一般的に「猫は留守番もできるし、一人暮らしでも大丈夫!」 と言われていますが、実際はどうなのでしょうか? 結論からお伝えすると、『一人暮らしでももちろん大丈夫!』です。 とはいえ、相手は生き物。月齢やその子の状態によっても必要なお世話はさまざまなので、必要な知識を身に着けていきましょう。
もくじ
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まずは猫を迎えるにあたって、猫の成長過程の知識をつけておきましょう。
子猫は通常生まれてから生後4週間ごろまでは、母猫のおっぱいを飲んで過ごします。
また、オシッコやウンチもまだ自分ではできないので、母猫が舐めたりして刺激を与え、うながしてあげます。
そのあとは離乳の時期です。今までミルクだけを飲んでいた子猫が、形あるものを摂取し始めます。ただ、この時期の胃はまだ小さく、胃腸の機能も未発達といえるでしょう。
8週齢になると子猫の体は着々と大きくなり、自我も出始め、いろいろな遊びに興味津々になる時期です。離乳も完全に終わり、成猫として成長していく過程を辿ります。
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8週齢を過ぎれば、成猫と同じようなフードが食べられるようになります。食事の回数も子猫だからといって決して1日に複数回に分ける必要はありません。
その子が1日に必要な量を、何回で食べられるか? つまり、下痢や嘔吐することがなく、その必要量を1回で食べられるなら1回で構いませんし、2回で食べられるなら2回で構いません。
一人暮らしで帰るのが遅くなるからといって置き餌にはしないほうが今後の肥満予防につながりますし、食べ物への興味を継続させるのにも良いと思われます。
この月齢であれば、食事の時間や回数が日によってまちまちでも問題はありません。
大切なのは、その猫が日々良い便をし、体型が適切であり、心身ともに健やかに成長していることです。
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今回のテーマである「一人暮らしで猫は飼える?」ということを考えた場合、おそらく多くの方の気になる点は、「お留守番はどの程度できるの?」ということだと思います。
基本的に、猫は室内飼育のため、家の中での生活リズムは食事以外はほとんど猫が決めています。
好きな時に寝て、好きな時に遊ぶ。
猫は賢いので、私たち人間の生活リズムをあっという間に把握し、飼い主がこういった行動をとった次にはゴハン! と覚えてしまうので、その時間になるとニャーニャー鳴いて催促するようになることも。
食事のリズムをあまりきっちりと決めないこともオススメです。
朝7時の時もあれば、10時の時もある。時には朝がなくて昼。朝がなくて夜の時も!
このように一工夫することで、おうちの猫ちゃんがゴハンを待ち、ずっと鳴いてしまうといったことも避けられますし、何より猫ちゃん自身にもストレスになりません。
キレイ好きな子が多いので、1頭に対し、トイレが2、3個あると留守中の不適切な排泄も避けられます。
遊んでいるうちに紐やゴム、おもちゃを誤飲してしまう可能性もあるので我が子の性格をよく把握し、危険だと感じる場合には猫ちゃんの届かない場所に片付けるなど、工夫されてくださいね。
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以上のように、基本的には飼い主様が24時間以内に戻って来られるのであれば、一人暮らしであっても猫との生活は全く問題ないと思います。
実際に、一人暮らしで帰りが遅くなられる飼い主様の猫ちゃんをたくさん診察していますが、特別に問題もないですし、飼い主様も猫ちゃんとの生活をとても楽しんでいらっしゃる方がほとんどです。
そしてもしも、出張などで数日家を不在する場合には、ぜひ猫ちゃんはペットホテルではなく、信頼できるペットシッターさんにお願いすることをオススメします。
猫は環境が変わることを好みませんし、ましてやそこに飼い主もいないとなると、ストレスでゴハンを食べなくなったり、おしっこを長時間我慢し、膀胱炎を発症する子などもいます。
ですので、ぜひ信頼できるペットシッターさんやお願いできる友人知人を見つけておき、事前に飼い主さんと一緒に何度か時間を過ごしてから、その方にお願いするのが、猫ちゃんのストレスを最小限に抑えることができる方法だと思います。
ともに暮らす猫は、飼い主さんを癒し、想像できないほどの幸せの感情をもたらしてくれます。
私はむしろ、一人暮らしであっても、ご高齢のかたでも、ぜひ猫と暮らしていただきたいと考えています。
その方の人生がきっとさらに楽しく暖かいものとなると思います。