ことわざにもなるほど、猫がまたたびに目がないことは有名ですよね。どうして猫はまたたびに夢中になるのでしょうか?その理由や安全な、またたびの与え方について見ていきましょう。
そもそも「またたび」って何だろう?
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猫が大好きなまたたびは、マタタビ科マタタビ属の落葉つる性植物。日本全国の山地などに自生しています。若いつるは、いかだやつり橋を作る縄にも使えるほど丈夫だとか。
初夏に小さな白い花を咲かせ、秋に実をつけます。この実を乾燥させたり、塩漬けにしたり、またたび酒にしたりして利用します。
またたびの実には正常などんぐり型の実と、かぼちゃ型の「虫えい果(ちゅうえいか)」と呼ばれる実の2種類があります。
「虫えい果」は、咲く前の花にマタタビアブラムシが産卵したことで「虫こぶ」となった実のこと。一般的に、正常な実は食用に。「虫えい果」は漢方薬など薬用に活用されているそうです。
猫が「またたび」にメロメロになる理由
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猫用のまたたびの種類は?
猫用に市販されている「またたび粉」は、乾燥させたまたたびの実を粉末にしたもの。他にもスプレー状のものや、枝や実も市販されていますが、一番効果が強いのは「虫えい果」の粉末です。
なぜかというと、「虫えい果」には「マタタビラクトン」「アクチニジン」という猫が反応する成分が、他の部分や正常な実よりも多く含まれているから。
これらの成分が猫の神経系に作用することで、メロメロになってしまうのですね。
またたびへの反応は個体差がある?
またたびは、ライオンやトラといったネコ科の動物にも効果がありますが、猫の中にはまったく反応を示さない子も。子猫や妊娠中の猫、去勢や避妊済の猫にも効果は薄いと言われています。
反応する猫でも、ごく少量でメロメロになってしまう子もいれば、ほとんど興味を示さない子もいたりと、反応の程度や持続時間は個体差が大きいようです。
またたびの健康への影響は?
酔ったように見えるため、健康への影響や依存性を心配する方もいますが、またたびに中毒性や常習性はありません。あくまで効果は一時的なものなので、安心してくださいね。
「またたび」の与え方。こんなときに使ってみよう
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知れば知るほど不思議なアイテム「またたび」。甘えん坊になってスリスリしてきたり、気持ちよさそうにクネクネ転がったり、興奮しておもちゃにじゃれついたり…と、反応も様々です。
「うちの子はどんな反応をするのかな?」と思ったら、まずは粉末をほんの少し与えてみましょう。
与えると言っても、まずは匂いをかがせる程度から。問題なければ、おもちゃなどに振りかけたりしていきます。粉末タイプで問題がなければ、枝などを与えてみてもOKです。
またたびの効果をうまく活用して、こんなときに使ってみるのもおすすめです。
1)爪とぎ場所を覚えてほしいとき
爪とぎに粉末やスプレーを振りかけておきます。またたびの効果で爪とぎに興味を持ち、気に入ってくれるかもしれません。
2)食欲が落ちてきたとき
夏バテなどで食欲が落ちてきたときや、水分をあまり摂らないときに、少量の粉末をフードや水に振りかけておきます。
3)ストレスが溜まっているとき
元気がなかったり、発情期などでストレスが溜まっているときに。またたびのリラックス効果やストレス解消の効果が期待できますよ。
4)飼い主さんとのコミュニケーション
爪切りなどのごほうびや、あまり遊ばないとき、一緒に遊びたいときなど、飼い主さんとのコミュニケーションに活用することもできます。またたびで甘えん坊になる猫は多いので、スキンシップも取れそうですね。
ただし、毎日使うと効果が薄れる可能性も。使う頻度は抑えておいたほうが良いでしょう。
誤飲や過剰摂取にはくれぐれも注意して
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中毒性はなく安心して与えられるまたたびですが、注意事項はしっかり覚えておきましょう。
過剰摂取に注意
まず一番注意してほしいのは、過剰摂取させないこと。与えるときは、粉末ならほんのひと振り・ひとつまみ程度で十分です。
またたびそのものに中毒性はありませんが、興奮状態になった猫が暴れてケガをしたり、粉末を大量に吸い込んで喉に詰まらせたりする可能性はあります。
そのため、体が弱っている猫やシニア猫にも、あまり与えないほうが良いと言われています。
実を与える場合は誤飲に気を付けて
また、粉末や枝以外にまたたびの実も市販されていますが、実を与えるときは丸飲みに注意。胃や腸に詰まらせてしまい、開腹手術が必要になったケースもあります。
保管方法・与え方に気を付けて上手に活用しよう
安全とはいえ、神経系に作用するものですから、どのタイプを与えるときでも目を離さないようにしてくださいね。
また、保管場所にも注意。猫が自分で出せるような場所には置かないようにしましょう。
昔から猫を夢中にさせてきた魅惑のアイテム・またたび。与え方に注意しつつ、しつけやストレス解消など上手に活用していきたいですね。