自由気ままに過ごす猫が甘えてくる瞬間は、幸せな気持ちで満たされますよね。ツンデレと呼ばれる猫が甘えてくれたときを見逃さないよう、どんなふうに猫が甘えてくるのか、なぜ甘えてくるのかをお話しします。愛猫を甘やかすときの参考にしてみてください。
もくじ
猫が甘えているときは、しっかり応えてあげたいものです。賢い猫たちは自分の思うように甘えさせてもらえることが分かれば、何度もその可愛い姿を見せてくれるでしょう。
しっぽを高く上げるのは機嫌よく挨拶をしているサイン。この姿は、子猫が母親のもとに走っていく時そのものです。小刻みに「ニャニャニャ!」と言っていればそれはもう「ママ!」と呼ばれていると考えてよいでしょう。
大好きな飼い主さんの帰宅時に「おかえり」と甘えてくる子も多いです。
猫は撫でてほしいときなど、ズンと頭をぶつけてきます。すりすりしてくることもあるでしょう。感情が高まって床にすりすりしながら、お腹を見せてくれることも。猫がこすりつけてくるところをメインに撫でて、甘やかしてあげましょう。
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膝に飛び乗ってきた猫を撫でてあげているとゴロゴロ喉を鳴らし始めたり、前あしを交互に動かしてふみふみを始めたりします。母猫に授乳してもらっているときを思い出し、ゆったり甘えていると考えられます。
飼い主さんを見つめるだけで、ゴロゴロと喉がなり始めてしまうのは、これから先に起こる楽しみなことを期待してワクワクしているときです。
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猫同士の場合、「じっと見つめる=威嚇」を意味します。そのため、瞬きをして敵意が無いことを伝えています。人に対しては、リラックスしているときや甘えたいときに、うっとり瞬きをしてくれます。
「甘えてきているのならば」と抱っこしたくなることもありますが、基本的に猫は抱っこなど拘束されることは苦手です。状況に応じて、猫が何を求めて甘えているか見極めましょう。
猫はどのように甘えれば食事にありつけるか、飼い主さんの姿をよく観察しています。
など、食事の前触れを察知して甘えてくることがあります。期待に満ちた顔で小走りしてくる姿はとても愛らしいです。
また、「こうしたら飼い主さんが食事をくれた」という事を覚えていて、飼い主さんに甘えて食事の準備を促す猫もいます。
猫は撫でてもらったり、すりすりと体をこすりつけたりしながら自身の匂いと飼い主さんの匂いを混ぜて仲間の匂いを作ります。飼い主さんの帰宅時に甘えてくるのは、外からの匂いを早く自分の匂いに書き換えたいからだと考えられます。
ぴったりとくっついて眠る猫同士はとても仲良しと判断できます。そのため、飼い主さんの膝の上でふみふみしながら、ゆったりくつろいでいる場合は、母猫を思い出して安心感を得ていると考えられます。
その場合は、「敵意はないよ」「安心しているよ」と瞬きしながら答えてあげると、猫がより安心できるでしょう。
「遊んでほしい」「扉を開けてほしい」など、何かしらの要求に答えてほしくて甘えてくることもあります。
成猫になると猫はあまり鳴かなくなります。よく鳴いて意思表示をする猫は、甘えん坊と考えてよいでしょう。鳴くことで要求が通ることを学んでおり、飼い主さんと信頼関係が築けている証拠ともいえます。
飼い主さんが「にゃー」と応えてくれることを楽しんでいる猫もいます。
生後7週齢までの社会化期に多くの人と接し、人は優しいと学ぶことで、人に対してフレンドリーに接することができるようになります。人怖じせずに楽しく接することができる猫は、甘えたい気持ちを素直に表現してくれるでしょう。
子猫1匹だけで人に育てられると、攻撃的になることもあります。兄弟と喧嘩しながら噛む加減などを勉強できないためと考えられています。環境の他に性格は父猫からの遺伝、母猫・祖母猫の栄養状態が影響するともいわれます。
猫は自分のペースで甘えたい生き物のため、グイグイ近づいてくる人は苦手です。適切な距離を保ち、甘えていい人なのかを猫が見極めるまで待つことが重要です。猫のほうから近づいてきてくれて撫でるときも、ゆったりとした動作を心掛けましょう。
聴覚や嗅覚が優れている猫は、大きな音や強い香りは苦手です。控えめな声量で優しく話してくれると、猫も甘えやすいでしょう。香水はもちろん柔軟剤も、猫と接するときは使用しないことをおすすめします。
猫の性格は、社会化期の環境と父猫からの遺伝によってほぼ決まるといわれています。しかし、成猫になってからも時間をかけて人や家族とよい経験を積み重ねることで、甘えん坊になっていくことができます。
その他、性別や品種によって差が出るのか考えてみます。
一般的にオス猫のほうが甘えん坊だといわれており、メス猫のほうが家族でも特定の人にしか甘えることができないことが多いようです。
オス猫は繁殖のためにより広く行動範囲をとる必要があるため、メス猫より物怖じしにくく甘える行動をしやすいと考えられます。
猫の品種は、全て見た目にポイントを置いて作られているため、性格と品種はあまり関係ありません。
父猫からの遺伝が性格に影響してくるため、全く関係ないとはいえませんが「この品種だから甘えん坊だろう」と安易に考えることは危険です。品種による性格の差は、現在検証中と考え参考程度にしておくとよいでしょう。
オレンジベースに茶色の縞模様が入った茶トラと呼ばれる猫は、猫の中でも甘えん坊だといわれています。また、黒白猫は臆病、白猫は神経質というように、経験に基づいた性格の差の話はよく耳にします。
毛色を決める遺伝子については、視覚聴覚などの感覚器や行動に関する遺伝子との関連性があるといわれていますが、はっきりは解っていません。品種と同様に、検証中と考えましょう。
愛猫に甘えてもらえる時間は、飼い主さんにとっても幸せな時間です。甘えん坊な猫に接する上での注意点をお話ししましょう。
猫がパタンと横倒しになってお腹を見せてきたので「お腹を撫でてほしいのかな?」と撫でたら、前あしで捕まえられて噛みつかれ、後ろあしで蹴られた。こんな経験をされた飼い主さんも多くいらっしゃると思います。
「かかってこい!」と狩りごっこをして遊びに誘っているサインと、撫でてのサインを間違えると、噛みつかれてしまうことがあります。突然お腹を見せられた場合は、おもちゃで応じてあげましょう。
猫は、飼い主さんの反応を期待してとてもワクワクしています。毎回じっくり時間をかける必要はありませんが、鳴き声がしたら鳴き返してあげるなど、甘えてきたときは無視せずに対応してあげましょう。
どんなに甘えん坊の猫でも、求めていない時や求めていない人に構われるのはストレスになります。猫が甘えてきたときに求めていることでも、猫が満足したらすぐ終了しましょう。
しつこい人は嫌われます。「もうちょっとだけ」と無理に抱き寄せることはやめましょう。
ずっと飼い主さんとくっついて過ごしていた甘えん坊の猫は、飼い主さんの姿が突然見えなくなるとストレスを感じてしまいます。膀胱炎などさまざまな病気の原因になることもあるため注意しましょう。
適度に各々の時間を過ごし、出かける前や帰宅の際の挨拶は軽く済ませることもポイントです。
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サバトラ猫の「すし」。ちょっと高めの鳴き声でニャンニャン甘え中。飼い主さんを見つめる上目遣いが、女子力高めでドキドキしてしまいます。
甘えん坊な鳴き声に、抱きしめたくなるような上目遣いがたまりません。
撫でられることと、お尻をトントンされることが大好きな甘えん坊のマック。この日もママさんに撫でてほしくて甘えん坊な鳴き声で猛アピール。
マックがすごいのは、甘え上手なだけじゃなくて、言葉まで話せること。たしかに単なる鳴き声ではなく、ちゃんと会話しているようにも見える…かもしれません。
体も感情も曖昧な子猫たちは、なんだか常に甘えているようにも見えます。こちらの動画では、3匹の子猫がケージの中で大合唱。
大人の猫とは違った「うにょ〜」という可愛らしい鳴き声に、思わず微笑んでしまいます。
お腹が空いたのか、キッチンに近づいて鳴きながらアピールする「ラム」ちゃん。子猫だから鳴き声も高く、金網越しで必死な感じも愛おしいですね。うしろで聞こえている鳴き声は、ラムちゃんにつられて鳴きはじめた兄弟猫たちです。
飼い主さんがキッチンに立つたびにこんな声が聞こえてきたら、毎日癒されてストレスも飛んでいきそうです。