ロットワイラーは、筋肉質でがっちりした骨格が特徴的な特大犬(超大型犬)です。一見強面ですが、飼い主さんに忠誠心が強く、穏やかで飼いやすいことからペットとして人気があります。ロットワイラーを迎え入れたい人にとって、しつけ方や特徴は気になるところ。本記事では、ロットワイラーをペットとして迎え入れたいと考えている人向けに、ロットワイラーの特徴、性格、しつけ方などを紹介していきます。
もくじ
ロットワイラーを家族に迎え入れる前に、性格、特徴はチェックしておきたいポイント。ロットワイラーの特徴や性格について紹介します。
ロットワイラーは、垂れ耳、短毛な大型の犬種です。がっしりした骨格、筋肉質な体つき、忠誠心や身体能力の高さから警察犬、軍用犬、山岳救助犬としても活躍しています。
ロットワイラーは、成犬になると体高68cm、体重50kgほどの大きさになります。
※体高…四つ足をついて立ったときの、地面から背中までの高さのこと。
毛色は黒のみで、目の上、頬、のど、脚、しっぽなどにタン(黄褐色)のマーキングが見られます。
ロットワイラーは、素直で気立てが良く、穏やかな性格の犬種です。飼い主さんに忠誠心があり、従順でしつけやすいことからペットとしても人気。
その一方で警戒心、防御本能も強く飼い主さんを守ろうと過剰な反応をするケースも見受けられるため、しつけや飼う際には注意が必要です。
ロットワイラーの起源はローマ時代までさかのぼるほど。長い歴史があり、最古の犬種とされています。犬種名は、ロットワイルの旧自由市から命名されました。
かつては、ローマ軍とともにアルプス山脈を越え、人々の護衛に役立っていました。現在では、1910年に、警察犬として正式な承認を受けています。
次に、ロットワイラーの飼い方のポイントについて紹介していきます。
ロットワイラーは特大犬(超大型犬)で力が強いので、人に飛びつく、リードを強く引っ張るなどの行動があると思わぬ事故、ケガに繋がります。
しつけをする際には、基本的な「待て」や「おいで」など、行動の停止や呼び戻し、さらに危険な行動をしないようしつけていく必要があります。
賢く従順な犬種なので、小さいうちから周囲の人に迷惑をかけないように、きちんとしつけをしておきましょう。
ロットワイラーは運動量が豊富な犬種なので、毎日の散歩は欠かせません。散歩の頻度は、1日1回、1時間以上が目安です。
ただし、ロットワイラーは暑さに弱いため、夏場の散歩は気温が上がる前の早朝、夕方から夜にかけて行いましょう。さらに、家の中に運動、遊べるような広さがあるとベストです。
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ロットワイラーはダブルコートの被毛で熱が体内にこもりやすいため、夏場は熱中症に気をつけてあげることが大切です。暑い日はエアコンなどで温度管理して、ロットワイラーが過ごしやすい室内環境を整えておきましょう。
ロットワイラーは、被毛が短毛のスムースコートであるものの、実はオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)のダブルコートになっています。そのため、換毛期には抜け毛が増えやすくなります。換毛期には念入りに、小まめにラバーブラシでブラッシングしてあげると良いでしょう。シャンプーは、月1~2回が目安です。
ロットワイラーの平均寿命は8〜10歳です。大型犬の平均寿命は12歳前後と言われているので、ロットワイラーの寿命は大型犬の中では平均的です。できるだけ長く元気でいてもらうためにも、日頃から愛情を持って接してあげましょう。
ロットワイラーの注意しておきたい具体的な病気についてご紹介します。
皮膚炎は、細菌やダニなどが皮膚に入って炎症を起こす疾患です。ロットワイラーは皮膚炎になりやすい犬種なので、お手入れの際には湿疹、脱毛している箇所がないかチェックしておくと安心です。肌にただれ、かゆみ、湿疹、脱毛などの症状がみられたら、病院でお医者さんに診てもらいましょう。
股関節形成不全は、股関節が変形、または正常に形成されなくなる病気です。病気にかかると、脚をかばう、引きずるように歩くなど、歩き方に異変が見られます。気になる症状があれば、病院で診てもらいましょう。
大型犬に見られる病気で、大量のガスによって胃が拡張したり、ねじれたりする病気です。症状がひどければ胃の周りの血管を圧迫するため、重篤な症状を引き起こします。落ち着きがなくなる、吐こうとしても吐けない、大量のよだれなどの症状があらわれたら胃拡張・胃捻転を疑ってみましょう。
この病気は緊急を要することがあるため、怪しいと思ったらすぐに動物病院へ連絡してください。
前十字靭帯断裂とは、太ももの骨とすねの骨をつなぐ靭帯が切れてしまう病気です。発症すると後ろ足を上げて歩く、脚をかばうように動く、痛がるなどの症状がみられるようになります。気になる症状が見られたら医師への相談をおすすめします。
ロットワイラーはガンにかかりやすいとされている犬種です。かかりやすいガンの種類は、骨に腫瘍ができる骨肉腫、リンパ球が腫瘍になってしまうリンパ腫、急速に広がる間質樹状細胞由来の悪性腫瘍である組織球肉腫などが挙げられています。
大型犬は、6~7歳あたりになると骨肉腫にかかりやすくなるので注意が必要です。骨肉腫にかかると、足を引きずるように歩く、痛がるなどの症状がみられるようになります。肺に腫瘍が転移しやすく、最悪呼吸困難、死に至ることもあります。
リンパ腫は、リンパ系の細胞が増殖することによって腫瘍が増え、臓器などの機能障害を起こします。組織球肉腫はガンのなかでも極めて悪性度が高く、全身に腫瘍が転移して死に至るとされています。
脚を引きずる、元気がない、下痢や嘔吐が続くなど、気になる症状がみられたらすぐ動物病院を受診して早期発見に努めましょう。ガンは早期発見、早期治療が重要なので、小さな異変を見逃さないようにしましょう。
ロットワイラーの子犬の価格は、25〜40万円ほど(2024年7月現在)。ただし、値段は性別、血統、購入方法によって変動します。
ブリーダーは、全国各地に存在する犬の繁殖を専門とする人のこと。犬種の知識、飼育経験が豊富なブリーダーから犬を譲り受けることができるため、事前に飼い方、注意点を教わることができます。犬の飼い方がわからないペット初心者でも安心して迎え入れることができるでしょう。
また、実際に親犬の様子を事前に確認することができるため、成犬時のサイズ感などを予測する助けになります。飼育環境などの質問にもきちんと答えてくれる、信頼できるブリーダーを見つけましょう。
ただし、ロットワイラーのブリーダーも少ないため、根気強く探してみてください。
里親制度は、保護団体、保健所など引き取り手のいない犬、飼い主さんがいない犬を迎え入れて里親になる制度です。ペットショップ、ブリーダーと比べると費用が掛からないメリットがあります。
ただし、里親募集によっては譲渡、引取後も必要に応じて飼育状況の確認しなければならないケースもあります。また、ロットワイラーは飼育環境が限られるために数が少なく、出会うには運やタイミングが必要です。
犬を迎え入れるまでに、準備しておきたいものは、以下の通りです。約4~5万円ほどをみておくとよいでしょう。
【寝床の準備】
・ペットサークル
・クレート(ペット用キャリー)
・ベッド
【日用品の準備】
・ドッグフード
・フードボウル
・水飲みボウル
【トイレ用品の準備】
・トイレトレー
・トイレシーツ
【ケア用品】
・ブラシ
・爪切り
・ペット用シャンプー
・歯磨きグッズ
【その他】
・首輪
・リード
事前に飼育環境を整えておく必要もあります。危険なもの、噛まれては困るものは片づけるなどしておきましょう。
夏場はクーラーなど空調設備のできるものも備えておくと安全です。余裕があれば、犬が遊べるおもちゃなども買っておきましょう。
【関連リンク】
犬を迎える前に準備しておきたいもの
犬を迎える前に整えておきたい室内のポイント
犬をペットとして迎える時の心構え
役所への登録料やワクチン接種・健康診断の費用として2万~3万円ほどがかかります。
特大犬(超大型犬)の平均的な飼育費用は、1カ月あたり3万~5万円になります。
フードやおやつといった食費。価格はピンキリですが、平均すると1カ月で1万~2万円ほどかかります。
トイレシーツなどの日用品が1カ月で5,000~1万4,000円前後。
シャンプーなどのお手入れをトリミングサロンにお願いする場合は、特大犬(超大型犬)の場合1回1万円以上かかるでしょう。
フィラリアやノミ・ダニの予防薬なども含め、健康であっても医療費として年間で4~6万円ほど必要でしょう。1カ月にすると4,000円程度です。
初めて犬を飼う方の盲点となるのが、ペットの医療事情です。ペットには公的な健康保険がなく、治療費は全額自己負担となります。自由診療のため病院によって料金が異なる点が、人とは違います。
子犬は、骨折や異物誤飲が多いです。
ただし、どちらも場合によっては20万円を越えるケースもあるため、住環境を整えるなど事前の予防が大切です。
お迎えしたばかりの頃は環境変化によるストレスで軟便や風邪にもなりやすいので体調の変化にも気を付けてあげましょう。
*ペット&ファミリー損保調べ(2023年4月~2024年3月 保険金支払い実績をもとに算出)
ペットの年齢によって保険料は変わりますが、特大犬(超大型犬)の1ヶ月の保険料は3,000~9,100円*ほど。0~3歳の間に加入するケースが多いです。
ペット保険は、健康でないと加入できず、加入可能年齢が「満7歳まで」のように制限のある場合がほとんど。人と同じように犬も年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、早めに加入したいものです。
ペット保険はたくさんの種類があり、どれも同じように見えるかもしれませんが、各保険商品によって補償内容は大きく異なります。
保険料だけではなく、以下の補償内容をよく理解し、最もご自身に適した保険を選ぶようにしましょう。
*参照:慢性疾患にも、高額治療にも対応したペット保険!ペット&ファミリー損害保険「げんきナンバーわんスリム プラン50」
*犬の加入タイプ(小型犬・中型犬・大型犬・特大犬)は、ご加入時・ご継続時の体重で決まります。ただし、1歳未満の幼犬の場合「犬種分類表」を参考に、1歳時のおおよその予測体重で加入タイプが決まります。
家族になる前からたくさんのことを学ぶことで、快適な暮らしをスタートすることができます。お迎えする犬の特徴や費用などをよく知ってよきパートナーとして信頼関係を築いていってくださいね。