ペット保険には告知義務があり、加入時にペットの健康状態や病歴を告知しなければなりません。告知に関する調査はプロによって厳しく行われます。告知義務に違反すると期待していた補償が受けられなくなったり、保険契約を解除されたりしてしまう可能性があるため、事実をありのまま正確に漏れなく報告する必要があります。
そこで今回は、ペット保険の告知義務の概要や告知義務に違反した場合の処遇や、告知義務に違反しないためのポイントなどを解説します。
もくじ
告知義務とは、ペット保険に加入する際に保険会社に対して飼い主さんが、ペットの基本情報や健康状態を報告する義務のことです。保険会社が告知を求めた事項に対して、飼い主さんが正しく応答することが保険法によって定められています。保険会社にとってはペットが加入条件を満たしているかの重要な判断材料となるため、飼い主さんはペットの情報を正しく伝える必要があります。
万が一、飼い主さんが告知の際に虚偽の情報を報告した場合、正しい補償内容に変更されるため、期待していた補償が受けられなくなったり、保険契約を解除されたりしてしまう可能性があります。
告知義務は、加入者間の公平性を保つための重要な役割を担うものです。
ペット保険は、加入している飼い主さんが納めた保険料をもとに運営されています。もし告知義務がなければ、持病があり治療の必要性が高いペットばかりに保険金が支払われてしまうため、健康問題がないペットの飼い主さんとの間で公平性が損なわれてしまう可能性があります。
このような状況を防ぐためにも、告知義務が設けられているのです。
飼い主さんはペット保険の契約後も、告知内容に変更が発生した場合に新たな情報をペット保険会社に報告する義務があります。これは「通知義務」と呼ばれ、契約後の状況変化に対応するための重要な制度です。
例えば、ペットが一般家庭の愛玩動物としての飼育ではなく繁殖目的など飼育の目的が変わった場合などです。その他にも、飼い主さんの住所が変わったり、ペットを他の人に譲ったりした場合ペット保険会社にすみやかに連絡するようにしましょう。
ペット保険加入時には、主に以下の情報を告知・申告することが義務付けられています。
告知や申告すべき情報は、ペット保険によって異なります。具体的な告知内容について詳しく知りたい場合は、加入を検討しているペット保険会社の保険契約申込書や告知書などで確認しましょう。
ペットの種類や品種、生年月日は、ほぼすべてのペット保険で申告が必要な項目です。
ここで特に注意すべきは生年月日です。ほとんどのペット保険では、加入の際に年齢制限を設けているため、ペットの年齢によっては契約できない可能性があります。保険会社が現在の年齢でも加入できるかどうかを判断するために正確に伝えましょう。
ペットの生年月日は血統書やワクチン接種証明書で確認できる場合が多いでしょう。保護犬や保護猫、野良猫、譲り受けた場合など正確な生年月日が分からない場合には、獣医師に推定年齢を確認してもらいましょう。記入した年齢と実際の年齢が異なっていた場合、保険料の変更を求められる、もしくは契約を断られることがあります。最悪の場合、加入後であっても契約解除となってしまう場合があります。
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基本情報の他に、現在の健康状態や既往歴、ワクチンの接種状況についても告知する必要があります。
告知内容の詳細は、保険会社によって異なりますが既往歴の代表例としては、心疾患や関節疾患、腫瘍、先天的に有する疾患などが挙げられます。告知にあたって下記のような注意事項が記載されている場合があるため、病名だけではなく告知書にあたっての注意事項もしっかり確認するようにしましょう。
例)「眼圧が高い」「関節がゆるい」などの症状の指摘 など
また、過去数ヵ月から1年以内に治療目的で通院した場合や経過観察中である場合にも、告知の必要があるため、過去の通院履歴などは日々メモをしておくとよいでしょう。
もし、飼い主さんが保険会社に対して虚偽の情報を伝えるなどの告知義務違反をした場合には、以下のような措置が取られる可能性があります。
ここからはそれぞれの措置について解説します。
告知義務違反が見つかると、多くの場合補償が受けられなくなるため、保険金を受け取れなくなります。今後の補償に関しても新たに審査が進められ、加入時に設定されるはずであった特定の部位や特定の疾患に対する補償が対象外となる(特定部位・疾病不担保)が設定される場合があります。
違反が発覚するまでにすでに保険金を受け取っていて、該当する補償が告知義務違反に関わるものである場合は、保険金の返還を求められるケースも少なくありません。
ペット保険への加入を検討する際は、事前にどのような告知義務があるのかや、告知義務に違反した場合の補償の有無や内容の変更について確認しておくことが大切です。告知義務に関する不明点は、事前に保険会社に確認しておくとよいでしょう。
告知義務に違反すると、保険契約が解除される可能性があります。また、告知義務違反によって契約が解除された場合、払込済みの保険料は返還さないことが多いようですが、保険会社によっては決められた条件に従って返還される場合もあります。
万が一、申告した情報と事実が異なる点に気づいた際には、速やかに保険会社に事情を相談しましょう。
告知義務違反は必ずバレます。その理由は、プロによって徹底的な調査が実施されるからです。
ペット保険の告知内容は、プロによって徹底的に調査が実施されます。ペット保険加入時から始まり、加入後もさまざまなタイミングで調査されるため、虚偽の告知や通知はほとんどバレてしまうといえるでしょう。
誤って告知義務違反をしてしまうことを避けるためには、自分の見解や認識で回答せず、それぞれの内容をよく確認し正確に回答することが大切です。
以下の3つのポイントは特に確認しておきましょう。
告知義務違反をしないためには、病気やケガをする前にペット保険に加入しておくのも一つの方法です。ペットを飼い始めたタイミングでペット保険に加入するとよいでしょう。
しかし、どのペット保険に加入すればよいのか悩んでしまい、加入時期を逃してしまうケースもあるかもしれません。そのような場合でも、健康なうちに加入をしておくと意図せず告知義務違反をしてしまうリスクは減るでしょう。また、健康体であれば病気やケガで保険加入が難しくなったり、補償範囲が狭くなってしまう可能性も低くなります。
若くても骨折や異物誤飲などで、突然高額な治療費が必要になることはあります。病気やケガのリスクは常にあると考えて、早めにペット保険に加入しましょう。
治療記録や処方薬の履歴など、ペットの健康状態に関する書類は適切に保管し、破棄せず残しておくことが重要です。通院日や処方内容などは、ペットの健康状態を具体的に示す重要な証拠となります。診療明細書などの書類は、受診日と合わせてファイルなどにまとめておきましょう。
また、念のために受診内容を細部まで把握し記録しておきましょう。特に、以下の項目は重要なため、メモしておくことをおすすめします。
明細書や診断書を保管するだけでなく、受診内容をカレンダーやノートに記載しておく方法もおすすめです。
動物病院への通院歴がある場合は、診断名や内容を確認しておきましょう。また、複数の病院への通院歴がある場合にも、すべての病院に対して確認を行います。診断名や診断内容に不明点がある場合は、かかりつけ医に確認をし、認識の違いがないようにしておくことが大切です。
認識違いが起こりやすいケースとして、病名が確定しない場合が挙げられます。獣医師から「○○の疑いがある」と診断された場合であっても告知の必要があります。
具体的には次のようなケースにおいて留意が必要です。
このように告知が必要な症状など細かな点については、各保険会社の告知書や約款などに記載があります。必ず確認をし、抜けや漏れがないように記載しましょう。
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。ペット&ファミリー損保は日本のペット保険会社の中で長い歴史を持つ会社の1つです。
『げんきナンバーわんスリム』には3つの特徴があります。
商品の詳細は、WEBサイトをご確認ください。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
例えば、1日あたりの保険金支払い限度額が1万円の保険に加入していた場合、通院で10万円の治療が発生しても、1日あたりの限度額を超える9万円は自己負担となります。
しかし、『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても、年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。特にペットの年齢が10歳を超えると保険料が大きく値上がりする場合があります。
『げんきナンバーわんスリム』は月々1,560 円から*ご加入いただけ、生涯保険を続けられるように10歳以降の保険料は一律です。
契約更新時の審査はないため、契約時と同じ条件で終身での継続が可能。将来の経済的負担を気にすることなく、安心して万が一の備えが続けられます。
*プラン50(小型犬・初年度保険料1歳)の場合
『げんきナンバーわんスリム』は全国すべての動物病院に対応しています。通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。急な休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科治療、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(FIV)も補償対象となります。
先天性や遺伝性の病気が心配な0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
犬や猫に多い以下の病気やケガの治療も幅広く補償します。
犬に多い病気・ケガ | 猫に多い病気・ケガ |
---|---|
●歯周病などの歯科疾患※4 ●椎間板ヘルニア ●異物誤飲 ●骨折 ●僧帽弁閉鎖不全症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●特発性てんかん ●若齢性白内障 ●進行性網膜萎縮症 | ●歯周病などの歯科疾患※4 ●異物誤飲 ●腎不全 ●尿路結石症 ●心筋症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●多発性囊胞腎(のうほんじん)症 ●肥大型心筋症 ●骨軟骨異形成症 ●進行性網膜萎縮症 |
補償プランはご都合に合わせて、シンプルでわかりやすい2種類からお選びいただけます。
※ 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※ 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
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ここからは、ペット保険の告知義務でよくある質問について回答します。安心してペット保険に加入するためにもぜひ参考にしてみてください。
すでに病名が診断されている場合には、加入する保険や病気の種類によってペット保険へ加入できるかどうかは個々の状況によって異なります。
病気の種類は、具体的に「ペット保険に加入できない傷病」と「加入できる傷病」に区別されるため、事前に保険会社の告知書の内容を細かく確認しておくことが大切です。不明点がある場合には直接保険会社に問い合わせてみましょう。事前に確認を行うことで、ペット保険に加入できるかどうかが判断でき、安心して加入の手続きを行えます。
なお、ペット保険に加入は出来るものの、加入前に発症していた病気やケガ、それに関わる傷病は補償の対象外となる「特定部位、疾病不担保」など、条件付きでの加入となる場合もあります。
以下のような疾患が診断されている場合、加入できない可能性が高いため注意が必要です。
上記の病気は一例です。ペット保険各社によって加入できない病気は異なるため、告知書などを確認しておきましょう。
各保険会社の告知書には「条件付きで加入できる病気」についても明記されていることが一般的です。
数か月から1年以内に通院したことがある場合は、下痢や軟便などの軽い症状であっても告知が必要です。正しい情報を伝え、告知義務違反になるリスクを回避しましょう。
保険会社の告知内容では、過去の既往歴について告知する必要があります。ペットが過去に病気やケガを経験している場合には、その情報を保険会社に伝えなければなりません。
例えば、「過去〇年以内に予防目的以外で動物病院を受診したか」など、各保険会社の指定する期間内の通院歴について、治療内容や現在の状況についての申告が必要です。指定された期間を過ぎて完治している場合、告知の必要はありません。
ただし、ガンや心疾患など一部の傷病は、完治の有無や発症時期に関わらず告知しなければなりません。
ペット保険の更新時は、告知の必要はないことが一般的です。
ただし、飼育目的の変更など告知事項の内容に変更が生じた場合は通知義務があります。通知すべき内容はペット保険によって異なるため、目を通しておくとよいでしょう。
ペットの病気がペット保険会社の定める「加入できない病気・ケガ」に該当している場合は、ペット保険に加入できない可能性が高いでしょう。
ただし、下痢や風邪など一過性の病気やケガの場合、一定期間をおいて症状が落ち着いていれば、加入できる可能性もあるため、再度審査を受けてみることをおすすめします。
なぜなら、一過性の病気ならば、適切なタイミングで再審査を受けることで加入できる場合があるからです。
ペット保険への加入を検討する際は、「加入できない病気」「告知・審査の上加入できる病気」をしっかり把握し、基準に基づいて審査を受けることが大切です。
ペット保険の加入時に求められる告知義務には正しく回答しなければなりません。万が一虚偽報告をしていた場合、嘘がバレると補償が受けられなくなったり、保険契約が解除されたりする可能性があります。そのため、求められる項目の告知や申告は正確に行いましょう。
また、加入できない病気や補償対象外の病気、ケガは保険会社によって異なります。ペットとの充実した毎日を送るためにも事前に約款や補償内容を確認し、安心・納得できるペット保険を選びましょう。