小型犬を飼う場合、ペット保険の加入を積極的に検討するのがおすすめです。ほかの犬種と違って椎間板(ついかんばん)ヘルニアや膝蓋骨脱臼(パテラ)などの病気になりやすいうえに、平均寿命が比較的長い傾向にあるからです。 ただ、ペット保険にはさまざまな種類があるため、「どれを選べばいいかわからない」と不安になる方も少なくありません。そこで、実際の支払い事例などを紹介しながら、ペット保険の必要性や選び方を解説します。
もくじ
冒頭でもお伝えした通り、小型犬を飼う場合はペット保険の加入がおすすめです。その理由は以下の3点です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
小型犬を飼うときは、病気やケガのリスクにしっかりと備えるのが大切です。ほかの犬種と比べて関節が弱く、骨も細い傾向にあるからです。
例えば、小型犬は「椎間板ヘルニアや膝蓋骨脱臼(パテラ)などを引き起こしやすい」といわれています。また、骨が細いことから骨折しやすく、子犬のうちから入院・通院することも少なくありません。成犬になった場合でも、僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)のような心臓疾患や歯周病、結膜炎、白内障などのリスクに備える必要があるでしょう。
いずれの症状も、場合によっては治療費が数十万円以上になる可能性があります。ペット保険に加入しておけば、金銭面でこのようなリスクに備えられ、愛犬に幅広い治療を受けさせることができます。
小型犬は病気やケガに見舞われる可能性がほかの犬種より「高い」といえます。中型犬や大型犬に比べて平均寿命が長いからです。
種別 | 年齢 |
犬全体 | 14.65歳 ※1 |
小型犬(超小型犬含む) | 14~16歳(15.8歳)※2 |
中型犬 | 13~14歳(14.4歳)※2 |
大型犬・特大犬 | 12~13歳(12.9歳)※2 |
※1 2021年全国犬猫飼育実態調査結果(一般社団法人ペットフード協会)
※2 ペット&ファミリー損保調べ。2021年1月~12月における死亡解約頭数および2021年の保有契約をもとに簡易的な生命表を作成し、0歳時点の平均余命を平均寿命とした。
上の表にあるように、小型犬は15年以上生きることも珍しくありません。7~10歳を超えると、心臓病やガンなど命にかかわる病気のリスクが高くなります。愛犬と健康的な時間を1秒でも長く過ごすためにも、あらかじめ備えを用意しておくのは非常に大切です。
小型犬の場合、ケガや病気の際に治療費が高くなる傾向にあります。例えば、小型犬に多いとされる椎間板ヘルニアは、手術が必要になると数十万円以上の治療費がかかることも珍しくありません。
ほかにも、次のような病気・ケガのリスクがあります。
命にかかわる病気やケガでなくても、入院や通院を繰り返せば治療費が高くなってしまいます。人の場合には国民全員が加入する公的な医療保険制度があるので一部負担で済みますが、ペットの治療費は保険に入っていない場合100%自己負担です。
場合によっては、家計を圧迫し、希望する治療を受けさせられないことになりかねません。このような事態を回避するためにも、あらかじめペット保険で自己負担額を減らすのがおすすめです。
ペット保険に加入していれば、万が一のときでも自己負担額が減るため、安心して愛犬と暮らせます。ただ、気になるのは「どのような病気が対象なのか」「どのくらい補償されるのか」という点でしょう。
ここでは以下4つの病気を例に挙げ、実際の支払い事例を紹介します。
膝蓋骨脱臼とは「パテラ」とも呼ばれ、後ろあしにある膝(ひざ)のお皿がずれてしまう状態のことです。足を浮かせる、引きずるなどの症状が出た場合、膝蓋骨脱臼(パテラ)を発症している可能性があります。
症状が軽い場合、ふだんと様子はほとんど変わらないため、飼い主さんが発症に気がつかないことも。放っておくと骨が変形し、元に戻すことが難しくなります。さらに悪化すると常に脱臼している状態になって、歩行が困難になってしまうのです。症状などを詳しく知りたい場合は、関連記事をご覧ください。
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パテラ(膝蓋骨脱臼)はペット保険の対象?治療事例や症状・原因を解説
膝蓋骨脱臼の疑いがあり、レントゲン検査や歩行検査を1日間の通院で行いました。
通院1日間
治療費 | 3万4,100円 |
ペット&ファミリー損保のペット保険、『げんきナンバーわんスリム プラン70』に加入していた場合、自己負担額例は以下の通りです。
お支払い保険金 | 2万0,370円 |
自己負担額 | 1万3,730円 |