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07. 予防と定期検診について

定期的な健康診断を

 健康な猫の場合、つい飼い主さんも油断をして定期健診をおろそかにしがちですが、年に1回程度、8歳以上になったら、年に2回程度は動物病院で健康チェックをしてもらいましょう。健康な猫でも、高齢期になるといろいろな病気の兆しが実は出ている場合もあります。特に腎臓に関しては、かなりの確率で高齢になってくると腎臓疾患を起こします。そして、腎臓の機能が7割程度失われるまで、症状は見えないので、症状が出た時には、実際には病状はもう深刻になっているのです。腎臓の状態は血液検査である程度分かるので、早めに治療をはじめるためにも、定期的に血液検査を受けておくことが大切です。
検診でもし病気が見つかった時に、十分な治療が受けられるように、お迎えした時からペット保険に加入しましょう。ペット保険に加入するためには原則として健康体である必要があります。検診で病気が見つかってから加入する、といったことはできませんので、猫を飼い始めたら早い段階でペット保険に加入しましょう。

予防接種で予防できる病気

 猫には犬の狂犬病予防ワクチンのように、接種義務のあるワクチンはありません。とはいえ、ワクチン接種をすることによって深刻な感染症を予防することができます。病気によってはワクチンで完全に予防できるわけではありませんが、人のインフルエンザと同様、接種しておけば発症しても軽度で済むといったメリットもあります。
ワクチンで防げる感染症のなかには、致死率、感染力の高い猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎/FPV)などもあります。このウイルス感染力が強く、室内飼育の猫でも、飼い主が知らずに外出先からウイルスを持ち帰ってしまい、感染させてしまう可能性も否定できません。そのため、室内飼育の猫でもワクチン接種はしたほうがよいと言われています。予防接種をすることで感染症を防げる病気については、しっかり防いであげましょう。

ノミ・ダニの予防

 野猫だった猫を保護して飼う場合、ほぼ確実に体にノミはついています。また、室内飼育で飼われている猫でも、時々外へ出る、といった猫の場合も、ノミやダニのリスクはあります。ノミやダニは単に刺されて痒い、というだけでなく、病気を媒介することもあり、また、人にもうつることがあります。ダニが媒介する病気として、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)なども近年知られるようになってきました。
 毎年のノミ・ダニの予防はしっかりしておくことが猫だけでなく、ご家族の健康リスクも下げてくれるのです。


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