ペット保険のなかには、動物病院で自己負担分だけを支払うという「窓口精算」に対応しているものもあります。非常に便利なシステムですが、窓口精算に対応しているペット保険と動物病院はそれほど多くありません。 ペット保険を選ぶ際に重視すべきは、窓口精算に対応しているかどうかよりも、補償の内容や範囲です。そこで今回は、ペット保険の重要性や補償開始のタイミング、使い方・選び方などを詳しく解説します。
もくじ
ペット保険の精算方法は主に次の2種類に分けられます。
窓口精算を希望する場合は、ペット保険へ加入する前に、検討している保険商品がかかりつけや最寄りの動物病院の窓口精算に対応しているかをチェックしておきましょう。かかりつけや最寄りの動物病院が窓口精算に対応していない場合、後日精算になるため窓口精算が可能なペット保険を選ぶメリットはあまりないといえます。
一方、後日精算であれば全国の動物病院で対応が可能です。いったん治療費を全額支払う必要はあるものの、窓口精算対応のペット保険よりも保険料が安い傾向にあるのも大きなメリットです。
このように後日精算と窓口精算にはそれぞれメリットとデメリットがあることを理解しておきましょう。
ペット保険を選ぶ際に重視すべきは、窓口精算に対応しているかどうかよりも、補償の内容や範囲です。ここではペット保険を選ぶ際に知っておくべきペット保険の重要性と補償範囲について説明します。
ペット保険が重要な最大の理由として、ペットの治療費が全額自己負担になることが挙げられます。人の場合、仮に病気やケガの治療費が10万円かかったとしても、国民健康保険や会社の健康保険に加入しているので一定割合を負担してもらえます。しかし、ペットの場合、ペット保険に入っていなければ治療費は全額飼い主さんの負担となってしまうのです。
ペットのちょっとした病気やケガであっても、高額な治療費が必要になることがあります。実際に、歯周病で20万円以上の治療費がかかることも少なくありません。ペット保険に加入しておけば、病気やケガの治療費が高額になった場合でも、自己負担額を3~5割ほどまで抑えることができます(※)。
※補償上限金額や加入する保険商品によって自己負担額は変わります。
ペット保険を選ぶ際には、事前に補償範囲を確認しておくことが大切です。例えば当社『げんきナンバーわんスリム』の場合、保険金をお支払いできる治療費は以下の通りです。
ペット保険は保険会社やプランによって保険金の支払い対象となる治療費は異なります。上記にある時間外診料(夜間診療費や休日の割増診療費などの時間外診療費)を補償対象外としている会社も少なくありません。また、犬猫に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)、歯科治療、椎間板ヘルニアなども加入する保険によって補償対象となるかは異なります。
どのような診療項目や病気やケガの補償が受けられると安心かをイメージしながら補償内容を確認し、ペット保険を選びましょう。
ペット保険によって補償の開始時期は異なります。ここでは、保険支払い開始の一般的なタイミングと当社のケースを解説します。
ペット保険ではペットの持病などを考慮し、契約初年度のみ、申込日から保険金の支払いを開始するまでに一定期間を設けていることが一般的です。
具体的には、主に次の2つのパターンに分けられます。
※待機期間とは、補償が開始された後でも一定の期間中に発生した傷病については補償の対象外となる期間のことです。ケガ、病気、ガンなどの事由ごとに対象外となる期間が定められているのが一般的です。
待機期間がない保険でも、契約成立までの期間が30日であれば、保険金の支払いは31日以降となりますし、待機期間が30日の保険であっても31日以降は保険金の支払いが可能となるで、待機期間がない保険と変わらないこともあります。
多くのペット保険では申込み直後に保険金の支払いが可能となるわけではありませんので、「保険金の支払いはいつから可能なのか」という点を事前に確認しておきましょう。
『げんきナンバーわんスリム』の場合、契約初年度に限り、ガン以外の病気の場合は30日間、ガンの場合は90日間、補償の対象とならない待機期間があります。ケガの場合は待機期間がありません。
『げんきナンバーわんスリム』は、Web加入であれば翌日から保険期間が開始されるので、ケガであれば最短でお申込み手続きが完了した翌日から補償の対象となります。突発的な出費にもスピーディーに備えることができるでしょう。
※郵送でのお申込みの場合、毎月15日までに書類がペット&ファミリーに到着した場合は翌月1日から保険期間が開始されます。
ペット保険の保険金請求の仕方は次のように簡単です。
以下では、それぞれのケースの使い方について解説します。
ペット保険では動物病院での診療後に保険金を請求することが一般的です。保険金の請求には診断書が不要な場合と診断書や証明書が必要な場合があります。
まず、飼い主さんが動物病院に治療費を全額支払ったのち、保険会社に連絡して保険金請求の手続きをします。
必要書類の送付後は保険金の振り込みを待つのみとなります。当社の場合、必要書類がすべて到着し不備などがなければ書類到着日から20日以内にお支払いが可能です。
※書類に不備があった場合や動物病院への医療照会などが必要な場合などは20日を超えることがあります。
診断書や証明書が必要な場合は、動物病院への治療費の支払いに加え、動物病院で診断書を発行してもらう必要があります。その後、請求書などの必要書類と診断書を送付し、保険金の振り込みを待ちます。
動物病院での窓口精算が可能な場合は、精算時にペットの保険加入証(または保険証券)を窓口に提示し、あとは加入している保険の補償割合に沿って自己負担額を支払うのみです。例えば、補償割合が70%で治療費が10,000円の場合、動物病院の窓口で支払う金額は3,000円となります。
窓口精算が可能なケースでは、一時的な全額負担を避けられるというメリットがあります。ただし、受診した動物病院が加入しているペット保険の提携先でなければ窓口精算はできません。動物病院を受診する際は事前に提携先であるかの確認をしましょう。
ペット保険はすべてのペットが加入できるとは限りません。ここでは、ペット保険に加入できるペットや、加入時の年齢、健康状態の条件について解説します。
ペット保険は基本的に犬と猫が対象です。ただし、保険会社によって加入できるペットは異なります。
なかにはウサギやフェレット、鳥類など、さまざまなペットが加入できるプランもあります。犬や猫以外のペットを飼っている場合は、まずは補償の対象であるかを確認しましょう。
ペット保険には加入可能な年齢に制限が設けられていることが一般的です。例えば当社の『げんきナンバーわんスリム』の場合、「保険期間の開始時点で生後45日以上、7歳11カ月以下」となっています。
また、ペット保険の契約期間は1年となるため、継続する場合は毎年契約更新を行う必要があります。終身継続を希望する場合は、更新時の審査の有無や更新可能な年齢に上限がないか事前に確認しておきましょう。
なお、ペットの正確な誕生日がわからない場合は、血統書やワクチンの接種証明書を用いて確認をします。これらの書類がない場合、動物病院で推定年齢を確かめるという方法もあります。
ペット保険への加入は、原則としてペットが健康体であることが条件です。そのため、契約時には告知内容などに対する引受審査が行われます。
持病があると、引受審査の結果によっては加入できなかったり、加入できたとしても特定の病気が支払い対象外になる可能性があります。このような事態を招かないためにも、ペットが若く健康な時期の加入がおすすめです。
ペット保険の加入にはメリット・デメリットがあります。基本的には加入することをおすすめしますが、あらかじめメリット・デメリットを理解した上で加入することが大切です。
ペット保険に加入するメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。
ペット保険に加入すると、「もしものときの備えがある」という意識から、より安心してペットと暮らすことができます。万が一、ペットが病気やケガをした際にも、治療費の心配をすることなく落ち着いて動物病院に連れて行くことができるでしょう。
また、治療費の自己負担額が抑えられるため、治療方法の幅が広がり適切な治療を受けやすくなります。突然20万円、80万円といった高額な治療費が発生した場合でも、経済的理由から必要な治療が受けられないといった事態を避けることができるでしょう。
ペット保険に加入するデメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。
ペット保険も人の保険と同様に毎月保険料を支払います。また、1年ごとに契約更新をして継続するため、ペットの年齢に応じて毎月の保険料も上がります。月払いよりも、1年分をまとめて支払う方が保険料を抑えられる場合もありますが、ペットが長寿であればあるほどより多くの保険料を支払うことになります。
さらに、申込時の健康状態によってはペット保険に加入できても、特定の病気において支払対象外となる可能性があります。その場合、毎月の保険料を支払っていても、治療費はすべて自己負担です。
ペット保険にはさまざまな種類があります。納得できるペット保険を選ぶためには、以下の3つのポイントを確認しておくことが大切です。
まずは自分のペットに多い病気が補償対象となっているかを確認しましょう。保険によって補償内容や補償範囲は異なります。自分のペットがかかりやすい病気やケガが補償対象外の場合、ペット保険に加入するメリットが少なくなってしまいます。
特に、高額治療になりやすい膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、歯周病などの歯科治療、ガンなどが補償されるかは確認するようにしましょう。
保険金の支払い金額の上限についても確認しましょう。
入院・通院・手術を合わせて「年間最大補償額 200万円」など一見して補償が手厚いように見える保険でも、手術は1回「〇万円まで」、通院は1日「〇千円まで」など、入院、通院、手術それぞれに1日あたりの支払い限度額が設けられている場合、1日あたりの上限を超えた分はすべて自己負担になります。
<犬猫の1回あたりの平均治療費>
手術費 | (犬)20万0,515円 (猫)19万1,571円 |
入院費 | (犬)10万0,495円 (猫)10万1,397円 |
通院費 | (犬)1万3,739円 (猫)1万2,402円 |
犬猫の1回あたりの平均手術費は20万円前後、通院費は1万円以上である上に、平均よりも高い治療費が発生することも少なくありません。
万が一の高額治療に備えるなら、「1日あたりの保険金支払い額の上限がない保険」や「上限金額が十分にある保険」かの確認が大切です。
犬や猫に多いアレルギー疾患、下痢や嘔吐などの不調は、症状や体質によっては定期的な通院が必要になることがあります。一概に何回の通院があれば大丈夫と言えるものではないため、年間の保険金の支払い回数に制限がない、もしくは、十分にある保険を選んでおくと安心です。
骨折や膝蓋骨脱臼(パテラ)などの手術では、複数回の手術が必要になることもあります。1度異物誤飲をした子が、数か月後にもう一度誤飲をしたという事例もあるため、入院と手術の保険金の支払い回数も確認するようにしましょう。
ペット保険は1年ごとに継続更新していくのが一般的ですが、犬の平均寿命(※)は14.62歳、猫の平均寿命は15.79歳といわれています。
次の点もしっかりと確認して、安心して長く加入できる保険を選びましょう。
※ 令和5年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)
高額治療費の支払いに強いペット保険を選ぶならペット&ファミリー損保の『げんきナンバーわんスリム』がおすすめです。ペット&ファミリー損保は日本のペット保険会社の中で長い歴史を持つ会社の1つです。
『げんきナンバーわんスリム』には3つの特徴があります。
商品の詳細は、WEBサイトをご確認ください。
※1 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※2 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※3 今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
1日に複数の検査を行うような通院、手術や入院の内容によっては、治療費が高額になるケースも少なくありません。
例えば、1日あたりの保険金支払い限度額が1万円の保険に加入していた場合、通院で10万円の治療が発生しても、1日あたりの限度額を超える9万円は自己負担となります。
しかし、『げんきナンバーわんスリム』には、1日あたりの限度額がないため、通院でも最大で70万円の保険金を受け取ることができます。
年間の利用回数にも上限がないので、慢性疾患で20回を超える通院が発生しても、年間の限度額内であれば何度でも保険金の請求が可能です。
ペット保険は人の保険と同様、年齢が高くなるほど保険料が高くなるのが一般的です。特にペットの年齢が10歳を超えると保険料が大きく値上がりする場合があります。
『げんきナンバーわんスリム』は月々1,560 円から*ご加入いただけ、生涯保険を続けられるように10歳以降の保険料は一律です。
契約更新時の審査はないため、契約時と同じ条件で終身での継続が可能。将来の経済的負担を気にすることなく、安心して万が一の備えが続けられます。
*プラン50(小型犬・初年度保険料1歳)の場合
『げんきナンバーわんスリム』は全国すべての動物病院に対応しています。通院、入院、手術はもちろん、時間外診療費にも対応。急な休日や夜間の診療でも安心です。
さらに、ペット保険で補償対象外となりがちな、歯科治療、膝蓋骨脱臼(パテラ)、椎間板ヘルニア、先天性・遺伝性疾患、猫エイズ(FIV)も補償対象となります。
先天性や遺伝性の病気が心配な0~3歳の若齢の犬猫も安心して加入いただけます。
犬や猫に多い以下の病気やケガの治療も幅広く補償します。
犬に多い病気・ケガ | 猫に多い病気・ケガ |
---|---|
●歯周病などの歯科疾患※4 ●椎間板ヘルニア ●異物誤飲 ●骨折 ●僧帽弁閉鎖不全症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●膝蓋骨脱臼(パテラ) ●特発性てんかん ●若齢性白内障 ●進行性網膜萎縮症 | ●歯周病などの歯科疾患※4 ●異物誤飲 ●腎不全 ●尿路結石症 ●心筋症 ●ガン ≪先天性・遺伝性の可能性がある病気≫ ●多発性囊胞腎(のうほんじん)症 ●肥大型心筋症 ●骨軟骨異形成症 ●進行性網膜萎縮症 |
補償プランはご都合に合わせて、シンプルでわかりやすい2種類からお選びいただけます。
※ 補償期間中に受けた病気・ケガの治療に対し、保険金の年間限度額はプラン70の場合は70万円まで、プラン50の場合は50万円まで。また、1日あたり5,000円の免責金額(自己負担額)があります。
※ 保険金のお支払い対象とならない治療費がありますので、詳しくは、「補償内容ページ」「お支払い事例ページ」「重要事項説明書」等をご覧ください。
※今後の商品改定等により、保険料が変更となる場合があります。
24D195ー241128
動物病院で窓口精算ができるペット保険は便利であるものの、十分な補償内容でなければ加入するメリットは少ないといえます。
ペット保険は精算方法よりも、補償内容や保険料、限度額・回数制限などで比較・検討することが大切です。今回紹介したポイントを参考に、もしものときに安心できるペット保険を選びましょう。