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【獣医師監修】え?!飲んじゃったの?誤飲


0歳の8頭に1頭が誤飲!

毎年多くの犬、猫の誤飲事故が発生しています。
誤飲事故の76%は0~2歳で発生しており、好奇心旺盛な子犬、子猫の時期は特に注意が必要です。

誤飲事故の診察の際に、飼い主の方からよく聞くのは、まさかうちの子がこんなもの飲み込むとは思わなかったという声。わが子が苦しい思いをしないですむように事故の事例と対策を知っておきましょう。

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さて…この子は何を飲みこんだのでしょう?

少し目を離した隙に…

キッチン台の上に置いてあったチキンを骨ごと食べてしまった猫ちゃん。今まで大丈夫だった、まさか骨までは食べないだろうと思ったという飼い主の方は多いです。

誤飲したらどうなるの?

嘔吐(または吐こうとするが何も出ない)、下痢、食欲不振、腹痛がよくみられる症状です。中毒を起こすものでは、よだれ、痙攣、意識障害などがおこることがあります。

動物病院では、問診(何をいつどのくらい食べたのか)、レントゲン(造影)検査、超音波検査などを行い、処置の方法を決定します。一般的に飲み込んだ異物が胃内にあれば催吐処置(異物を吐かせる処置)内視鏡を使用して摘出します。小腸まで流れてしまった場合は開腹手術が必要になります。飲み込んだものの種類・量・時間により、最適な処置は変わりますが、誤飲事故は最悪の場合、死に至るおそれもある危険な事故です。

誤飲事故の原因と予防策

コロナ禍での新生活様式により、マスクやテイクアウト時のプラスチック容器の誤飲も増えています。(新生活様式のペットへの影響についてはこちら

危険性の高いものとよくある事例を知っておきましょう。

  • 毛糸、ビニール紐など紐状異物
    紐状のものは細くおもちゃの一部に使われていることもあるため一見問題なさそうに感じますが、紐が腸に絡まり腸が折りたたまれたように(ギャザーのように)なり血行障害を起こすことがあります。そうなると腸管が壊死する前に手術が必要になります。特に猫ちゃんは紐状のものが大好きなので気を付けましょう。
  • 竹串、鳥の骨、縫い針など尖っている異物
    骨や竹串は残すだろうと思っていたら、チキンは骨ごと、焼き鳥は竹串ごと噛みちぎって食べてしまうこともよく起こる事故です。細く先端が尖っているものは、消化管を貫通し、場合によっては肺等も傷つけるおそれがあり、大変危険です。また、チキンや焼き鳥はチャック付きのビニール袋に入れておいても、破りながらビニールごと飲み込んでしまうこともあります。
  • 植物
    家の中でかざることの多い植物。ユリ科の植物(ユリ、チューリップ、カサブランカなど)は、少量摂取しただけでも腎臓障害を起こす危険な植物です。ユリの毒性は茎・葉・花粉すべてに含まれており、花瓶に入っていた水も要注意です。ユリ科は猫で中毒性が高いと思われがちですが、犬でも中毒を起こすため同様に注意が必要です。
  • タバコ、ご家族の医薬品など中毒の危険のあるもの
    タバコに含まれるニコチンは中毒症状を引き起こします。医薬品も種類により中毒症状がみられることがあります。シートごと食べてしまったり、飲もうとしたときに落とした薬を食べられてしまうこともあります。
  • その他
    ティッシュ、ペットシーツ、靴下、おもちゃの一部などを飲み込むと腸閉塞を起こすことがあります。特に壊れかかったおもちゃは分解しながら食べてしまうことがあります。たまねぎ、チョコレート、ぶどうなどは人には無害ですが、犬猫では中毒を起こすので気を付けましょう。ケーキを食べられてしまったが、そこにぶどうが入っていたという場合が多いです。

うちの子は、こんなもの飲み込まないだろうと思っていませんか?
誤飲事故は、ちょっと目を離した隙にどの子にも起こるものです。

事例予防策
おもちゃについた紐を食べた人のいないところでは片づけましょう
竹串や骨付きチキンを食べた冷蔵庫や棚の中にしまいましょう
植物を食べた飾る部屋、高さを考えましょう
ゴミ箱をあさってティッシュを食べたゴミ箱には蓋をしましょう
床に落ちていた人の医薬品を食べた落としたものはすぐに拾いましょう
タマネギやぶどうを食べた危険を知っておきましょう
おもちゃで遊んでいると思ったら飲み込んでいた壊れ始めたおもちゃは処分しましょう
口の中におさまってしまうサイズのものは与えないようにしましょう

日ごろから整理整頓をこころがけましょう。
特に一度誤飲したものは、また食べる可能性が高いので注意しましょう。

ペット&ファミリー損保所属獣医師


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