大切な家族の一員である愛犬。いつまでも元気に過ごしてほしいと願っていても、思わぬケガや病気で通院・入院が必要になることもあります。公的な健康保険のない犬の医療費はどれくらいになるのでしょうか。犬の飼い主さんが動物病院にかける1カ月の費用や、医療費の目安について解説します。
もくじ
ペット&ファミリー損保の調査によると、犬全体の平均的な通院費は1回あたり1万3,739円(2023年4月~2024年3月の保険請求データより算出)。犬種や生活環境などによって異なりますが、年齢が上がるほど医療費はかさむ傾向があります。
また、犬の医療費は犬の大きさ、通院か入院か、手術の有無によっても異なります。それぞれの平均治療費を見てみましょう。
<1回あたりの平均手術費>
小型犬 | 19万2,517円 |
中型犬 | 20万7,141円 |
大型犬 | 28万1,285円 |
猫 | 19万1,571円 |
<1回あたりの平均入院費>
小型犬 | 9万7,900円 |
中型犬 | 10万4,635円 |
大型犬 | 12万8,527円 |
猫 | 10万1,397円 |
<1回あたりの平均通院費>
小型犬 | 1万3,180円 |
中型犬 | 1万4,856円 |
大型犬 | 1万6,826円 |
猫 | 1万2,402円 |
小型犬に比べて大型犬・特大犬のほうが使用する薬剤が増えるなどの理由から、1回あたりの医療費はかさむ傾向があります。
大型犬や特大犬はガンなどの大病を患いやすいため、入院費も高額になる傾向があります。病気によっては、数十万円もの医療費がかかることもあり、「治療費が10万円以上かかるようなら諦める」という飼い主さんが12.3%いる(※)という調査結果もあるようです。
※参照元:
INUNAVI「愛犬の医療費は備えてる?わんちゃんの病院代事情!5万円以上の治療は諦める飼い主さんも〇%【飼い主300人アンケート】」
犬に多くみられる病気やケガには次のようなものがあります。
軟便や下痢などは、胃腸炎や寄生虫感染、食物アレルギー、リンパ腫などの腫瘍が原因であらわれることもあり、「軟便/下痢/血便/嘔吐」は、年齢問わずかかることが多い病気です。
特に、お迎えしたばかりの子犬は環境の変化やペットショップやブリーダーで他の犬から寄生虫をもらってしまう事も多いため、下痢や軟便が多いです。異物誤飲も多く、下痢の症状を起こす場合もあるため注意が必要です。0~1歳の若齢期には膝のお皿がずれる「膝蓋骨脱臼」にも注意が必要です。
対して、2歳以上になると「歯周病や歯肉炎などの歯科疾患」が増え、7歳以上になると心臓病の一つである「僧帽弁閉鎖不全症」や「腫瘍」などの病気も増えます。
その他にも、垂れ耳の犬種は「外耳炎」にかかりやすいなど、犬種ごとのにかかりやすい病気も異なります。
犬種別の特徴やかかりやすい病気などは、各記事で紹介しています。詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。
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フィラリアやノミ・ダニの予防薬やワクチン接種など、病気予防のための医療費もかかります。健康な犬であっても、目安として小型犬・中型犬で年間3~5万円ほど、1カ月あたり3,000~4,000円程度の医療費が必要だということは覚えておきましょう。
病気が進行してから見つかれば治療に時間がかかったり、手術や入院が必要になるなど重症化してしまったりする場合もあります。その分さらに医療費はかさむため、予防医療費は必要経費として考えておくことをおすすめします。
ペットには公的な健康保険がなくすべて自由診療となるため、治療費は全額飼い主さんの負担となります。
通院のほかに、手術・入院に数十万円の医療費がかかったりするなど、費用が高額になることも少なくありません。
大切な家族だから、金額に関係なく十分な治療を受けさせてあげたいと思うものの、ペットの高額な医療費にどのように備えたらよいのでしょうか。
費用がネックで十分な治療を受けさせてあげられないということにならないよう、ペット保険に加入するなどの対策をしておくことが大切です。
ペット保険に加入していればワクチンや健康診断などの予防医療は補償の対象となりませんが、病気やケガの治療費の自己負担額を3~5割程度に減らすことができます。
※保険商品によって補償対象となる傷病や上限金額は異なります。
周りの犬を飼っている友人知人から、犬の病気や誤飲などの話を聞いていたので、犬を飼った際は必ず加入しようと思っていた。 (2歳・ラブラドール・レトリーバー) |
高額な医療費に備えて。手術によっては30万以上かかったりする事を知っているので。 (5歳・ミニチュア・ダックスフンド) |
前に飼っていた子は無保険でした。 子宮蓄膿症、メラノーマ、血管肉腫などで100万は楽に超える医療費がかかりました。だから必ず入ろうと思いました。 (4歳・ラブラドール・レトリーバー) |
実際にペット保険に加入した人に「ペット保険に加入した理由」を聞いた所、友人や知人からペットの治療費の話や過去に飼っていたペットの治療費が思いのほか高かった経験から加入したという声が上がっていました。
ペットの保険料は、犬の場合ペットの年齢と体重、もしくは年齢と犬種によって決まるのが一般的です。猫の場合は年齢のみで決まるのが一般的です。
ペットの年齢で保険料も変わるため、加入時の保険料だけで比較せず、ペットの平均寿命を踏まえた上で、数年単位での保険料の違いにも注目しましょう。
【1カ月あたりのおおよその保険料*1,2】
*1 慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損保「げんきナンバーわんスリム プラン50」
*2 犬の加入タイプ(小型犬・中型犬・大型犬・特大犬)は、ご加入時・ご継続時の体重で決まります。ただし、1歳未満の幼犬の場合「犬種分類表」を参考に、1歳時のおおよその予測体重で加入タイプが決まります。
ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんどです。人と同じように犬も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。
ペット保険にはたくさんの種類があり、保険商品によって補償内容は大きく異なります。「どれも同じようだから、保険料が安いものにしよう」と判断せず、補償内容をよく理解した上で選ぶようにしましょう。
親身に対応してもらえるかなどもチェックしておくと安心です。
犬の治療費について、実際の例をいくつかご紹介します。保険に加入していた際の自己負担金額についてもみてみましょう。
椎間板ヘルニアのため、手術をともなう10日間の入院治療を行いました。血液検査、レントゲン検査、MRI検査、麻酔、点滴、注射、内服薬の処方などを実施しました。
入院10日間・手術1回
治療総額 | 44万6,336円 |
当社のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 27万7,435円 |
自己負担額 | 16万8,901円 |
異物誤飲のため、手術をともなう2日間の入院治療を行いました。点滴、注射、血液検査、レントゲン検査、催吐処置、内視鏡検査などを実施しました。
入院2日間・手術1回
治療総額 | 14万1,908円 |
当社のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 9万2,336円 |
自己負担額 | 4万9,572円 |
歯周病の検査のため、1日間の通院で各種検査を行いました。
通院1日間
治療総額 | 3万4,859円 |
当社のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 2万0,901円 |
自己負担額 | 1万3,958円 |
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。
『げんきナンバーわんスリム』の特徴は以下のとおりです。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。『げんきナンバーわんスリム』はペットの長寿化を見据えて10歳以上の保険料は一定です。
通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。突然の休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科疾患※4、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(猫免疫不全ウィルス(FIV)も補償対象。
先天性や遺伝性の病気が心配な、0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
※4 乳歯遺残(不正咬合を含みます)、歯列矯正などケガ・病気にあたらないもの、治療に該当しないものは保険金のお支払い対象外となります。
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年齢が上がるにつれて病気にかかるリスクは高まるため、早いうちから定期的な健康診断や日頃の生活に気をつけるなどの予防を心がけましょう。
また、犬には公的な健康保険がないため、万が一、病気にかかった際は治療費が高額になる可能性もあります。費用を心配せず、愛犬に十分な治療を受けさせてあげられるよう、ペット保険に加入するなどの対策も忘れないでください。