペットの年齢が上限年齢を超えている場合、当然その保険には加入できません。また、基本的にペット保険の加入条件は健康体であることを前提にしています。病歴によっては、加入が難しい場合もあるでしょう。
このことから、ペットが若く健康なうちからペット保険に加入しておくことが大切です。
すべてのペット保険では、年間の補償限度額が設けられていますが、中には「1日(1回)あたり○○円」として、「1日あたりの補償限度額」が設定されているペット保険もあります。
例えば、1日あたりの補償限度額が30万円だった場合に50万円の治療費が発生すると、補償割合にかかわらず、1日あたりの限度額を超える20万円は自己負担となってしまいます。ペット保険によっては1日あたりの補償限度額がないものもあるため、ご自身に合ったものを選びましょう。
保険金請求の手続き方法は保険会社によって異なります。治療費を支払う際に戸惑うことのないよう、手続き方法についても事前に確認しておくことが大切です。
保険金請求の手続き方法には窓口精算と後日精算の2つの方法があります。
後日精算は、いったん治療費を全額支払ったあとに、保険会社に保険金を請求するという精算方法です。国内すべての動物病院で利用できます。
また、窓口精算対応のペット保険よりも保険料が安い傾向にあります。
窓口精算は、自己負担額だけを動物病院の窓口で支払うという精算方法です。保険会社への請求手続きは不要で、手間がかからない点がメリットです。
ただし、窓口精算に対応しているペット保険は多くありません。また、窓口精算できる動物病院も限られています。受診した動物病院で窓口精算できなかった場合、後日精算での保険金請求となります。
ペット保険に付帯できる特約についても加入前に検討しましょう。特約の内容は保険会社によって異なりますが、例えば、次のような特約があります。
特約は知らないうちに重複していることもあるため、確認のうえ、付けるかどうか検討しましょう。例えば、ペット賠償責任特約は、飼い主さんが加入している火災保険や自動車保険などに付帯していることも少なくありません。そのため、ペット保険の特約を付帯する前には、すでに加入している保険の内容を確認しておくことをおすすめします。
ペット保険を選ぶ際には、特に次のポイントを意識しましょう。
それぞれのポイントについて解説します。
ペット保険にはさまざまなものがあり、保険によって補償内容や補償範囲も異なります。そのため、まずは自身のペットがかかりやすい病気やケガが補償の対象であるかを確認しましょう。ペットがミックス犬や猫の場合は、両親がかかりやすい病気やケガを把握しておくことをおすすめします。
先天性・遺伝性疾患は一度発症すると、長期に渡って病気と付き合うことになる場合も多いため、補償対象となっているとより安心です。0~3歳などの若齢で発症することが多いため、若齢のペットの場合確認しておくとよいでしょう。
また、特に確認しておきたい点は通院補償の有無です。保険によっては通院が補償されないものもあるためです。通院補償のないペット保険は保険料が比較的安くなる傾向にありますが、通院が必要な場合の治療費は全額自己負担となってしまいます。
保険金の支払い金額の上限についても確認しましょう。
入院・通院・手術を合わせて「年間最大補償額 200万円」など一見して補償が手厚いように見える保険でも、手術は1回「〇万円まで」、通院は1日「〇千円まで」など、入院、通院、手術それぞれに1日あたりの支払い限度額が設けられている場合、1日あたりの上限を超えた分はすべて自己負担になります。
<犬猫の1回あたりの平均治療費>
手術費 | (犬)20万0,515円 (猫)19万1,571円 |
入院費 | (犬)10万0,495円 (猫)10万1,397円 |
通院費 | (犬)1万3,739円 (猫)1万2,402円 |
犬猫の1回あたりの平均手術費は20万円前後、通院費は1万円以上である上に、平均よりも高い治療費が発生することも少なくありません。
万が一の高額治療に備えるなら、「1日あたりの保険金支払い額の上限がない保険」や「上限金額が十分にある保険」かの確認が大切です。
犬や猫に多いアレルギー疾患、下痢や嘔吐などの不調は、症状や体質によっては定期的な通院が必要になることがあります。一概に何回の通院があれば大丈夫と言えるものではないため、年間の保険金の支払い回数に制限がない、もしくは、十分にある保険を選んでおくと安心です。
骨折や膝蓋骨脱臼(パテラ)などの手術では、複数回の手術が必要になることもあります。1度異物誤飲をした子が、数か月後にもう一度誤飲をしたという事例もあるため、入院と手術の保険金の支払い回数も確認するようにしましょう。
ペット保険は1年ごとに継続更新していくのが一般的ですが、犬の平均寿命(※)は14.62歳、猫の平均寿命は15.79歳といわれています。
次の点もしっかりと確認して、安心して長く加入できる保険を選びましょう。
※ 令和5年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。ペット&ファミリー損保は日本のペット保険会社の中で長い歴史を持つ会社の1つです。
『げんきナンバーわんスリム』には3つの特徴があります。
商品の詳細は、WEBサイトをご確認ください。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
例えば、1日あたりの保険金支払い限度額が1万円の保険に加入していた場合、通院で10万円の治療が発生しても、1日あたりの限度額を超える9万円は自己負担となります。
しかし、『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても、年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。特にペットの年齢が10歳を超えると保険料が大きく値上がりする場合があります。
『げんきナンバーわんスリム』は月々1,560 円から*ご加入いただけ、生涯保険を続けられるように10歳以降の保険料は一律です。
契約更新時の審査はないため、契約時と同じ条件で終身での継続が可能。将来の経済的負担を気にすることなく、安心して万が一の備えが続けられます。
*プラン50(小型犬・初年度保険料1歳)の場合
『げんきナンバーわんスリム』は全国すべての動物病院に対応しています。通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。急な休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科治療、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(FIV)も補償対象となります。
先天性や遺伝性の病気が心配な0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
犬や猫に多い以下の病気やケガの治療も幅広く補償します。
犬に多い病気・ケガ | 猫に多い病気・ケガ |
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●歯周病などの歯科疾患※4 ●椎間板ヘルニア ●異物誤飲 ●骨折 ●僧帽弁閉鎖不全症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●特発性てんかん ●若齢性白内障 ●進行性網膜萎縮症 | ●歯周病などの歯科疾患※4 ●異物誤飲 ●腎不全 ●尿路結石症 ●心筋症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●多発性囊胞腎(のうほんじん)症 ●肥大型心筋症 ●骨軟骨異形成症 ●進行性網膜萎縮症 |
補償プランはご都合に合わせて、シンプルでわかりやすい2種類からお選びいただけます。
※ 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※ 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
24D195ー241128
ペット保険に加入する際は、加入するタイミングに気をつけることが大切です。
基本的に「加入してすぐに補償される」というペット保険はありません。どのようなペット保険も、審査のために一定の時間は必要になります。したがって、補償開始のタイミングに注意しつつも、補償内容が自分のペットに合っているかを必ず確認しましょう。