多くの犬が室内飼いとなった現代。人間だけではなく、愛犬も快適に暮らせるおうちにしたいですよね。犬が快適に暮らせる部屋とは、落ち着けて安全に暮らせる部屋のこと。そのためにどんなことに気を付けたらいいのか、考えてみましょう。
もくじ
(Africa Studio/shutterstock)
犬にとって住まいに必要なアイテムは色々ありますが、最低限必要となるのが「ハウス(ケージやサークル類)」「トイレ」「フード&水」。この3つのスペースを必ず確保してあげましょう。
食事と排泄のスペースが必要なことは、説明不要ですよね。これに加えて、必ずハウス=「自分の居場所」を用意してあげてください。
多頭飼いの場合も、それぞれの「自分の居場所」があったほうがいいでしょう。
というのも、犬には自分のテリトリーを守ろうと考える習性があります。家全体での放し飼いにしてしまうと、「家全体を守らなければ!」という考えになり、ストレスとなってしまうのです。
ハウスという「自分の居場所」があると、守らなければいけない範囲が狭まって負担が軽くなり、落ち着くことができるのです。
ハウスの置き場所に良いのは、家族の気配を感じられるリビングの一角。ただし、出入りの激しい場所は落ち着かないので、避けたほうが良いでしょう。エアコンの風向きや直射日光なども気にしたほうが良いですね。
海外では、階段下や壁をくりぬいた収納スペース、大型の収納家具の下部などを犬の寝場所として活用するケースも。犬は穴居(けっきょ)生活をしていた動物ですから、程よく囲まれた狭いスペースは本能的にくつろげるようです。
トイレは人通りが少なく、ベッドから距離のある場所に。水は常に飲めるように、ハウスに設置します。日中の居場所と離れているときは、そちらにも用意すると安心です。
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現代では掃除しやすいフローリングの床が標準となり、全室フローリングというご家庭も多いのでは。
実はフローリングの床は、犬にとっては滑りやすいという欠点があります。足元が踏ん張れないと足腰に負担がかかり、ヘルニアなどを発症することも。また転んだりして骨折や脱臼する可能性もあります。
犬の足腰を考えると、滑りにくくする一工夫を加えましょう。具体的な対策としては、毛足が短いカーペットやコルクマットを設置する、滑り止めのワックスをかける、など。
床のキズや粗相のシミを防ぎながら、滑り止めにもなるコーティングもありますので、ぜひ調べてみてくださいね。
一方、昔ながらの畳張りの部屋は、犬が掘ったりしてボロボロになりがち。毛足の長いカーペット類もボロボロになりやすく、また犬の爪がひっかかったりノミやダニが繁殖してしまったりと、あまりおすすめできません。
足腰の負担を考えると、ソファや階段などの段差にも注意。人間にとってはささいな段差でも、犬にとっては意外と負担になっているもの。特に階段の昇り降りはさせないほうが安心です。
ソファなどの段差には、スロープや小さいステップを設置しましょう。犬を飼い始めたことをきっかけに、ロータイプのソファや床に座るスタイルに切り替えたというケースもよく聞きます。
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ペットの誤飲事故は、想像以上に多いもの。犬は人間が思ってもみないものをおもちゃにしたり、飲み込んでしまいます。
特にお留守番が多い犬の場合、退屈をまぎらわすために、犬用おもちゃ以外のもので遊ぶことは十分考えられますので、しっかりと対策しておきましょう。
まず、小物類や薬やタバコは出したら必ずしまう習慣を。リモコン類もおもちゃにされやすく、電池カバーが開きやすいものですから、届かない高さに置き場所を準備したほうが良いでしょう。
洗剤類も誤飲事故が起きやすいアイテム。こちらも高い場所に収納するようにすることをおすすめします。
犬を迎えるタイミングで模様替えするご家庭も多いと思いますが、このときに合わせて電気コード類の配線も整理しておきましょう。
家具の後ろやカーペットの下を通したり、配線カバーやコードボックスを活用して、できるだけ犬から配線が見えないように工夫してくださいね。
犬が遊んで電気コードを噛みちぎってしまい、感電事故を起こしてしまうことがあります。特に歯の生え変わり時期の子犬には要注意です。
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刃物があり火も使うキッチンは、家の中で危険が多い場所のトップクラス。調理中に犬が足元にまとわりついたら、人間にとっても危険です。
そもそもキッチンはリビングと異なり、必ずしも犬が出入りする必要はない場所。こういった場所は、赤ちゃん用のゲートやペットフェンスなどを使って、物理的に入れないようにしてしまいましょう。
また、同様にゲートやフェンスの設置をおすすめしたいのが、階段や玄関。階段は段差が足腰の負担になるだけでなく、落下事故の危険性も。また玄関は、扉が開いた瞬間に道路に飛び出す可能性があります。
ゲートの隙間が広くて通れてしまったり、高さがなくてジャンプで飛び越えられてしまったりする場合もありますので、愛犬に合ったアイテムを選ぶようにしてくださいね。
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犬種や個体差はありますが、一般的に犬は暑さに弱く、寒さに強い傾向があります。人間が快適に感じる室温よりも少し低めとなる20℃前後が、犬にとっては心地良い温度となるようです。
しかし、夏場にエアコンを20℃設定にしてしまうと、かなり寒くなってしまいますよね。犬は22~26℃程度の室温でも大丈夫ですので、様子を見ながら設定温度を決めましょう。
舌を出してハアハアしていたら暑がっている証拠。その場合は少し室温を下げてみてください。また冷感アイテムを併用するのもおすすめです。
人間が一緒にいるときでしたら、人間が快適な室温にして様子を見ればいいのですが、問題はお留守番のとき。迷ったら24~26℃に設定しておき、たっぷりの水を準備。冷えすぎたときに移動できるよう、自由に部屋を出入りできる環境に整えておくと安心です。
犬にとって安全で快適な環境を用意するためにまず大切なのは「知ること」。私たちが日頃何気なく手にしたり部屋に置いたりしているものも、犬にとっては危険ということもあるのです。犬も人間も心地良いおうちにしていきたいですね。