茶トラは猫の柄の一種です。日本猫でよく見かける柄ですが、実は洋猫にも数多く存在します。甘えん坊の子が多いともいわれており、美しい毛オレンジ色の毛色と合わせてとても人気が高いといわれています。今回はそんな茶トラ猫の魅力と、楽しく暮らすためのポイントについて紹介します。
もくじ
「猫といえばこの柄を一番に思いつく」という人も多い茶トラ。日本の景色にぴったり馴染む猫ですが、茶トラは実は猫の種類ではなく、さまざまな猫種にみられる毛色のこと。日本ではもちろん、世界で人気の高い茶トラの特徴を見ていきましょう。
茶トラとは、明るいオレンジの毛色に濃いオレンジ色のしま模様がトラ柄のように見える猫のことです。頭からしっぽまでしっかりと模様が入っており、お腹の毛は少し薄い色をしています。目の脇からはクレオパトラ・ラインが伸び、額にはMに見える模様もみられます。
鼻や肉球が綺麗なピンク色をしており、瞳はゴールドやヘーゼルカラーなどの暖色系が一般的です。まれに「キトンブルー」とよばれるブルーの瞳を持つ子猫が生まれることもありますが、成長につれて瞳の色は変化します。
温かな印象の毛色が生姜に似ていることから、英語では「ジンジャーキャット」と呼ばれています。
茶トラは警戒心が薄く、人懐っこい性格をしているといわれています。
警戒心が薄く好奇心も旺盛で、初対面の人にも触らせてくれることも少なくありません。抱っこや撫でられることも好きで、飼い主さんにべったりの甘えん坊も多いようです。
古代エジプトに暮らした猫の祖先では、全てがキジトラ模様の猫だったといわれています。
茶トラはこのキジトラの猫から派生したといわれており、突然変異として誕生したと考えられています。しかし、茶トラの明るい毛色は自然の中で目立ちすぎたため、長生きは難しかったようです。
ヨーロッパで猫がペットとして飼育されるようになると、茶トラの猫も安全に暮らすことはできるようになり、徐々に数が増えていきました。日本では江戸時代以降に普及したとされ、風俗画にもたくさんの茶トラが登場しています。
三毛猫はメスしか生まれず、オスが希少だということで有名です。これは毛色を決める遺伝子が性別にも関わっているためで、同じ理由で実は茶トラもオスとメスの比率に偏りがあり、全体の約8割がオス猫だといわれています。
そのため、三毛猫ほどではありませんが、茶トラのメスも珍しいようです。
茶トラは、特定の猫種を指しているわけではありません。長毛種、短毛種のどちらも存在するため、茶トラ模様(マッカレルタビー)が認められている猫種であれば、純血種の茶トラ猫に出会えます。
茶トラと暮らしたいのであれば、次の猫種を探してみるとよいでしょう。
明るい茶トラのアメリカンショートヘアは、どことなく優しく可愛らしい雰囲気を持っていることで人気です。ブラウン系の瞳も可愛らしく、野生的な雰囲気と愛らしさを見事に両立しています。
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人気の高いスコティッシュフォールドは、折れた耳が個性的な猫です。長毛と短毛が存在しており、毛色も豊富です。中でも一番人気はレッド系で、「レッドタビー」とよばれる茶トラは特に人気です。
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野性味のある体に、豊かで美しい被毛が特徴的な猫がノルウェージャンフォレストキャットです。
クールな印象のブラウンやブルーに比べると、茶トラは優しい印象が強くなります。茶トラの場合は体のどこかにホワイトが混じっており、白の分量はそれぞれ違います。
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最大級の猫といわれるメインクーンは、温厚で優しい猫です。ふわふわの毛には様々なバリエーションがあり、ほとんどの毛色が認定されています。一番人気は野生的なブラウンですが、温もりのある茶トラも負けずに人気の高い色です。
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短い足が愛らしいマンチカンは、単色だけでなくしま模様の入った「タビー」が高い人気を誇っています。一番人気はクリームといわれる淡い色ですが、明るい印象の茶トラも人気が高く、柄の入り方にも個性があります。
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茶トラは毛色の種類なので、寿命に特に影響はありません。平均寿命はそれぞれの猫種によるでしょう。猫全体の平均寿命は15歳程度で、雑種の場合は長生きの傾向があります。
日頃から運動量や食事に気をつけるなど健康管理をしっかりすれば、良きパートナーとしてより長い時間一緒に居られる可能性も上がります。
オスであれば、茶トラを探すのはそれほど難しくありません。ペットショップやブリーダー、保護ボランティアなどに茶トラを探していることを伝えておくことで、出会いは難しくないでしょう。
子猫の場合は、成長の過程で多少模様や瞳の色が変化する場合もあります。
ペット初心者でも迎えやすいのがペットショップです。茶トラが欲しい時、しつけで困った時にお店に行けば相談に応じてもらえるため、ペット初心者におすすめです。
月齢がある程度いった子猫ならばワクチン接種、簡単なしつけが済んでいるケースもあります。アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールド、ノルウェージャンフォレストキャットなどを探してみましょう。
ブリーダーは、全国各地に存在する猫の繁殖を専門とする人のこと。猫種の知識、飼育経験が豊富なブリーダーから猫を譲り受けることができるため、事前に飼い方、注意点を教わることができます。猫の飼い方がわからないペット初心者でも安心して迎え入れることができるでしょう。
また、実際に親猫の様子を事前に確認することができるため、成猫時のサイズ感などを予測する助けになります。
子猫があまりに幼く生まれたばかりの場合は、模様が変化することもあるので、ブリーダーへ茶トラを希望していることを伝えておくとよいでしょう。飼育環境などの質問にもきちんと答えてくれる、信頼できるブリーダーを見つけましょう。
こちらは、ミックスの茶トラを探す場合に有効です。里親制度は、保護団体、保健所など引き取り手のいない猫、飼い主さんがいない猫を迎え入れて里親になる制度です。
ペットショップ、ブリーダーと比べると費用が掛からないメリットがあります。ただし、里親募集によっては譲渡、引取後も必要に応じて飼育状況の確認しなければならないケースもあります。
猫を迎え入れるまでに、準備しておきたいものは、以下の通りです。2~3万円ほどをみておくとよいでしょう。
【寝床の準備】
・ペットサークル
・クレート(ペット用キャリー)
・ベッド
【日用品の準備】
・キャットフード
・フードボウル
・水飲みボウル
【トイレ用品の準備】
・トイレトレー
・猫砂
・消臭シート
【ケア用品】
・ブラシ
・爪切り
・爪とぎ
・ペット用シャンプー
・歯磨きグッズ
【その他】
・首輪
事前に飼育環境を整えておく必要もあります。危険なもの、噛まれては困るものは片づけるなどしておきましょう。
夏場はクーラーなど空調設備のできるものも備えておくと安全です。余裕があれば、子猫が遊べるおもちゃなども買っておきましょう。
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猫をペットとして迎える時の心構え
ワクチン接種・健康診断の費用として1万円~1万5,000円ほどがかかります。
猫の平均的な飼育費用は、1カ月あたり7,000~1万円になります。
フードやおやつといった食費。価格はピンキリですが、平均すると1カ月で3,000~4,000円ほどかかります。
猫砂や消臭シートなどの日用品が1カ月で800~2,000円前後。
シャンプーなどのお手入れをトリミングサロンにお願いする場合は、その費用も必要になります。平均すると1回あたり、5,000~1万円ほどかかります。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で2万円ほど必要でしょう。1カ月にすると1,500円程度です。
初めて猫を飼う方の盲点となるのが、ペットの医療事情です。ペットには公的な健康保険がなく、治療費は全額自己負担となります。自由診療のため病院によって料金が異なる点が、人とは違います。
子猫は、異物誤飲や環境変化によるストレス性の軟便や下痢が多いです。
ただし、どちらも場合によっては10万円を越えるケースもあるため、住環境を整えるなど事前の予防や体調の変化に気を付けることが大切です。
お迎えしたばかりの頃は、環境変化によるストレスで軟便や風邪になりやすいので体調の変化にも気を付けてあげましょう。
*ペット&ファミリー損保調べ(2023年4月~2024年3月 保険金支払い実績をもとに算出)
ペットの年齢によって保険料は変わりますが、猫の1ヶ月の保険料は1,300~2,400円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。
ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人と同じように猫も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。
ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。
保険料だけではなく、以下の補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。
参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」
家族になる前からたくさんのことを学ぶことで、快適な暮らしをスタートすることができます。お迎えする猫の特徴や費用などをよく知ってよきパートナーとして信頼関係を築いていってくださいね。