チワプーとは、チワワとプードルのミックス犬のこと。それぞれが可愛いらしい犬種として代表的な人気犬のため、チワプーも近年、人気上昇中です。ではどんな特徴があるのでしょうか。飼い方やしつけ方など詳しく紹介していきます。
もくじ
チワプーは、チワワとプードルを交配した犬のこと。正式な犬種としては認められておらず、ミックス犬、ハーフ犬の一種に分類されます。「プーチー」などとも呼ばれ、世界中で愛されるミックス犬となっています。
チワワのくりっとした瞳、プードルのふわふわの毛など、チワワとプードルのいいとこどりをしたような見た目のチワプー。その容姿の愛らしさが、チワプーの魅力のひとつです。
また、同じチワプーでも個体によって唯一無二の容姿をもつことから、「我が家だけの子を迎え入れたい」という人にも愛されています。
加えて、チワワもプードルも小型犬のため、チワプーも小柄。室内飼いに適しているなど、日本の住宅事情にマッチした飼いやすさも、チワプーの特徴です。
チワプーは、チワワを一回り大きくしたサイズが一般的。チワワは体高15~23cm、トイプードルは体高28cm前後。チワプーはこの間の大きさで、体重はおよそ2.5~4kgほどです。
※体高…四つ足をついて立ったときの、地面から背中までの高さ
ブラック、ホワイト、金色がかった毛色に黒い差し毛が混ざったフォーン、チョコレート、グレー、ブラウン、ベースの色に黒や茶色などが混ざったブリンドルなど、チワプーの毛色は、バラエティー豊富です。
個体によってチワワとプードルどちらの特徴を強く受け継ぐかは異なりますが、チワプーはフレンドリーな子が多い傾向があります。チワワの臆病さをプードルの人懐こさがカバーするため、ほかの犬と仲よく遊ぶことができるでしょう。
チワワは、10~12世紀ごろのトルテカ文明時代に家畜として飼われていたといわれ、プードルも16世紀頃のフランスに起源があるといわれるほど、歴史の古い犬種です。しかしチワプーは、近年のミックス犬ブームで生み出された比較的新しい犬。
チワプーは、ミックス犬の中でも人気の犬です。しかし、「失敗」「成犬可愛くない」といった声を聞くことがあります。
これは、「子犬のときはチワワ寄りだったのに、成犬になったらプードル寄りになった」など、子犬から成犬になる成長過程の変化が大きいため。飼い主さんの予想と異なる成長によって「失敗した」「可愛くない」と感じる人もいるようです。
子犬と成犬で見た目変わるミックス犬は、成長の変化を楽しめる人に向いているといえるでしょう。
チワプーの飼い方について、解説します。
個体にもよりますが、チワワの臆病さや警戒心の強さを受け継いでいる可能性があります。無駄吠えや噛み癖といった問題行動を防ぐためにも、飼い主さん以外の人や犬と接することや、ひとりでの留守番に慣れさせるとよいでしょう。
また、チワプーは基本的にのみ込みが早く頭のよい子が多いです。しかし、チワワの頑固さが強く出ると飼い主さんの指示に従いにくくなることも。あまり好きではないことは、辛抱強く教えることが大切です。
可愛いからといって、甘やかして何でも許していてはいけません。ダメなことはダメだと教えるようにしましょう。
小型犬のため、運動量はそれほど必要ありません。1日1回、20分程度の散歩を行うくらいでよいでしょう。簡単なドッグスポーツなら好んで運動しますが、関節脱臼しやすいので激しい運動は避けてください。
小型犬に該当するチワプーは、膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすいです。室内では、骨折や脱臼に気を付け、床が滑らないようカーペットや滑り止めマットを敷くようにしましょう。
チワプーが室内を動き回っても引っ掛かることがないよう、余計な物は片付けておくことも大切です。
チワワはダブルコートで抜け毛が多めですが、プードルはシングルコートで抜け毛が少なめ。チワプーは、どちらかというと抜け毛が少ないプードルよりになる傾向があるようです。
しかし、プードルよりのカールした毛はもつれて毛玉になりやすいため、こまめなブラッシングでお手入れをしてあげましょう。
チワプーの平均寿命は14歳~16歳。小型犬の寿命は14~15歳といわれているため、平均的~若干長生きだといえるでしょう。
チワプーを迎え入れる際の価格は10~40万円ほど(2024年7月時点)。チワプーを迎える方法や、費用は次のとおりです。
ペット初心者でも迎えやすいのがペットショップです。チワプーが欲しい時、しつけで困った時にお店に行けば相談に応じてもらえるため、ペット初心者におすすめです。
月齢がある程度いった子犬ならばワクチン接種、簡単なしつけが済んでいるケースもあります。
ブリーダーは、全国各地に存在する犬の繁殖を専門とする人のこと。犬種の知識、飼育経験が豊富なブリーダーから犬を譲り受けることができるため、事前に飼い方、注意点を教わることができます。
犬の飼い方がわからないペット初心者でも安心して迎え入れることができるでしょう。また、実際に親犬の様子を事前に確認することができるため、成犬時のサイズ感などを予測する助けになります。
飼育環境などの質問にもきちんと答えてくれる、信頼できるブリーダーを見つけましょう。
里親制度は、保護団体、保健所など引き取り手のいない犬、飼い主さんがいない犬を迎え入れて里親になる制度です。ペットショップ、ブリーダーと比べると費用が掛からないメリットがあります。
ただし、里親募集によっては譲渡、引取後も必要に応じて飼育状況の確認しなければならないケースもあります。
犬を迎え入れるまでに、準備しておきたいものは、以下の通りです。約4~5万円ほどをみておくとよいでしょう。
【寝床の準備】
・ペットサークル
・クレート(ペット用キャリー)
・ベッド
【日用品の準備】
・ドッグフード
・フードボウル
・水飲みボウル
【トイレ用品の準備】
・トイレトレー
・トイレシーツ
【ケア用品】
・ブラシ
・爪切り
・ペット用シャンプー
・歯磨きグッズ
【その他】
・首輪
・リード
事前に飼育環境を整えておく必要もあります。危険なもの、噛まれては困るものは片づけるなどしておきましょう。
夏場はクーラーなど空調設備のできるものも備えておくと安全です。余裕があれば、犬が遊べるおもちゃなども買っておきましょう。
【関連リンク】
犬を迎える前に準備しておきたいもの
犬を迎える前に整えておきたい室内のポイント
犬をペットとして迎える時の心構え
役所への登録料やワクチン接種・健康診断の費用として2万~3万円ほどがかかります。
小型犬の平均的な飼育費用は、1カ月あたり1~2万円になります。
フードやおやつといった食費。価格はピンキリですが、平均すると1カ月で3,000~5,000円ほどかかります。
トイレシーツなどの日用品が1カ月で1,000~3,000円前後。
シャンプーなどのお手入れをトリミングサロンにお願いする場合は、小型犬の場合1回3,000~1万円程度をみておきましょう。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で3~5万円ほど必要でしょう。1カ月にすると3,000円程度です。
初めて犬を飼う方の盲点となるのが、ペットの医療事情です。ペットには公的な健康保険がなく、治療費は全額自己負担となります。自由診療のため病院によって料金が異なる点が、人とは違います。
子犬は、骨折や異物誤飲が多いです。犬猫の骨折、異物誤飲の平均治療費は以下の通りです。
ただし、どちらも場合によっては20万円を越えるケースもあるため、住環境を整えるなど事前の予防が大切です。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので体調の変化にも気を付けてあげましょう。
*ペット&ファミリー損保調べ(2023年4月~2024年3月 保険金支払い実績をもとに算出)
ペット保険は、ペットの年齢と体重によって保険料は変わります。小型犬の1ヶ月の保険料は1,500~4,400円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。
ただし、ミックス犬の場合まだ歴史が浅く、親犬の大きさにも左右されるため、大きく成長するケースもあることを念頭に置きましょう。
ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人と同じように犬も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。
ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。
保険料だけではなく、以下の補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。
*参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」
*犬の加入タイプ(小型犬・中型犬・大型犬・特大犬)は、ご加入時・ご継続時の体重で決まります。ただし、1歳未満の幼犬の場合「犬種分類表」を参考に、1歳時のおおよその予測体重で加入タイプが決まります。
家族になる前からたくさんのことを学ぶことで、快適な暮らしをスタートすることができます。お迎えする犬の特徴や費用などをよく知ってよきパートナーとして信頼関係を築いていってくださいね。