みなさんは「フレーメン反応」という言葉をご存知でしょうか。 フレーメン反応とは哺乳類に起こる生理現象のひとつで、臭いに反応して唇を引き上げる仕草のことをいいます。馬などが有名ですが、猫や犬にも起こるといわれています。 今回は、猫と犬のフレーメン反応についてお話をします。
もくじ
(DenisNata/shutterstock)
フレーメン反応は、一部哺乳類が臭いに反応したときの生理現象で、唇を引き上げるような顔をするのが特徴的。
愛猫が何かのニオイを必死に嗅いだあとに、口や目を半開きにして変な顔をするといった経験はありませんか?
私たちにとって身近な動物では、「猫」にフレーメン反応が見られることが多く、猫好きの間では有名な現象のひとつ。
そのほかにも犬や馬、虎もフレーメン反応をすると言われています。
動物によって表情の見え方はさまざまで、馬は笑っているように見えたり、猫は顔をしかめているように見えるといわれていますが、動物の感情に結びついてはいないと考えられています。
反応する臭いとしては、異性の尿やタバコの煙など、動物にとって好ましくないものに反応するケースが多いようです。
フレーメン反応は、フェロモンの臭いをかぎわける際に起こる現象と考えられています。
フェロモンは通常の臭いとは違い、分子が大変細かく繊細です。簡単には嗅ぎ分けられないフェロモンを、ヤコブソン器官(鋤鼻器)という嗅覚器官を使って感じ取ろうとしています。
つまりフレーメン反応とは、フェロモンの微細な臭いをかぎ分けようとする行為なのです。
百聞は一見に如かず。実際に、動物たちのフレーメン反応を動画で見てみましょう。
猫のフレーメン反応は「変顔」をしているようにも見え、一部の猫好きには人気の現象になっています。強いニオイのものを嗅いだ瞬間に見せる表情はまるで人間のようで、大変ユニークです。
こちらの動画は、自分の股のニオイを嗅いでフレーメン反応を起こす猫。 目と口を半開きにして、「くさい…」と言っているように見えます。
つづいては、子猫のフレーメン反応です。 一緒に暮らす成猫のトイレに入り、クンクンニオイを確認してからのフレーメン反応。 口の開き方も小さくて、とっても愛らしいですね。
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犬にもフレーメン反応が起こるといわれています。猫とは違い、口を上下にプルプル動かすのが特徴的。 猫の顔が「くさい…」と言っているのなら、犬は「やばい…」といったところでしょうか。
こちらはフレンチブルドッグのフレーメン反応。絨緞(じゅうたん)についたおしっこのニオイを必死に嗅いだ直後、お口をプルプル。 「なにこれ…」と愕然としているように見えますね。
つづいては柴犬です。飼い主の手のニオイを嗅いだあとに、口を上下に細かく動かしてフレーメン反応をしています。 どうやら、他のわんちゃんを触った飼い主さんの手のニオイに反応しているようです。 ツンデレといわれる柴犬ですが、究極の”ツン”な瞬間を見たような気分!
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あまり聞きなれない言葉、フレーメン反応。ニオイを嗅いだときに起こる生理現象のひとつなので、あなたの愛猫や愛犬にも起こっているかもしれません。 もし必死にニオイを嗅いでいたら、その直後の顔をよく観察してみてください。今まで知らなかった愛猫・愛犬の一面が見られるかもしれませんよ。