ペットを多頭飼いしている場合、ペット保険によっては多頭割引のある保険もあります。多頭割引のあるペット保険を検討する場合は、補償内容を含めて総合的に判断しましょう。場合によっては、多頭割引のない保険のほうが月々の保険料を抑えることができる可能性もあるためです。
今回は、多頭割引があるペット保険の特徴を紹介するとともに、保険を選ぶ際のポイントや注意点などを解説します。
もくじ
多頭割引とは、同じペット保険に複数のペットが加入した場合や、同じ保険会社の複数の保険に加入した場合に保険料の割引が受けられるものです。ただし、すべてのペット保険が多頭割引をしているわけではありません。
以下では、多頭割引があるペット保険の特徴を「メリット」「デメリット」に分けて紹介します。
まず、入りたいペット保険に多頭割合がある場合は、1頭あたりの保険料が安くなるというメリットがあるでしょう。多頭割引は、ペットの数によって保険料が割引されます。
ただし、割引方法はペット保険によって異なります。具体的には、次のような割引制度が導入されているペット保険があります。
一般的にはペットが一定数以上の頭数になると、割引率が一律になることが多いでしょう。
多頭割引があるペット保険の注意点は、補償内容によってはそもそもの保険料が高い場合がある点です。つまり、そもそもの保険料が高めに設定されているため、多頭割引が適用されても他のペット保険の保険料よりも高い場合やあまり変わらない場合があるのです。
ペット保険は1年ごとに契約を更新し、ペットの年齢とともに保険料も高くなるのが一般的です。そのため、保険料は現時点の月々の保険料だけで判断するのではなく、ペットが高齢になった場合の保険料も無理なく支払えるかを考えることが大切です。
多頭割引があっても割引後のトータルの保険料を考えなければ、結果的に多頭割引のないペット保険のほうが安くなる可能性も考えられます。
続いて、多頭割引がないペット保険の特徴をメリット・デメリットに分けて解説します。
多頭割引のあるペット保険を考えている方でも、「多頭飼いしているから多頭割引のあるペット保険を」と考えず、多頭割引のないペット保険について調べておくことをおすすめします。
多頭割引がないペット保険の中には、そもそもの保険料が安いものがあります。そのため、ペット保険の種類によっては、多頭割引がないペットの保険のほうが、多頭割引のあるペット保険より保険料を抑えられる場合があるでしょう。
また、多頭割引がないペット保険は種類が多いため、自分のペットに合った補償内容の保険を見つけられる可能性が高いでしょう。
多頭割引がないからといって、必ずしも保険料が安くなるわけではない点に注意しましょう。そもそも、保険料だけでペット保険を比較することはあまりおすすめできません。ペット保険を選ぶうえで重視すべきは、ペット保険の補償内容です。「多頭割引がある」というだけで、安易に加入することは控えましょう。
また、種類が多いということは「選ぶのが大変になる」とも言い換えられます。次でペット保険を選ぶ際のポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
多頭飼いでペット保険を選ぶ場合は次の3つのポイントに注目しましょう。
多頭飼育はそれぞれのペットが元気であればよいですが、同じタイミングで病気やケガが起きてしまった場合に、治療費の自己負担額をどこまで減らせるかが重要です。
毎月の保険料も頭数分かかるため、トータルの支払い額に無理がないかも確認しましょう。
ペット保険を選ぶ上で特に注目したい点は補償内容です。ペット保険によって補償の対象となる病気やケガ、補償額は異なります。
例えば、膝蓋骨脱臼(パテラ)は小型犬によく見られる病気で、進行すると手術や定期的な通院が必要になります。当社の『げんきナンバーわんスリム』では膝蓋骨脱臼(パテラ)は補償対象ですがペット保険によっては補償されないものもあります。
また、ペット保険によっては時間外診料を補償の対象外としているものや通院補償がないものもあります。そのため、「ペット保険はどれも同じ」と考えず、必ず事前に補償内容を確認しておくことが大切です。
ペット保険の中には「1日あたりの支払い限度額」を設けている商品もあります。1日あたりの上限金額が低い場合、高額治療が発生したときの自己負担額が増える可能性があります。高額な治療費に備えたいと考える場合、1日あたりの支払い限度額がないものや十分にあるものを選ぶとよいでしょう。
1日あたりの上限額をしっかり確認しておかなかった場合、いざ保険金を受け取るという段階になって思ったような金額が受け取れず、経済的に大きな負担を感じる可能性があります。
ペット保険を検討する上では、当然保険料について考えることも欠かせません。ペット保険の保険料は、加入時の保険料で比較するのではなく、「高齢になっても払える保険料か」といった視点で比較することが大切です。
ペット保険の保険料は年齢とともに上がるのが一般的です。また、ペットは人と同じで高齢になればなるほど病気のリスクが高くなります。高齢になってから「別の保険に乗り換えたい」と考えても、病歴や年齢によってはペット保険の加入条件を満たせない可能性もあるのです。
特に多頭飼いでは、ペット同士の年齢が近くなることも少なくありません。そのため、保険料が高くなるタイミングが重なるケースも多く見られます。ペットの平均寿命やペット保険ごとの保険料の一覧などを参考に、高齢期の保険料がトータルでいくらになるかを概算しておくことをおすすめします。
保険金請求の手続き方法は主に「後日精算」と「窓口精算」の2種類です。ここからは、それぞれのメリット・デメリット、手続き方法について解説します。
後日精算は、一旦病院の窓口で治療費を全額自己負担し、あとから加入しているペット保険会社に保険金を請求する方法です。後日精算は、全国の動物病院で対応している精算方法であり、すべてのペット保険が対応しています。
後日精算の手続きはオンラインで完結するものもあれば、書類の郵送が必要になる場合もあります。ただし、どちらも手続きの方法は次のようになっており、基本的に変わりはありません。
後日精算は一見手間がかかるようにも思いますが、上記のようなステップで手続きが完了します。詳しい方法は各ペット保険で異なりますので、加入するペット保険の方法を確認しましょう。
窓口精算は、動物病院の窓口で保険適用分を差し引いた自己負担額のみを支払う方法です。精算するだけで補償額が差し引かれるため、保険金を請求する手間が省けます。
窓口精算はこのように手間がかからない上、最初から自己負担額を減らせるというメリットがあります。一方で、窓口精算に対応している動物病院は限られているため、かかりつけの動物病院が窓口精算に対応していない場合は、遠方の動物病院まで足を運ぶことになるかもしれません。
また、窓口精算ができるペット保険も限られています。つまり、窓口精算を希望する場合には、ペット保険と動物病院両方に「対応しているかどうか」を確認する必要があります。
多頭飼いでペット保険に加入する場合には、特に注意すべき点があります。
以下では、特に注意すべき上記3点について解説します。
ペット保険にはさまざまな特約が用意されているケースもあります。そこで注意すべき点は、賠償責任特約です。
賠償責任特約とは、万が一、自分のペットが誰かにケガをさせたりモノを壊したりした際に、保険金が支払われるというものです。ただ、これはペット保険の賠償責任特約に限らず、基本的に、自動車保険や火災保険の賠償責任特約でも同じように補償されます。つまり、飼い主さんが自動車保険や火災保険に入っている場合は、その保険に付いている賠償責任特約と重複してしまう可能性があるのです。
複数の保険で賠償責任特約を付けていても、損害賠償額以上の保険金を手にすることは難しいといえます。したがって、賠償責任特約が重複していないかはチェックしておきましょう。
多頭割引のないペット保険の中には、割引がなくても保険料が安いものもあります。ペットを多頭飼いしているからといって「多頭割引があるかないか」だけでペット保険を探してしまうと、選択肢が極端に少なくなってしまうでしょう。
多頭飼いをしていても、場合によっては多頭割引がない保険を選んだほうがお得な可能性もあります。多頭割引の有無で保険を選ぶのではなく、補償内容を重視したペット保険を選びましょう。
ペット保険には、加入条件が定められています。具体的には、次のような条件が定められていることが多いでしょう。これらは一般的なペット保険の加入時にも該当します。
このような条件をクリアしていなければ、ペット保険には加入できません。事前にどのような条件をクリアしておく必要があるのかをチェックしておきましょう。
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。ペット&ファミリー損保は日本のペット保険会社の中で長い歴史を持つ会社の1つです。
『げんきナンバーわんスリム』には3つの特徴があります。
商品の詳細は、WEBサイトをご確認ください。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
例えば、1日あたりの保険金支払い限度額が1万円の保険に加入していた場合、通院で10万円の治療が発生しても、1日あたりの限度額を超える9万円は自己負担となります。
しかし、『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても、年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。特にペットの年齢が10歳を超えると保険料が大きく値上がりする場合があります。
『げんきナンバーわんスリム』は月々1,560 円から*ご加入いただけ、生涯保険を続けられるように10歳以降の保険料は一律です。
契約更新時の審査はないため、契約時と同じ条件で終身での継続が可能。将来の経済的負担を気にすることなく、安心して万が一の備えが続けられます。
*プラン50(小型犬・初年度保険料1歳)の場合
『げんきナンバーわんスリム』は全国すべての動物病院に対応しています。通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。急な休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科治療、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(FIV)も補償対象となります。
先天性や遺伝性の病気が心配な0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
犬や猫に多い以下の病気やケガの治療も幅広く補償します。
犬に多い病気・ケガ | 猫に多い病気・ケガ |
---|---|
●歯周病などの歯科疾患※4 ●椎間板ヘルニア ●異物誤飲 ●骨折 ●僧帽弁閉鎖不全症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●特発性てんかん ●若齢性白内障 ●進行性網膜萎縮症 | ●歯周病などの歯科疾患※4 ●異物誤飲 ●腎不全 ●尿路結石症 ●心筋症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●多発性囊胞腎(のうほんじん)症 ●肥大型心筋症 ●骨軟骨異形成症 ●進行性網膜萎縮症 |
補償プランはご都合に合わせて、シンプルでわかりやすい2種類からお選びいただけます。
※ 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※ 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
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多頭飼いとは、一人の飼い主さんが複数のペットを同時に飼うことです。基本的に、多頭飼いは同じ種類の動物を飼うことが一般的ですが、異なる種類の動物を複数飼う場合もあります。
多頭飼いのメリットは、ペット同士に遊び相手や仲間を持たせることができる点です。また、飼い主さん自身も複数のペットとの関わりを楽しむことができるでしょう。
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【獣医師監修】犬の多頭飼いってどうなの?メリット・デメリットを解説
猫の多頭飼いに必要な準備や上手くいくコツは?
多頭飼いをする場合には、さまざまな注意点があります。特に気をつけるべきは以下の3点です。
以下ではそれぞれの注意点について解説します。
多頭飼いをする際には、飼育環境を整えることが重要です。衛生的な環境であることはもちろん、それぞれのペットが快適に過ごせるような環境を整えましょう。
特に、猫は単独でのんびり過ごす時間や空間が必要な生き物です。猫を多頭飼いする場合はそれぞれの個別スペースやリラックスできる場所が必要です。犬を飼う場合も、広々とした空間で自由に遊びや運動ができる環境づくりを目指しましょう。
また、飼育頭数が多すぎると、場合によっては部屋が汚れたりニオイが発生したりするなど、衛生状態が悪化する可能性があります。ペットと飼い主さんが衛生的な環境で過ごせるよう、多頭飼いする際には避妊去勢を行い、責任を持てる頭数に留めることも重要です。
多頭飼いをする際には、お互いの相性を確かめることも重要です。同じ種類や兄弟であったとしても、相性が良いとは限りません。
一緒に時間を過ごしてみて相性が良いと感じられる場合は、そのままでも構いません。しかし、相性が悪い場合は、接触しないよう生活空間を分ける必要があるでしょう。
多頭飼いをする場合、1匹だけの場合と比べて目を離すことが多くなり、事故やケガ、病気のリスクが増える傾向があります。
また、誤飲やケンカによるケガや病気になった場合の治療費は、頭数分かかる可能性があります。事前に対策や環境づくりを行い、できるだけ事故やケガ、病気を防ぐことが重要です。
さらに、多頭飼いをしている場合は1匹が感染症にかかった場合、他のペットにも伝染する可能性があります。感染症の予防策をしっかりと行うように心がけましょう。
犬を多頭飼いする際には、特に次のポイントに注意しましょう。
先住犬と新しい犬との相性をチェックすることが重要です。一緒に暮らし始める前に可能な限り顔を合わせ、事前に相性を確認しておきましょう。
飼育するうえで優先すべきなのは先住犬です。時間が経って犬同士の序列が決まった場合、その順位に従って対応するのがおすすめです。
猫を多頭飼いする際には、特に次のポイントに注意しましょう
猫は縄張り意識が非常に強い生き物です。あとから入ってきた猫が縄張りに入ると、警戒心を抱いて威嚇することがあります。自分の縄張りに外敵が入ってきたと思い込むので、そのままケンカに発展したり、ストレスで病気などの体調不良につながったりする場合もあります。
生活に慣れるまでは表情や行動をよく観察しながら、徐々に一緒に過ごす時間を増やしていくようにしましょう。どうしても相性が悪い場合は、顔を合わせなくて良いように生活空間を分けたり、複数の移動ルートを作ってあげたりするなどの工夫が必要になります。
多くのペットに囲まれて過ごす生活では、ペットによってもたらされる幸せも多く感じることができます。しかし、多頭飼いをするのであれば、責任を持って環境づくりや健康状態のチェックなどをすることも求められます。
また、多頭飼いでは、同時期に病気やケガをして高額な治療費が発生することもあるため、あらかじめペット保険で備えておくことをおすすめします。
多頭割引があるペット保険にはメリットとデメリットがあり、多頭飼いをしているからといって必ずしも多頭割引があるペット保険のほうが適しているとも限りません。補償内容をしっかりとチェックした上で、ペットに合った保険を選びましょう。