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【獣医師監修】ペットのお留守番中の問題解決!


【獣医師監修】ペットのお留守番中の問題解決!

ペットがお留守番の際に、家具をかじる、物を壊してしまう、トイレを失敗してしまうなどの困った行動はありませんか。

こういったペットとともに暮らす人が、生活において問題だと感じる行動を一般的に「問題行動」といいます。

問題行動は、これからご説明する接し方や環境を変えることで、解決できることが多くあります。

また解決できない場合は、「分離不安症」の可能性もあります。獣医師やドックトレーナーなどの専門家の手も借りながら、お留守番を上手にできることをゴールとして対策をしっかり行いましょう。

1.お留守番中のいたずら、吠えの問題解決!

上手にお留守番ができる環境作り

いたずら対~サークルを上手に使おう~

物や家具を噛んで壊す、食べてしまうといった「いたずら」には、どのような対策があるでしょうか。

ペットは噛んではいけない物、食べてはいけない物を判断することが難しいので、部屋にいたずらや誤飲されて困るものを置かない、もしくは、サークルなどの限られた空間で過ごしてもらう必要があります。

サークルの中には、ハウス、水入れ、トイレ、おもちゃを用意します。

おもちゃは、お留守番の時だけの特別なものを用意して、退屈な時間を減らしましょう。食べ物が詰められるタイプのおもちゃ(コング)やロープ、ガムなどがおすすめです。

いたずら対策~サークルを上手に使おう~
お留守番中の吠えの対~見えるものや聞こえるものに気をつけて、おもちゃで楽しく~

お留守番中に、窓から見える人に吠え続ける、ちょっとした物音で吠える、飼い主がいないことで、クンクンと寂しそうに鳴くといった吠えの対策です。

窓の外を人が通ることで、吠え続けてしまう子は、カーテンを閉めて見えないようにしましょう。また窓から遠いところに居場所を移すことで、落ち着いて過ごせる子もいます。

寂しさからクンクン鳴いてしまう場合は、部屋が静かなことで、寂しく感じてしまう場合もあるので、お留守番に慣れるまで、小さい音でテレビなどをつけておくことが有効な場合があります。またおもちゃで楽しんで過ごしてもらいましょう。

ペット用カメラを使用して、お留守番中、ペットがどのように過ごしているかを見て、参考にすることもよいでしょう。

お留守番上手になるための接し方

お留守番を上手にしてもらうために大切なことは、お出かけが特別なことと思わせないことです。お出かけをする前に、「お利口にしていてね!行ってくるね。」などと大げさに声をかけることで、お出かけが特別なことであると感じ、寂しさを強く感じることに繋がります。

なるべく出かける少し前から、あまり接しないようにして、声がけもせず、さりげなくお出かけをしましょう。

お留守番に慣れさせる際には、最初は数分、その後、30分、1時間…と様子を見ながら少しずつお出かけの時間を長くしていきましょう。

またお出かけ前に、しっかり遊んであげたり、散歩で十分に運動をさせたりすることで、ストレス発散になります。

帰ってきてからの接し方は、喜んで飛び付いたり、吠えたりするうちは、話しかけず、そっとしておきましょう。落ち着いたタイミングで、ご褒美をあげましょう。

2.トイレ失敗の問題解決!

お留守番のトイレのポイントの前に、おうちでのトイレトレーニングの基本的な方法をご説明します。

基本のトイレトレーニング

①行きたくなるタイミングは、飲水後、食後、遊んだ後、寝起きなどです。床のにおいをかぎながら、うろうろするしぐさが合図です。「トイレ」などの短い言葉で掛け声をかけたり、指をさしたり、ご褒美で誘導するなどして、トイレの場所に行ってもらいましょう。

②排泄するのを待ち、成功したら、すかさずほめてご褒美をあげましょう。

トイレトレーニングのポイント

ペットシートの大きさ

落ち着いて排泄するため、決まった静かな場所に設置します。体のサイズに合った、4本の足が乗るサイズのペットシートを用意しましょう。

トイレトレーニング初期の進め方

トレーニング初期は、サークルなどの囲われた環境で、全面にペットシートを敷き詰めて、成功したら、徐々に枚数、範囲を狭めていくようにします。慣れてきたら、サークルを外して、ペットシートとトレーだけで、トイレができるように練習をしましょう。

お留守番中のトイレを失敗しないためのポイント

サークルで過ごす

お留守番中、トイレを正しい場所ではないところでしてしまう場合、フリーで過ごすよりも、サークルなどで行動を制限して過ごすことで、正しいトイレの場所を覚え、失敗を防ぐことができます。ペットシートを破ってしまう場合は、上から抑えるタイプのトレーもあるので、使用してみてください。また、トイレと寝床が近いことを嫌がるので、少し離しておくと良いでしょう。

失敗しても𠮟らない

トイレを失敗してしまっても、叱らないようにしましょう。叱ることで、排泄を飼い主の見えないところでしてしまうケースがあります。しからず手早く片付けましょう。ペットシートも汚れていたら、すぐに清潔にしましょう。

3.分離不安症

お留守番中に、ペットが吠えたり、いたずらをしてしまったりしたことは、経験されたことがある方も多いと思いますが、より強い症状で、心の病気である「分離不安症」に気づくケースがあります。「分離不安症」は、お留守番などで飼い主と離れると、不安を感じることで出る様々な症状や、問題行動をしてしまう状態をいいます。小型犬に多く、具体的な症状としては、以下のようなものがあります。

・飼い主の外出前後や外出中、過剰に吠え続ける。
・下痢・嘔吐などの体調不良が出る。
・過剰に足などの体をなめ続ける。
・家具やおもちゃを破壊する。
・トイレ以外の場所でところかまわず、排泄をする。

ただし、必ずしもこのような症状や問題行動が当てはまるからと言って、分離不安症とは限らず、他の病気の場合もあるので、気になる症状がある場合は、獣医師やドックトレーナーなどの専門家に相談をしましょう。分離不安症の治療としては、行動療法やお薬を処方される場合もあります。

4.最後に

お留守番の時の困った行動の対策はいかがでしたか。トレーニングは、根気強く、家族で行う必要があり、大変な面もありますが、少しでも多くのペットとご家族のお留守番中の生活が、お互いにストレスなく心地よいものになることを願っています。

ペット&ファミリー損保所属獣医師

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