愛らしい体型が特徴的なウェルシュ・コーギーは順応性や忠誠心に優れ、きちんとしつけを行うことで素敵なパートナーになってくれることが期待できる犬種です。 しかし、ウェルシュ・コーギーをはじめとするペットの病気・ケガの治療費はすべて自己負担。そのため、思いもよらない出費に驚かされることも少なくありません。 突発的な治療費に備えるためには、ペット保険の加入がおすすめです。そこで、ペット保険の選び方やウェルシュ・コーギーがかかりやすい病気・ケガ、治療事例などを詳しく紹介します。
もくじ
ウェルシュ・コーギーを飼う際は、ペット保険への加入がおすすめです。なぜなら、ペットの治療費は全額自己負担となるためです。
例えば、歯周病の治療では治療費の総額が20万円以上になるケースもあります。ペット保険に入っておらず、十分な治療費が準備できない場合、必要な治療を受けさせてあげられない可能性もあります。そのような事態にならないためにも、ペット保険による備えは大切です。
ただし、ペット保険はどれも同じというわけではありません。ペット保険によって補償内容は異なるため、事前にウェルシュ・コーギーがかかりやすい病気をカバーしているかを確かめておきましょう。
ペット保険を選ぶ際には、まずペットの特徴についてしっかりと理解しておくことが大切です。ここでは、ウェルシュ・コーギーの歴史や体型、性格を分けて詳しく解説します。
ウェルシュ・コーギーは大きく以下の2種類に分けられます。
1943年にイギリスケンネルクラブが犬種登録するまで、これらは同一犬種とされていましたが、現在は大きさやしっぽの有無により区別されています。日本人に馴染みがあるのは「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」のほうです。
どちらも北方スピッツ系が先祖とされているものの、詳細な記録は残っていません。長い間、イギリスにあるウェールズ地方で牧畜犬として活躍していましたが、イギリス王室に愛されたことがきっかけとなり一躍有名になりました。
ウェルシュ・コーギーの体型は以下の通りです。
オス | メス | |
体高 | 25~30cm | 25~30cm |
体重 | 10~12kg | 9~11kg |
ペット保険の保険料は、保険会社によって犬種で決める場合と体重で決める場合があります。当社の場合、7.2kg超は中型犬となり、ウェルシュ・コーギーも「中型犬」に分類されます。
一般的にウェルシュ・コーギーは好奇心旺盛で、明るく社交的な性格であるため、初対面の人や犬とも仲良くなりやすいでしょう。
一方、もともと牧羊犬だったこともあり、わんぱくな一面もあります。場合によっては吠えたり他の犬を追いかけ回したりすることもあるため、子犬の頃からしっかりとしつけることが大切です。
ペットにはそれぞれ飼い方のポイントがあり、ポイントを知っておくことで病気やケガのリスクを減らすことが可能です。ここからは、ウェルシュ・コーギーを飼うときのポイントを紹介します。
ウェルシュ・コーギーには定期的な散歩が欠かせません。運動不足になるとストレスがたまるうえに、肥満の原因になりかねないからです。毎日2回、1回につき30〜60分程度の散歩を行いましょう。ボール投げやドッグランなどのスポーツもおすすめです。
ただし、ジャンプや肥満は腰に負担を与える恐れがあります。腰に過度な負担がかかると、椎間板(ついかんばん)ヘルニアの原因にもなりかねません。運動のさせすぎや肥満には注意しましょう。
かつて牧羊犬として活躍していたウェルシュ・コーギーは高い順応性を備えており、しつけは比較的しやすいといえます。飼い主さんに対する忠誠心も高いため、子犬の頃からしっかりしつけることで深い信頼関係を築けるでしょう。
しかし、活発な性格でもあるウェルシュ・コーギーは、しつけを怠るとわがままな性格になってしまうこともあります。「おすわり」や「まて」などの指示を出す簡単なコマンドトレーニングからスタートし、根気強くしつけていきましょう。
ウェルシュ・コーギーは抜け毛が多い犬種です。まめにブラッシングをして被毛を清潔に保ちましょう。換毛期は抜け毛や毛玉がとりやすいスリッカー・ブラシがおすすめです。
また、足が短くお腹の下が汚れやすい体型のため、散歩のあとにはお腹の周辺をチェックしましょう。汚れている場合は固く絞ったタオルやペット用のお手入れシートで汚れを拭き取ります。
ウェルシュ・コーギーを飼う際は、かかりやすい病気やケガについてあらかじめ把握し、リスクに備えることが大切です。ここでは「成犬の頃」と「子犬の頃」それぞれでかかりやすい病気・ケガを紹介します。
ウェルシュ・コーギーは中型犬に分類されるため、約12ヵ月で成犬となります。成犬の頃は、主に3つの病気・ケガに備えましょう。
以下では、それぞれの概要や症状を解説します。
リンパ腫とは、「血液のガン」の一種で、血液中のリンパ球が増殖する悪性腫瘍のことを指します。悪性腫瘍のなかでも発生率が高いとされ、幅広い年齢で発症するといわれていますが、主に5〜10歳頃での発症が多くみられます。
進行がゆるやかなタイプもあるものの、基本的には進行が早く、何もせずにいると約1ヵ月で死に至ることも珍しくありません。早期の治療介入が望まれるため、食欲不振や元気消失、発熱など少しでも異変を感じたら動物病院に連れて行くことが大切です。
椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にある組織がなんらかの原因で飛び出し、神経を圧迫してしまう症状のことです。椎間板ヘルニアが生じると痛みや違和感を覚え、腰を丸めて歩くようになったり、悪化すると足の感覚が完全になくなり歩行が困難になることもあります。
基本的に椎間板ヘルニアで命を落とすことはなく、軽度であれば治療でほぼ改善します。ただし、再発しやすいため、繰り返しの通院が必要になる可能性があるでしょう。しっかりと治療費をカバーするためには、通院補償のあるペット保険への加入がおすすめです。
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尿路結石症とは、尿が排泄できなくなったり反対に頻尿になったりする病気です。尿の通り道である腎臓や尿管、膀胱、尿道に結石ができることで発症します。
原因はさまざまですが、考えられる原因のひとつとして細菌感染やミネラル分の多い食べ物の食べすぎなどが挙げられます。場合によってはなかなか完治せず、再発を繰り返すこともある病気です。頻尿や血尿が見られた場合は、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
生後12ヵ月以下の子犬が注意すべき病気・ケガは3つあります。
以下では、それぞれの概要や症状を解説します。
外耳炎は主に以下の2種類に分けられます。
急性外耳炎は耳の穴から鼓膜までの間にある耳道(じどう)が赤く腫れ、症状が急激に悪化する病気です。慢性外耳炎は少しずつ耳介(耳のうち外に飛び出している部分)が黒っぽくなり 、耳道が狭くなっていきます。
外耳炎になると耳に痛みやかゆみが生じ、床や壁に耳をこすりつけたり、耳だれ(耳漏)による耳からの悪臭や、頭を振るなどの症状がみられます。外耳炎は命に関わる可能性は低いものの、再発を繰り返し、なかなか治ることのない難治性外耳炎になることもあるため、早期発見、早期治療が重要です。
ウェルシュ・コーギーは非常に好奇心旺盛です。特に子犬の頃は、食べてはいけない物を誤って飲み込んでしまいやすく、深刻なケースになると開腹手術が必要になることもあります。
床やテーブルの上には、鋭利な物や犬にとって有毒な物など誤飲につながりかねない物を置かないように注意しましょう。犬によっては誤飲を繰り返す場合もあるため、癖づかないようしっかりとしつけを行うことも大切です。誤飲をしたと思われる場合にはすぐに動物病院を受診しましょう。
胃腸炎は、胃や腸の粘膜に炎症が生じる状態を指し、主に以下の2種類に分けられます。
以下の症状が出る場合には急性胃腸炎が疑われるでしょう。
急性胃腸炎は下痢を伴うケースも少なくなく、便に粘液や血液が混ざることもあります。一過性の病気のため数日で症状が治まることが多いですが、症状が長引き、体重減少や元気のない状態が続く場合は慢性胃腸炎が疑われます。
急性胃腸炎は自然に治ることも多いものの、脱水状態を起こしている場合は点滴や注射を行うこともあるでしょう。慢性胃腸炎が疑われる場合は、検査によって原因を絞り込み、原因に合わせた治療が行われます。
ここではウェルシュ・コーギーの治療事例をいくつか紹介します。
治療内容:後ろあしが動かなくなり、椎間板ヘルニアを治療するため手術と10日間の入院治療を行いました。
入院10日間、手術1回
治療費 | 39万8,494円 |
ペット&ファミリー損保のペット保険、「げんきナンバーわんスリム プラン70」に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 24万3,946円 |
自己負担額 | 15万4,548円 |