猫の病気の医療費はどのくらい?かかりやすい病気と高額医療費に備えるコツまとめ
2023.08.17 作成

猫の病気の医療費はどのくらい?かかりやすい病気と高額医療費に備えるコツまとめ

PNS編集部

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猫の治療にかかる費用は、「わかりにくい・高額」というイメージはありませんか。医療費が心配な飼い主さんのために、猫の病気の治療にかかる費用を解説。ペット&ファミリー損保の保険金請求事例から、猫の平均医療費、猫がかかりやすい病気やその治療費などを紹介します。万が一に備え、動物病院の高額請求に慌てないようにしましょう。

もくじ

    猫の病気の治療にかかる費用はどのくらい?

    猫の病気の医療費はどのくらい?かかりやすい病気と高額医療費に備えるコツまとめ
    (Svetlana Rey/shutterstock)

    猫の通院、手術、入院にかかる平均費用は下記の通りです。

    手術費17万1,744円
    入院費7万8,351円
    通院費1万0,372円
    ※2020年4月〜2021年3月ペット&ファミリー損保調べ

    猫は、1回の通院に平均1万円以上の費用がかかります。手術の平均費用は約17万円、入院の平均費用は約8万円です。

    手術と入院が必要な病気やケガをすれば、費用の総額は20万円を超えることがうかがえます。

    入院・手術の治療費事例

    入院・手術の治療費事例
    (Tatiana Kochkina/shutterstock)

    猫の病気やケガの中でも、入院・手術をともなうものは治療費用が高額になります。以下に挙げる病気を発症した場合は、余裕をもって治療費用を準備しておく必要があるでしょう。

    異物誤飲(アメリカンショートヘア・0歳・女の子)

    異物誤飲になった場合、異物を取り出すための内視鏡手術や開腹手術を行うケースが多くあります。手術後の経過観察のため入院も多く、費用は高額になる傾向です。

    【治療期間】

    入院2日間

    【治療総額】

    治療費例11万0,484円

    尿管結石(オリエンタルショートヘアー・4歳・男の子)

    尿管結石の治療は、尿道の通りを改善するカテーテル治療、尿道にできた結石を取り除く手術などが挙げられます。治療後も腎臓や膀胱機能が回復するまで一定期間入院する場合があります。

    【治療期間】

    入院6日間、手術あり

    【治療総額】

    治療費例45万4,729円

    腎臓病(腎不全)(ミックス・7歳・女の子)

    急性腎不全を発症すると、入院し点滴などの集中治療を受けることがあります。腎臓病は一度発症すると完治が難しいため、慢性腎不全の場合も長期にわたり通院費用がかかり治療費用の総額は高額になります。

    【治療期間】

    入院8日

    【治療総額】

    治療費例20万6,090円

    通院の治療費事例

    通院の治療費事例
    (Tatyana Vyc/shutterstock)

    軽い通院の場合、治療費は比較的少額の治療費で済むことが多いですが、検査が必要になるとその限りではありません。ここでは、猫の通院に多い病気の治療費用を見てみましょう。

    下痢(ミックス・3歳・男の子)

    下痢や軟便は食べ物やストレス、体の冷えなどさまざまな要因で発生します。猫の病気・ケガの中でも発症例が多く、猫種や年代問わず気をつけたい病気のひとつです。

    下痢の治療は、軽度であれはば数千円程度の糞便検査や投薬治療を行います。症状が重く内視鏡検査などが必要になると治療費は高額になることがあります。

    【治療期間】

    通院1日

    【治療総額】

    治療費例 8,250円

    膀胱炎(ミックス・0歳・男の子)

    膀胱炎は細菌性によるものと突発性のものとに大きく分けられます。特に突発性の事例が多く、若い猫がかかりやすいといわれています。治療法は投薬治療が中心です。

    ただし突発性膀胱炎は原因の特定が難しく、治療を行っても再発を繰り返すケースが多くあります。

    【治療期間】

    通院1日

    【治療総額】

    治療費例1万2,650円

    結膜炎(スコティッシュフォールド・1歳・男の子)

    猫の目の病気の中でも特に発症例が多いといわれています。ウイルスの感染などが原因で発症し、免疫力の弱い子猫が発症しやすい傾向です。

    目薬などの投薬治療で症状は回復しますが、再発を繰り返すケースもあります。

    【治療期間】

    通院1日

    【治療総額】

    治療費例 5,390円

    猫の病気の治療にかかる費用は動物病院によって違う

    猫の病気の治療にかかる費用は動物病院によって違う
    (mtr/shutterstock)

    動物病院には統一的な診療料金がありません。同じ病気の治療費用でも動物病院によって金額に差が出ることがあります。飼い主さんは治療を受ける前に、治療費用の概算を確認しておきましょう。

    動物病院では、初診料・再診料、検査費用、入院費用など、さまざまな費用を合わせた金額が請求されます。動物病院から聞いた概算が「高い」と感じたら、具体的に何にいくらかかるのか、内訳まで聞いてみるとよいかもしれません。

    基本的な料金設定は、動物病院のホームページで公開されている場合があります。治療費に不安を感じる場合は、事前に電話で直接問い合わせてみましょう。

    治療費で動物病院は選んでいい?

    「猫の治療費はできるだけ安くしたい」という本音をお持ちの飼い主さんもいるでしょう。

    しかし、費用を重視して動物病院を選ぶことは、必ずしも愛猫にとって最適な治療を受けられる病院を選ぶことにはならないかもしれません。動物病院の治療費用は、各病院の技術力や設備の充実度などが反映されている場合があるからです。

    治療費用がほかの病院よりも高いということは、それだけ高度な治療を受けられる可能性があります。

    飼い主さんは、治療費用だけでなく、治療方針や設備、サービスの充実度などを総合的にチェックした上で、愛猫にあった治療を受けられる動物病院を選びましょう。

    猫の病気や高額な治療費用に備えるには?

    猫の病気や高額な治療費用に備えるには?
    (Vladeep/shutterstock)

    猫の病気に備えて飼い主さんができること、高額な医療費に慌てないためにできる準備について解説します。

    健康管理を徹底し猫の病気を予防する

    猫の病気は、飼い主さんの日々の健康管理で予防できるものが多くあります。たとえば異物誤飲は、誤飲につながるものを猫から遠ざける工夫をすれば、誤飲のリスクはかなり減らせます。

    予防接種や避妊・去勢手術も、飼い主さんができる健康管理のひとつです。猫がかかりやすい感染症は、ワクチン接種で感染や重症化を予防できます。避妊・去勢手術は、生殖器が関連する病気の予防につながります。

    定期的な健康診断の受診は、猫の健康寿命を伸ばすことにつながります。特に完治が難しい腎臓病などの病気は、検査で早期発見し治療を始めることが肝要です。

    成猫なら年に一度、シニア期以降は半年に一度程度のペースで受診するといいでしょう。

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    ペット保険に加入する

    猫には公的な健康保険がなく、治療費用は全額自己負担しなければなりません。入院や手術をともなう病気になれば、その費用は数十万円単位になります。

    猫の平均寿命は年々伸びており、さらに長寿化が進めば飼い主さんの払う医療費は増え続けていくでしょう。今後の経済的負担を少しでも軽減するには、ペット保険の加入を検討することが重要です。

    猫の保険料ってどのくらい?

    猫の年齢によって保険料は変わりますが、猫の場合、1カ月1,300~2,400円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。

    ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人と同じように猫も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。

    ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。

    保険料だけではなく、補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。

    【補償内容のチェックポイント】

    • ご自身が飼う猫種が発症しやすい慢性疾患に対応しているか
    • 金銭的に負担の大きい高額な手術・入院に対応しているか
    • 1日あたりの支払い金額や年間の通院日数に制限がないか など

    *参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」
    *2024年7月時点の内容です。今後の商品改定や保険料率の見直し等により、変更となる場合があります。

    まとめ

    猫の病気の治療費用は、1万円前後が平均です。しかし、入院や手術が必要な病気の治療費用は数十万円以上がかかることもあります。

    治療費用は動物病院によっても差があり、よりよい治療を受けるには高額な費用が必要になる場合もあります。

    愛猫の高額な治療費用に備えるため、必要に応じてペット保険に加入しておくことをおすすめします。

    著者・監修者

    PNS編集部

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