体が小さなパピヨンが下痢をすると、飼い主さんとして心配になってしまいますよね。排泄物は健康のバロメーターともいわれており、下痢をしているときには何らかの不調が潜んでいるかもしれません。様子を見ようと長期間放置していると、取り返しがつかない事態になる可能性も。そこでパピヨンが下痢をしてしまう原因や、病院を受診するべき目安、予防法について詳しく解説します。
もくじ
愛犬が下痢をするにはさまざまな理由があります。主なものについて解説しましょう。
コロナウイルス、パルボウイルスといったウイルス、コクシジウムのような寄生虫、食物アレルギーなど、病気が原因で下痢をすることがあります。
また、免疫異常による炎症性腸疾患(えんしょうせいちょうしっかん)や、消化吸収に異常をきたす膵外分泌不全(すいがいぶんぴつふぜん)、リンパ腫などの腫瘍といった疾患が隠れている可能性も。
愛犬の健康のために、「下痢くらいすぐおさまる」と安易に考えず、適切な対応を心がけましょう。
小さなおもちゃやビニール、電池や植物などを誤飲することも下痢の原因となります。長く愛用しているおもちゃの部品が取れて誤飲につながることもあるため注意しましょう。
また、飼い主さんの目を盗んで玉ねぎやチョコレートのように犬に害のある食べ物を食べてしまった場合も、下痢をすることがあります。
誤飲・盗み食いしたものによっては命にかかわることもあるため注意しましょう。
市販されているドッグフードは、一般的に犬が食べても大丈夫なもので作られています。しかし、年齢や体質、食の好みといった要因により、愛犬にあうフードとそうでないものもあります。
愛犬の下痢が始まる前にフードを変えている場合は、それが原因となっている可能性も。以前のフードに戻してみて下痢がおさまるかどうか確認してみましょう。
来客やトリミングなど嫌いなことや苦手なことに直面し、愛犬がストレスを感じることで下痢につながることもあります。
検査などで下痢の原因を探ったものの異常がない場合、ストレスが下痢の原因となっているかもしれません。
体が冷えると免疫力が下がり、体調不良を引き起こしたり病気にかかったりすることがあります。寒さによる腸の冷えが下痢の直接的な原因になっていることもあれば、免疫力低下による病気が原因となっていることも。
飼い主さんが判断することは難しいため、心配な場合は動物病院を受診しましょう。
パピヨンは遺伝性疾患が少なく、あまり病気をしない犬種だといわれています。そのため長生きしやすく、平均寿命は約13~15歳。性格も明るく好奇心旺盛で賢いため、飼い主さんのよきパートナーとなってくれるでしょう。
その一方で、個体差はありますがパピヨンには偏食や小食の傾向があり、フード選びに苦労することも少なくありません。食べないからと焦る気持ちはわかりますが、フードを変えるときには慎重に、様子を見ながら与えるように注意しましょう。
また、体の小さなパピヨンに冷えは大敵です。体温が下がってしまえば下痢だけでなく、ほかの病気を引き起こす可能性も。寒い季節はベッドに毛布を用意したり、服を着せたりして、防寒を心がけましょう。
お散歩などで濡れた場合にはできるだけ早く拭いて、体を冷やさないように気をつけたいものです。
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愛犬の下痢が心配な場合は、動物病院で診てもらうのが一番ではありますが、場合によってはすぐに受診するのが難しいこともあるでしょう。
その場合は、下痢の様子で判断してみてください。
【今すぐ受診が必要な下痢】
【様子を見ていて大丈夫な下痢】
ただし、様子を見ていても大丈夫な下痢でも、2~3日続いたりするようなら動物病院を受診しましょう。
子犬の場合、「元気があるし大丈夫」と思っていても急速に病状が悪化することがあります。老犬の場合も、体力や抵抗力が落ちていて大事に至ってしまう可能性があるため、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。
早めに適切な処置をしてもらえれば、愛犬を危険に晒さずに済みます。
下痢の症状で動物病院を受診する時のポイントや症状、治療方法について詳しくはこちらをご覧ください。
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【獣医師監修】犬はどんな時に下痢になるの?予防と原因や対処法、病院に行くべき症状を解説
フードを選ぶ際は、パピヨンの小さな口や細い食道に負担をかけないよう小粒のドックフードを選びましょう。
過剰な添加物は肝臓や腎臓、胃腸に負担をかけ、下痢の原因になってしまいます。心配し過ぎる必要はありませんが、フードを購入する際は成分表を確認し、必要以上に人工加物が使用されていないか確認しましょう。
体が冷えると胃腸の働きが落ち、下痢の原因になってしまいます。寒い冬は防寒を心がけ、衣服や毛布などで暖かく過ごせるように工夫しましょう。
散歩に出かける際は気温の低い早朝や深夜を避け、できるだけ暖かい日中に出かけることをおすすめします。
また、暑い夏にも注意が必要です。室内ではエアコンや扇風機の風が直接当たらないように気をつけ、寒そうにしているようなら温度設定を見直しましょう。「暑そうだから」と、冷たい水を与えすぎるのもあまり良くありません。
明るく飼い主さんと遊ぶことが大好きなパピヨンは、しつけにも積極的です。飼い主さんと一緒に楽しみながら、さまざまなことを身につけてくれるでしょう。
しかし、その賢さゆえに悪いこともよく覚えます。無駄吠えやいたずらなどで困ったとき、おやつを与えて誤魔化すと「困らせたらおやつがもらえる」と学習してしまいます。
おやつを食べすぎると、胃腸に負担がかかり下痢の原因になることも。与えすぎにはくれぐれも注意し、おやつよりも褒めるしつけを心がけましょう。
愛犬の下痢について、詳しくはこちらをご覧ください。
【獣医師監修】犬はどんな時に下痢になるの?予防と原因や対処法、病院に行くべき症状を解説
パピヨンが下痢で動物病院を受診したという事例をご紹介します。
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入院2日間
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